書評とレビューの意味と内容の違い
書評とレビュー、名前はそっくりですが、書評というと本の巻末や帯に書かれていたり。
私のブログのように、Webページ全体にわたって書かれている文章を思い浮かべます。
一方でレビューというと、Amazonや楽天のような通販サイトの☆☆☆☆☆の枠に書かれているコメント。
実際に商品を購入した方の生の声が書かれています。
今回は、本に関する「書評」と「レビュー」は日本国内でどのように分けられているのかを考えてみました。
書評は客観的でマクロな視点、レビューは主観的でミクロな視点
書評は、本の内容を客観的に批評していて、全体像を捉えているもの。
レビューは、本の中で注目したい部分を部分的に捉えて、主観的に感想を述べているもの。
日本国内で、書評とレビューはこのような違いで認識されている方が多いはずです。
書評とレビューの違い
書評とレビューそれぞれの定義を確認してみます。
書評とは?
書評とは、発行・発表されている作品の論評や感想をまとめた文章です。
書評が感想文と大きく違う点は、「客観的な視点」で書かれていて、作品の「概要がまとまっている」ということです。
書評についての知識や書き方は、こちらをどうぞ。
さて、書評は英語ではBook review(ブックレビュー)と書きます。
レビューという言葉が出て来てしまいました。
すると書評とレビューは同じ意味なのでしょうかか?
レビューとは?
レビュー(review)の本来の意味は、「評論、論評」です。
他にも広い意味で使われ、論文の探索を行うこと、まとめ論文を発表することもレビューと呼ばれます。
また、レビューに単語を組みわせ別の意味として使うこともあります。
「ソフトウェア・レビュー」や「デザイン・レビュー」はIT業界で使われる用語です。
レビュー(review)の本来の使い方は論評や評論で、文学や研究論文、コンピュータ業界で使われるものです。
実は、日本で使っているレビューは少し違う意味があります。
Amazonや楽天など通販サイトでは、販売されている商品の使い勝手や感想をまとめた「商品レビュー」として、販売メーカーが商品の感想を聞きたいために受け付ける「カスタマーレビュー」などでも使われます。
本来の使い方とは、少し違う使い方がされることはよくあることです。
Amazonや楽天の書籍へのレビューも、商品レビューと同じように読んだ方の「主観や感想」が書かれているものがほとんどです。
書評は「論評や評論」、レビューは「感想」
書評は、「客観的な視点」で、作品の「概要がまとまっている」ことが第1です。
そうなると書評は「評論や論評」という、本来の書評(Book review)の意味で使われています。
本来の使い方とは少しだけ異なるレビュー。
こちらは、商品レビューて使い勝手が書かれいるように、作品の「主観や感想」が語られています。
つまり、「書評」は「論評や評論」、レビューは「感想」という意味で使うことが日本国内での正しい使い方ではないでしょうか?
ビジネス書にはレビュー、小説には書評が参考になる
このブログのようなWeb上の「書評」や、Amazonや楽天などのサイトに書かれた「レビュー」、どのくらい参考にしていますか?
私は、ビジネス書や実用書ではレビューを参考にして、小説では書評を参考にすることが多いですね。
ビジネス書や実用書などは、読んだ方が実際に利用できたか?、つまり実用書が大切です。
実用性は、本の内容全てが書かれていなくても、読んだ方の主観に偏っていてもかまわないと思います。
そのため、実際に読んだ方の生の声「レビュー」が役に立ちます。
一方で、書評の作品には書評が参考になります。
ネタバレをしてしまうような書評は、読みたくはありませんが、おおよそどんな世界観なのか、主人公にどんな人物がいるのかは知りたくなるものです。
「概要がまとまっている」は、どんな世界観でどんな登場人物が活躍するのか?といった作品の概要を知りたいときに「書評」の方が役に立ちますよ。
書評とレビュー、違いのまとめ
「書評」は、「客観的な視点」で、作品の「概要がまとまっている」、本に対する「批評や論評」。
レビューは、作品の「主観や感想」が語られた読者の生の声として認識されています。
本来は、どちらも同じ「書評(Book review)」という意味でした。
最近では、Amazonや楽天など通販サイトの商品レビューのように気軽にサイトに書き込めるため、短い文章の「感想」として書かれているようですね。
私はビジネス書や実用書を購入するときには、読者の方が実際に本を活用できたか?それとも、あまり活用できなかったのかがわかるレビューを参考にしていますよ。