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ナミヤ雑貨店の奇蹟 東野圭吾

著者 東野圭吾
出版社 株式会社 KADOKAWA
分類 小説


今回は映画化もされて話題の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を紹介。

東野圭吾さんの作品は刑事加賀恭一郎シリーズは全巻読みましたが、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』のように人が死なない物語は本当に暖まります。


登場人物

3人組 敦也、翔太、幸平

窃盗で逃走中の敦也、翔太、幸平の3人組。

社会で決して成功しているわけではない、むしろ今の価値観では成功していない側に分けられてしまう3人組。

ですが、社会での成功ではなく、人として成功する基礎を3人ともちゃんと持っているんですね。

映画では敦也を山田涼介さん、翔太を村上虹郎さん、幸平を筧一郎さんが演じていますね。

主人公が3人というのもちょうど良いのではないでしょうか。

3匹のおっさん、ずっこけ少年3人組など重要な役割を3人で分担することで、主人公としての個性を持ちながら、必要な役割をこなすことができていく。


松岡克郎

ミュージシャンを目指し、実家の魚屋を継がずに上京した松岡克郎。

いつの時代でも、特に世間体が重要だった昭和の時代だったからこそ、周囲の目も冷たく注がれていた。

道に悩む彼も成功者ではないのだろう、だから悩むのだろう。

映画では林遣都さんが松岡克郎役を演じているようですね、映画はまだ見ていないですがきっとハマリ役のはず。


波矢雄治

ナミヤ雑貨店の奇蹟』のもう1人の主人公、波矢雄治。

ナミヤ雑貨店の店主の親父さんです。

彼が悪ふざけで始めた、お悩み相談はナミヤ雑貨店の唯一の名物へと変わっていきます。

西田敏行さんが演じる波矢雄治も気になりますが、暖かく人に向き合う東野圭吾さんの描く小説の中の波矢雄治さんも素敵なおじさんですね。



物語の始まり


窃盗事件を起こし逃走中の敦也、翔太、幸平の3人組は用意した車が故障し、人混みに紛れて逃走できる朝までを空き家に潜伏して過ごすことにした。

空き家の看板はかろうじて読み取れる文字で『ナミヤ雑貨店』、閉店して人が住まなくなってからも年をとった古びた店舗。

廃屋とは言えないまでも古びたナミヤ雑貨店の中だけが、時が止まったように時代を感じる。

安堵した敦也、翔太、幸平の3人組の元へ突然届く封筒。

宛名はペンネーム、封を切った手紙の内容は………。



昭和と平成が交差する世界観と価値観


ナミヤ雑貨店が実在していたのは1970年代頃、昭和40〜50年代のバブル前の時代。

そして、3人組がナミヤ雑貨店を訪れたのは平成20年代前半。

30〜40年の間、ナミヤ雑貨店の廃虚はそこにあり続けました。

店主の波矢雄治が悩み相談の手紙に応える日々を送った当時から変わらないまま………。



キーワードは奇蹟、テーマは責任?


ナミヤ雑貨店の奇蹟』のキーワードはまさしく奇蹟。

奇蹟は私たちもよく使う言葉。

辞書での意味は「人間の力や自然現象を超えた出来事」とあります。

つまり、私たちには理解できない出来事。

ナミヤ雑貨店の奇蹟』でも、奇蹟によって起こった出来事が登場人物たちの生き方に大きく影響していく場面が印象的でした。

ですが、奇蹟でも起こせないこと、それは過ぎ去ったことを変えること。

私たちは毎日、選択をして生きています。

その結果の今があって、「あの時こう選択していれば」と悔やむこともあります。

ですが、選択は自分がしたこと。
自分のことですから、当然責任も起こります。

どんなアドバイスをもらっても、相談を聞いてもらっても、自分のことを決めれるのは自分だけ。

そして、起こった結果の責任もまた自分。

重たいですよね。

そんなとき、ナミヤ雑貨店があれば………選ぶことのできる道と選び方、悩んで視野が狭くなってる自分にのしかかる重さ、一時だけでも下ろしておける場所になるのかな…。


余計なひと言

東野圭吾さんの作品ですが、謎解きは不要ですよ。


映画を見た方も、まだの方も、東野圭吾さんの小説版『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を読んで暖まってみるのも良いのではないでしょうか?


心が暖まる物語はこちらもどうぞ↓
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