本当に本が読みたくなる読書のブログ

読書好きのための本当に読みたい本が見つかる書評ブログです。小説、実用書、ビジネス書ジャンルを問わず紹介。読書にまつわる豆知識のお話、文章の書き方のお話もありますよ。

小説のジャンル〜長編小説・中編小説・短編小説を作品の長さで分類

小説のジャンルを作品の長さで分類

読書の豆知識


普段何気なく読んでいる小説ですが、実は長さでいくつかに分けられています。

私は何となく長いのは長編小説、短編集などにある短い作品を短編小説ぐらいにしか思っていませんでしたが、出版社の文学賞の募集要項では細かな分類がありました。

今回から3回に分けて、作品の長さ、作品のジャンル、作風での分け方をお話しさせていただきますね。

作品の長さで4つに分類


小説は、作品の長さで長編小説、中編小説、短編小説の3種類に分けられます。

さらに、長編小説や中編小説は雑誌やWeb配信で数話ごとに発表され、小分けに発表される作品は連載小説と呼ばれています。

小説の長さの違いは文字数とページ数で、文学賞の募集要項の原稿用紙の枚数で分けられています。

原稿用紙は40字×34行、400字詰め原稿用紙の2つがありますが、パソコンでのフォーマットは公募する出版社ごとの違いがあるので今回は400字詰めとしました。

ページ数と文字数は、身近な文庫本では1ページ550前後〜750前後と余白や改行で違いがあります。

今回は、おおよそ中間の1ページ600文字とさせていただきます。

長編小説

長編小説は、作品の長さでは最も長い小説です。

多くの出版社では、原稿用紙300枚以上を長編小説として募集していました。

文字数は、300枚で最大120000文字。

ポプラ社小説新人賞』は、未発表の長編エンターテインメント小説が対象で、400字詰め原稿用紙換算200枚~500枚とあります。

江戸川乱歩賞』はよく知られたミステリー小説の賞ですが、ワープロ原稿は1行30字×40行115~185枚(400字詰め原稿用紙で350~550枚)とあります。

ちょっと厚めの文庫本の小説は、100000文字から120000文字程度です。

ページ数で計算すると、166ページから200ページですが、台詞の余白と改行で300ページは超える文字数です。

ページ数の多い小説や、上巻下巻に分かれた作品は長編小説となります。

注目の新人文学賞~中編小説を公募するジャンルを問わない文学賞 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ


中編小説

中編小説は長編小説に次ぐ長さのある作品です。

400字詰めの原稿用紙100〜300枚、文字数40000〜120000文字が中編小説になります。

『このライトノベルがすごい!』大賞では、40字×34行の書式で80~140枚(400字詰め280枚〜470枚)とあります。

純文学が対象の『すばる文学賞』では、400字詰め原稿用紙100枚程度〜300枚とあります。

文字数は400字詰め原稿用紙200枚で80000文字になり、ページ数は133ページになります。

こちらも、台詞の余白と改行のためおおよそ200ページ前後が中編小説になります。

文庫本1冊で完結する小説の長さが中編小説に当てはまります。

注目の新人文学賞~純文学5大文芸誌+1の文学新人賞 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ


短編小説

短編小説は、中編小説よりもさらに短い小説で400字詰め原稿用紙10〜100枚、文字数4000〜40000文字の作品です。

短編小説の中でもさらに短い作品を、ショートショート・ショートストーリーと読んでいるようですが、短編小説でまとめた方がわかりやすいと思い、今回はまとめてしまいますね。

例えば、『小説現代ショートショートコンテスト』の募集要項は、何と400字詰め原稿用紙5枚以下とあります。

ショートショートの文字数は2000文字、ページ数ではわずか3ページになります。

ショートショートはもちろん、短編小説のみでは、1冊の本として出版することが難しいため、複数の短編小説を集めたり、他の中編小説と合わせて出版されることがほとんどです。


連載小説

小説の長さでは、長編小説、中編小説、短編小説と違いがありました。

他にも連載小説と呼ばれる作品があります。

こちらは、かつては雑誌や新聞での連載、最近ではWebサイトでの連載で発表される作品です。

1話毎に発表され、出版社のWebサイトで定期的に更新されています。

連載が完結すると、知名度のある作品では1冊の本として出版されることも多い作品です。




小説を作品の長さで分類することのまとめ

小説は長さによって、長編小説・中編小説・短編小説・連載小説4つの分類がありました。

読んでいる私たちは、なんとなく厚めの小説が長編小説で、短編集で出版されている作品が短編小説と感じるくらいではないでしょうか?

書いている作家さんは、応募する賞によって細かく作品の長さを考えて書かなければならないんですね。

今年、文学賞に原稿を送った花水(hanami)も、書き終えた作品の文字数調整のために、お話をカットしたり書き加えたりと作業を繰り返していました。

いつか、長編小説が書けるようになりたいものです。




小説の分類と豆知識のリンク

小説の分け方シリーズ

www.yu-hanami.com
www.yu-hanami.com
www.yu-hanami.com

読書用語辞典

www.yu-hanami.com




素適な読書ブログが集まるグループです↑

にほんブログ村 本ブログへ