本当に本が読みたくなる読書のブログ

読書好きのための本当に読みたい本が見つかる書評ブログです。小説、実用書、ビジネス書ジャンルを問わず紹介。読書にまつわる豆知識のお話、文章の書き方のお話もありますよ。

春におすすめ社会人の役に立つ文章術と伝え方の実用書 2024

2024年の春におすすめの実用書


今回は実用書、考え方の本、一般教養・雑学の本、ビジネス書、ノンフィクション・エッセイ、読書の効果と読書術の本、小説の7つのジャンルから合計24冊の本を選ばせていただきました。

第1回は、「社会人の役に立つ文章術」をテーマに、文章術と伝え方の実用書を紹介させていただきますね。

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オンライン化が進んでも必要な文章術


テレワークや業務のオンライン化が進んでも、企業で働いていたり事業をされる方にとって文章を書く作業はまだまだ必要のようです。
中小企業で働く私の場合、オンライン化で文章を書く作業は増えています。
むしろ、対面や紙の書類が少なくなった分、オンラインの文章を書く機会は増えているのではないでしょうか?
そこで、春におすすめ実用書では「社会人の役に立つ文章術」の本を取り上げてみました。




社会人の役に立つ文章術が書かれた実用書


「社会人の役に立つ文章術」、今回は文章術の本を2冊、文章の書き方を含めた伝え方の本を1冊紹介させていただきます。

『「残念な文章」が明らかによくなる本』前田安正

「残念な文章」が明らかによくなる本: 「なぜ」「どうして」をプラスするだけ! (王様文庫 B 235-1)

1冊目の文章術の本は、『マジ文章書けないんだけど』がベストセラーになった文章コンサルタント前田安正さんの本です。
短い1つの文章から長めのPR文章まで、伝わりやすくなる具体例を上げていてわかりやすい1冊です。
文庫版ですので、新社会人の方や文章を書く機会が増えた若手社員の方におすすめの文章術の本ですよ。


『「9マス」で悩まず書ける文章術』山口拓朗

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もう1冊の文章術の本は、こちらも書くことの専門家ライティングサロンを運営される山口拓朗さんの『「9マス」で悩まず書ける文章術』です。
9マスの質問を埋めることで、書く前のアイデアをまとめ、目的に合ったテンプレートを使うことで誰でも上手な文章が書ける1冊です。
文章を書くことが苦手な新社会人の方、普段書いている文章を見直したい若手社員の方におすすめです。


『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』柿内尚文

バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則

3冊目の文章術の本は、ベストセラー『パン屋ではおにぎりを売れ』を執筆された柿内尚文さんの『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』です。
書くことに限らず、情報のまとめ方、相手や場面に合わせた用語選びを含めた「伝え方の教科書」といえる1冊です。
提案書など、1から文章を書く機会が増える若手社員や中堅社員の方におすすめの文章術の本ですよ。




社会人の文章術に役立つ1冊は『「残念な文章」が明らかによくなる本』

「残念な文章」が明らかによくなる本: 「なぜ」「どうして」をプラスするだけ! (王様文庫 B 235-1)


社会人の役に立つ文章術の本で、特におすすめの1冊に前田安正さんの『「残念な文章」が明らかによくなる本』を選ばせていただきました。
『マジ文章書けないんだけど』で私も文章術を学ばせていただき、今回の本も具体例が紹介されていて、とても実践的な実用書でしたよ。


2020/2021/2023年の春におすすめした実用書

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冬におすすめの気持ちを整え時間を整理する実用書 2023

冬におすすめの実用書2023

今回は実用書、考え方の本、一般教養・雑学の本、ノンフィクション・エッセイ、小説の5つのジャンルをお届けします。

第1回は「気持ちと時間の使い方」をテーマに、冬におすすめの気持ちと時間の実用書を紹介させていただきますね。

 

気持ちと時間の使い方

 

悩みが別の悩みを生み出す「お悩みのループ」

家に帰ってからも何度も思い出すストレス

悩みやストレスに使う時間、もったいないと思いませんでしょうか?

ストレス解消に何かをするとしても、そこに使う時間もお金ももったいないと思いませんか?

それなら、悩みやストレスの影響を受けやすい「気持ちを整えて」から、限りある「時間を整理する」のはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

冬におすすめの気持ちと時間の実用書

 

冬におすすめの気持ちと時間の実用書は、「気持ちを整える」本を2冊、「時間を整理する」本を1冊選んでみました。

 

『嫌な気持ちになったら、どうする? ――ネガティブとの向き合い方』中村英代
嫌な気持ちになったら、どうする? ──ネガティブとの向き合い方 (ちくまプリマー新書)

1冊目の気持ちを整える本は、依存症が専門の社会科学教授 中村英代さんが書かれた『嫌な気持ちになったら、どうする? ――ネガティブとの向き合い方』です。

ネガティブの仕組みというよりも、実際の例をたくさん上げられ、対処法を解説されている頼りになる1冊ですよ。



『お坊さんが教える「イライラ」がスーッと消える方法』鳥沢廣栄
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読書ブログでは、考え方ので紹介させていただくことが多い本鳥沢廣栄さんの本です。

悩みごとの中でも、周りの人との関係で起こるストレスのお話がまとめられています。

「モラルがない人」や「主張ばかりの人」など、周りにいそうなストレスのもとになる相手を例に対策が書かれているため、気持ちを整える本としておすすめな1冊です。



『YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術』鈴木祐
YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術

気持ちを整える本のあとは、時間を整理する本の紹介です。

鈴木祐さんの『YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術』は、今話題の本です。

「時間」という限られたものの使い方は、とても個人差が大きく、結果が収入や生き方に直接影響してしまうものです。

世界中の論文を読破し続けるジャーナリストの鈴木祐さんに、時間の正体を教えてもらいませんか?

 



冬だから時間を整理してみる?

YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術

 

冬におすすめの本特集2023、実用書は気持ちを整え時間を整理する実用書の紹介でした。

考え方の本で、気持ちを整える内容の本を紹介させていただくことは多いのですが、時間を整理する本は初めてのことです。

収入や生き方に直接影響する、限られた時間。

鈴木祐さんの『YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術』で、改めて時間を整理するのも良いかもしれませんね。

 

 

 

 

 

2019/2020/2021/2022年の冬におすすめの実用書

 

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冬におすすめの本2023

 

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ベストセラー作家さんが小説の書き方を教えてくれる実用書

『プロだけが知っている小説の書き方』

プロだけが知っている 小説の書き方

著者 森沢明夫
出版社 株式会社飛鳥新社
分類 実用書
出版日 2022/7/28
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい


今回の実用書は、小説の書き方に悩んでいる方、小説家を目指す方、実際にWeb小説を執筆されている方におすすめの「小説の書き方」の実用書です。

ベストセラー作家さんの具体的な技術が、惜しげもなく書かれた実践的な1冊ですよ。

教えてくれる先生は小説家 森沢明夫さん


小説の書き方を教えてくれる先生は、ベストセラーを手がける現役の小説家 森沢明夫さんです。

森沢明夫さんの略歴

大学卒業後、出版社に勤務された森沢明夫さんは、フリーライターへ転向し2002年から本格的にエッセイの執筆に取り組まれています。

2006年には、ノンフィクション作品の『ラストサムライ 片目のチャンピオン武田幸三』で第17回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞され、2009年からは小説の執筆活躍をはじめられ『海を抱いたビー玉』『津軽百年食堂』を出版されています。

書き手側の目線と編集者側の目線両方を経験された森沢明夫さんは、小説の書き方を教えてくれる先生として、とても貴重な存在なのではないでしょうか?


森沢明夫さんの小説の紹介

『エミリの小さな包丁』
エミリの小さな包丁 (角川文庫)

『本が紡いだ五つの奇跡』
本が紡いだ五つの奇跡

『虹の岬の喫茶店
虹の岬の喫茶店 (幻冬舎文庫)


『プロだけが知っている小説の書き方』の構成と読みやすさ


『プロだけが知っている小説の書き方』は、小説家として活躍されている森沢明夫さんの取り組みが具体的に書かれている、実践的な小説の書き方が学べる1冊です。

実用書ではありますが、森沢明夫さんがQ&Aで私たち読者の知りたいことに答える形でわかりやすく書かれていましたよ。

小説を書く順番の構成

・はじめに p2〜p5
・STEP1 ネタを考える p16〜p48
・STEP2 設定を考える p52〜p77
・STEP3 プロットをつくる p82〜p137
・STEP4 原稿を書くPart1 p142〜p193
・STEP4 原稿を書くPart2 p198〜p213
・STEP5 推敲する p218〜p243
・おわりに p250〜p253

本の内容は、「STEP1 ネタを考える」から「STEP5 推敲する」まで小説を書く順番の6章で構成されています。

小説の書き方に大切な内容は、図解や例題で詳しく解説されています。

それぞれ章の末尾には、森沢明夫さんが経験された小説家の日常がコラムで紹介され、頭の切り替えが自然にできるように書かれていますよ。


Q&Aで☆☆☆とても読みやすい

本の内容は、1つの章に2〜3ページのQ&Aのテーマで書かれていて、普段本を読まない方でもスキマ時間で読み進めることができます。


新人文学賞に落選して、改めて小説を学びたくなる


昨年、どうしても書き上げたかった長編作品を書き終え、とある新人文学賞に応募してみた花水由宇(hanami yu)。

結果は、最終選考に通らず落選でした。

理由は、読んで下さった編集者の方しかわからないことです。

ただ、1人の読書家として自分の作品を読み返してみると……。

登場人物のほとんどが薄い……そう感じました。

実在の人物をモデルを元に描いたのでリアルではあるのですが、主人公以外の登場人物は、どこか客観的というか、何を考えて暮らしているのかわかりにくい。

もしかすると、登場人物の描き方が上手くいっていなかったのかも?

そう思い、改めて小説を学びたくなったときに見つけた本が森沢明夫さんの『プロだけが知っている小説の書き方』でした。




小説の登場人物の描き方

舞台設定、人間関係の設定、ストーリーの流れの設定など、小説を書くうえでいくつかの設定が必要になりますが、いちばん大切なのは「キャラクター設定」です。
・STEP2 設定を考える p50


森沢明夫さんは、物語の設定の中でいちばん大切なのは登場人物の「キャラクター設定」と書かれています。

自分が読者になったとき、同じ目線で世界観を体験できる等身大の登場人物、身近にいたらいいと思える人間味あふれる登場人物、そうした登場人物はどうしたら描けるのでしょうか?

著者がキャラクターを熟知すること

面白い物語を書くには、最低限「キャラクターが魅力的であること」が必要となってくるわけです。
具体的にどうしているかと言いますと、キャラクター1人ひとりの個性を片っ端から書き出しつつ、脳内で映像化していく、という作業をしているのです。
・STEP2 設定を考える p50〜p51

答えは、登場人物のキャラクター1人ひとりの個性を片っ端から書き出すことと森沢明夫さんは書かれています。

具体例は本当に細かく、年齢や仕事はもちろん、食事やファッションの好み、密かな楽しみまで物語には書かれていないことまで著者が設定をしてゆくそうです。

そういえば、世界的な人気漫画『ONE PIECE』の尾田栄一郎先生は、登場人物の好きな目玉焼きの好みかや体臭まで設定していると書かれた記事を読んだことがあります。

物語に描かれない内容まで、登場人物の設定
を創り込むことがキャラクター設定の基本なんですね。


実在の人物をモデルに組み合わせる

自分がよく知っている人をモデルにすれば、キャラクター設定がラクなうえに、作中でいっそうリアルな人物像を描き出すことができるでしょう。
ちなみに、モデルは1人に限定する必要はありません。
つまり、複数のモデルの要素をミックスさせた1人のキャラクターを創ってもいいわけです。
・STEP2 設定を考える p56〜p57

先ほど新人文学賞に応募した作品でも、実在の人物をモデルに年齢を変えた登場人物を描いてみたのですが、「複数のモデルの要素をミックスさせた1人のキャラクターを創る」発想は思いつきませんでした。

次の作品では、ぜひ取り入れたいキャラクター設定です。

花水(hanami)は、主人公の職場の上司の見た目を中学校の先生にして、性格を陽気な親戚のおじさんに入れ替える2人1役からはじめてみることにします。


キャラクターの性格の背景は?

性格を列挙する際は、生まれ育った環境(生い立ち)を含めることがとても重要です。性格形成には「過去」が大きな影響を及ぼしているはずですし、その「過去」のなかに物語のカギとなる出来事を設定しておくと、よりいっそうリアリティのある話になりやすいうえに、伏線のネタにもなります。
・STEP2 設定を考える p52

登場人物のキャラクター設定は、性格の背景まで細かく含めることが大切と森沢明夫さんは書かれています。

例えば、主人公を励ましてくれる「ポジティブな同僚」という登場人物のポジティブ思考は、実は過去に何度も失敗を重ね克服した結果という「過去」を設定しておく。

花水(hanami)には、まだまだ伏線回収は難しいですが、登場人物を深く描くためには欠かせない設定なんですね。


性別や年齢の違うキャラクターを描くには?

異性や、自分とは違う年代の人たちと日頃からなるべく接して、彼らについて知る(取材する)のが正解です。
彼らが何を考え、どういうときにどういう行動を取るのか。握手したときの皮膚の柔らかさやぬくもり、歩く速度、食事の量、表情のつくり方や、性格のいいところ、悪いところなど、実際に接しながらつぶさに観察し、肌感覚で理解していくんです。
・STEP2 設定を考える p68〜p69

年齢や性別、生まれた国が違う登場人物はどう描いていいのかわからなくなります。

実際に会ったことのある人の中に、答えがあったなんて……。

これからは、毎日見かける人の細かなところを知ることも、執筆活動の勉強にしてみたいなぁと思いましたよ。




小説家を仕事にするなら


『プロだけが知っている小説の書き方』には、1つの章に1つのテーマで森沢明夫さんの作家生活を綴られているコラムがあります。

小説家は体力勝負

じつは、小説を書くという行為は、なかなかの肉体労働です。
そこで、ぼくは筋トレに行くわけです。筋肉を動かすことで凝りをほぐし、ストレスを発散し、心身ともに「書ける状態」への持っていきます。
筋肉がつくと「凝りにくい身体」になりすし、その分、長時間、集中して原稿が書けるようにもなります。
・column1 p48

森沢明夫さんは、30代の頃からジムへ通い筋トレを欠かさないと書かれていました。

それは、「小説を書く」ため。

1日デスクワークを経験された方は体験されたと思いますが、座りながら同じ姿勢で作業をするのは、かなり体が痛くなりませんか?
筋トレで身体を鍛え、ルーティンでストレスを管理するのも小説家には欠かせない仕事だそうですよ。


無名作家がデビューするには……?

小説は面白いけど、出版はできません。
なぜなら、あなたは無名だから。
出版社というのは、あくまで「営利追求団体」です。ということは、利益を出し続けなければならない。たとえ編集者が飲み友達だったとしても、その人は会社に損をさせてはいけないんです。
リスクを背負ってでも、この作品は「自分が手がけて」世に出したし!
この書き手は、この作品は、将来、化けて本が取れる可能性が充分にある!
ということは、です。もしも無形の人が小説を出版してもらいたいなら、「ふつうに面白い」作品ではなくて、「驚くほど面白い」作品を書かなくてはいけないわけです。
・column6 p246〜p247

新人文学賞について調べ、実際に応募するまで、小説家の方はデビュー作から少しずつ実力をつけててベストセラーを出版するステップアップのように花水(hanami)は考えていました。

違ったんですね。

無名作家がデビューするためには、デビュー作でベテラン作家さんを超える「驚くほど面白い」小説を書き上げなければ、出版はできない。

そういえば、新人文学賞の作品は「面白い作品を書く作家さんがデビューした」とわくわくするほどの内容がほとんどですよね。

デビュー作だから、編集者の方が売れる道すじを描けるほどの物語を仕上げなければならないんですね。





小説家を目指す人、Web小説を更新する人におすすめ


ベストセラー作家の森沢明夫さんが、小説の書き方を教えてくれる『プロだけが知っている小説の書き方』を紹介させていただきました。

今回は、花水(hanami)の知りたかった登場人物の描き方に注目してまとめてみました。

出版社では編集者、フリーライターを経験された森沢明夫さんの小説の書き方は、1回だけでは紹介しきれないほど役に立つ内容が盛りだくさんです。

小説家を目指す人、Web小説を更新する人はもちろん、花水(hanami)のように小説の書き方に悩んでいる人におすすめの実用書です。

ストーリーの組み立て方やプロットの書き方は、また別の機会にまとめさせていただきますね。

それでは、本の末尾に書かれていた森沢明夫さんのメッセージで締めくくらせていただきますね。

この本の読者のなかから、近い将来、ぼくのライバルが登場してくれることを心待ちにしています、というか、きっと出てくるだろうな、と思っています。
その日を楽しみに、今日も、明日も、明後日も、ともに腕を磨きましょう!
・おわりに p253


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