大人も楽しめて、子どもに読ませてあげたいハリー・ポッターシリーズ ハリー・ポッターと秘密の部屋
著者 J・K・ローリング(J・K・ローリングさんの紹介〜ハリーポッターを生んだお母さん - 本当に本が読みたくなる読書のブログ)
訳者 松岡佑子
出版社 株式会社静山社
分類 海外文学、児童文学
出版日 2000年9月19日
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい
またまた書いてしまいました、ハリー・ポッターシリーズの第2弾です。
もちろん普通のハリー・ポッターの紹介ではなく、「大人も楽しめて、子どもに読ませてあげたい」ハリー・ポッターシリーズとテーマを決めた自分へのお題も兼ねています。
ハリー・ポッターには2つの読み方がある
ハリー・ポッターたち魔法学校の生徒目線のファンタジー
ハリー・ポッターシリーズの見どころは何と言っても魔法の世界で繰り広げられる物語でしょう。
前回の『ハリー・ポッターと賢者の石』ではハリー・ポッターがホグワーツ魔法学校に入学した物語でした、2作目の『ハリー・ポッターと秘密の部屋』はハリー・ポッターたちが2年生、13歳の時の物語。
13歳は日本の中学校1年生ですね、ハリー・ポッターやロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーたち登場人物たち目線で日本の学校生活との違いを見比べてみては。
少し時代は古い設定、おそらく第二次大戦直後くらいのイギリスのはずです。
時代も国も変わりますが、学生時代の悩みって大きく変わらないものもあります。
まだまだ恋の物語にはなりませんが、1年ともに過ごして見えた友達の素晴らしい一面。
良い面も見れれば、気にくわないところもあります。
魔法の世界でも、子どもたちの自由にならない悩みは変わりませんね。
注目の登場人物
ハリー・ポッター
おなじみの主人公ハリー・ポッターは1年間の寮生活を終えて、叔父のバーノン・ダーズリー一家の暮らす家、マグルと呼ばれる魔法使いではない人たちの世界に戻っていました。
とても実家とは呼べませんが階段下の物置き部屋から、格子のついた小さな部屋で住むことができるようになったんですね。
友人のロン・ウィーズリーと双子の兄フレッドとジョージ、彼らの友情と悪知恵(?)もあって、ホグワーツ魔法学校の歴史でも例を見ない奇抜な方法で登校することになったハリー。
今回のハリーの見どころは、彼の周囲の友達との関わり。
誰を信じ、誰を友と呼ぶのか、そこがハリーがハリーであり続ける理由。
似ている誰かと、少しだけ理解もできる誰かと違う点でもあります。
トム・リドル
ハリー・ポッターシリーズを全作読んだ方や映画を見ている方は誰かは知っているはず。
トム・リドルは幼い頃の境遇がハリーに似た青年。
ホグワーツ魔法学校の卒業生でハリーの先輩にもあたる登場人物です。
何も幼い頃の境遇だけが、その先の生き方を全て決めるわけではない。
ハリーとトムの生き方の比較はシリーズのテーマにもなっています。
ドラコ・マルフォイ
前作から登場していた魔法界の財閥のような家系のお坊ちゃんドラコ・マルフォイ。
少年ではありますが前作での小悪党ぶりはなかなかのものでしたね。
今回はドラコ・マルフォイとその一家が登場、映画でも人気の屋敷しもべ妖精ドビーの置かれる環境に大きく関わることになります。
アーサー・ウィーズリー
ハリー・ポッターの親友ロン・ウィーズリーの父親で魔法界の行政機関『魔法省』に勤務する優しい友達のおじさん。
このおじさん魔法使いの中では少々変わった趣味があり、魔法使いではない私たちの家電や道具、風習に興味があるんですね。
物語の序盤では、ウィーズリーおじさんの暮らすウィーズリー家が登場し、今後の作品でも度々ハリーたちの集う場所となっていきます。
ウィーズリーおじさんの作中での役所は魔法省を含む魔法界を紹介する役割があります。
ルビウス・ハグリッド
おなじみのハリー・ポッターの優しい大きな友達ハグリッド。
今回は物語の鍵を握る人物でもあり、ハグリッドの語る言葉、行動から目が離せません。
ハグリッドには今回の『ハリー・ポッターと秘密の部屋』からシリーズを通して1つの役割が出てきました。
それは、魔法生物と呼ばれる人の世界では空想の生き物たちの生態を紹介すること。
気持ちが純粋で、行動もやや軽率なハグリッドですが動物に関する知識はホグワーツ魔法学校で1番です。
魔法生物たちは物語に度々登場し、中には大きく関わることになる動物もいます。
ハグリッドの動物の知識はハリーたちにとっても読む人にとっても頼りになる情報となるでしょう。
ハリー・ポッターの世界観
前回大人のハリー・ポッターの楽しみ方はその世界観にあるとお伝えしました。
今回の『ハリー・ポッターと秘密の部屋」からは徐々に魔法の世界がどのようなものか、アーサー・ウィーズリーやウィーズリー一家を通して知ることができます。
例えばアーサー・ウィーズリーは魔法使いの行政機関『魔法省』に勤務しています。
魔法省があることで、魔法使いが私たちと同じ空間で暮らしている現実感が湧いてきますね。
ですが、実は魔法大臣と呼ばれる政府の長の下に立法、行政、司法機関がある、ちょっと危うい機関でもあります。
この政府の仕組みの危うさは、シリーズ後半で思わぬ形で出てきてしまいますが、それは先の話。
他にも魔法界にある銀行にはウィーズリー一家の長男ビル・ウィーズリーが、研究機関にはドラゴン使いのチャーリー・ウィーズリーが勤務しています。
魔法界が存在するために魔法使いではない人の世界とどう関わっているのかは、細かな設定があり、その間を魔法省が取り持っていることになります。
3作目の『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』以降を知るのに欠かせない情報が多く登場しますよ。
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』で注目するキーワードは「記憶」
今回の『ハリー・ポッターと秘密の部屋』のキーワードは「記憶」。
人の記憶は本人が語ることの他にも形として残せるもの。
魔法使いの世界では特に、生きた形として残せます。
実は魔法使いの世界ではない現代でもIT技術を使えば残せるそうですね。
話がズレてしまいましたが、キーワードの記憶は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』のみに終わらず、シリーズ後半の謎解きの手がかりにもなりますよ。
非常に小さな1シーンですので、読み漏らさないようにしてみてください。
もし読み漏らしてしまっても、シリーズ後半できっと思い出せますよ。
ハリー・ポッターシリーズ前半4部作のまとめはこちら↓
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