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大事件と交差する日常の暮らしの中の小さな謎 『18番テーブルの幽霊』の正体は?

ほっこりミステリーから吉川英梨さんの『18番テーブルの幽霊』の紹介


著者 吉川英梨
出版社 株式会社 宝島社
分類 ミステリー
出版日 2014/3/6
読みやすさ ☆☆★読みやすい


短編集を物語ごとに紹介させていただく『ほっこりミステリー』の紹介。

第3回は吉川英梨さんの物語を取り上げました。


登場人物


主人公は吉川英梨さんの『女性秘匿捜査官・原麻希』シリーズでお馴染みの女性警察官原麻希。

元々は殺人事件を担当する捜査一課の切れ者女性刑事でしたが、現在は鑑識課を担当しています。

5年前にドラマ化され瀬戸朝香さんが原麻希を演じた『女性秘匿捜査官・原麻希』シリーズは全5作品。

『アゲハ』『スワン』『マリア』『エリカ』『ルビィ』、私は1作目を立ち読みした程度ですが、今回のスピンオフ作品の『18番テーブルの幽霊』を読んで、全作品が読みたくなりましたね。

今回の『18番テーブルの幽霊』では、原麻希はそこまで活躍はしていないでしょう。

代わりにの原麻希の8歳の娘、原菜月が母親譲りの推理を披露していきますよ。

他にも20代の義理の兄原健太、中学校のクラスメイト瀬名が推理のサポート役で登場します。



物語の始まり


タイトルの『18番テーブルの幽霊』の通り、イタリアンレストランで18番テーブルが毎週決まって予約が入り、そしてキャンセルされる謎の出来事が起こっていました。

イタリアンレストランのリストランテ・オラツィオにホールスタッフとして勤務する原健太の中学校のクラスメイト瀬名は、健太から聞いていた敏腕刑事の原麻希に謎の解決を依頼します。

原麻希の義理の息子でもある健太と娘の菜月との待ち合わせに向かう原麻希は、仕事上がり間近で大事件に遭遇してしまいます。




大事件と交差する日常の暮らしの中の小さな謎


『女性秘匿捜査官・原麻希』シリーズのスピンオフ作品で、タイトルもミステリー感の溢れる『18番テーブルの幽霊』。

殺伐とした事件のシーンもありますが、今回の謎解きはあくまで日常の暮らしの中の小さな謎です。

大事件に翻弄されずに謎を解いていけるかが、『18番テーブルの幽霊』の楽しみでもありますよ。



キーワードは家族の形


リストランテ・オラツィオの18番テーブルが毎週決まって予約が入り、そしてキャンセルされる謎。

この謎を解くキーワードは「家族の形」です。

原麻希一家も、お互いが年の離れた子どものいる夫婦の再婚でした。

30代の原麻希と8歳の原菜月、40代の夫と20代の息子原健太。

少々いびつな家族構成ではありますが、そのつながりは「家族」です。

「家族の形」をどう捉えるかといった目線で謎解きを楽しんでみてくださいね。

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