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スポーツ漫画のライバル役が似合う母のお話

母はまるでスポーツ漫画のライバル役

今日は、先日誕生日を迎えた母について書かせていただきます。

シングルで親子3人、慎ましく育った……というわけではなく、どちらかというと元気に育ててくれました。

今まで、私の周りの人のエピソードを何人かお伝えしましたが、母の登場が遅れたのは………とてもキャラクターが強すぎて読む人が読むと個人がわかってしまうかも、と思ったからです。



スポーツ漫画の主人公のライバル役


花水(hanami)の母をひと言で例えると、「スポーツ漫画のライバル役」。

私の世代のスポーツ漫画というと、『slam dunk桜木花道のライバル役 流川楓、『ROOKIES』では主人公安仁屋恵壹のライバル役 川上貞治、「努力をする天才タイプ」に綺麗に当てはまります。


エースで4番

球漫画では、投げると三振の完封試合のエースピッチャーで、打つと毎回ホームランの4番バッター

強豪校にいるなら、最初は控えか違うポジションで、主人公側が有利になると颯爽と登場するタイプですね。


サッカーならストライカー、バスケットならスコアラー

同じようにサッカー漫画では、主人公側が有利になると登場して、あっさり逆転してしまうストライカー。

バスケットなら、1人で何10点も取るスコアラーでしょうか。

こういうキャラクターは、強豪校に置いてしまうと展開が読めてしまって面白みがなくなることもあります。

あえて、「努力をする天才タイプ」のキャラクター以外は強くないチームにいる方が作品に現実感が湧くのかな…


コミュニケーションは抜群で直感も鋭い

例えに上げた『slam dunk』の流川楓、『ROOKIES』の川上貞治は、どちらも「とっつきにくいクールなタイプ」といえます。

味方とのコミュニケーションが取れなくなる場面があり、主人公側は隙を突いて逆転したりする場面もありますね。

流川楓は主人公の桜木花道のチームメイトですが、試合の度に衝突して相手チームに付け込まれることも珍しくはありません。

母の場合、「努力をする天才タイプ」に加えて「コミュニケーションも抜群」、明るくて裏表のない性格は、苦手な方は苦手と思いますが、仕事や地域の活動ではプラスになることの方がほとんど。

この手のキャラクターはほどほどに「天然」で、集中している場面以外はボーっとしていて隙だらけ、意外と先のことを考えていないことも珍しくはありません。

ところが、花水母は直感がとても鋭く(悪いことを事前に予感するくらい)、トラブルを避ける判断もとても早く正確。

作家さんがライバル役の登場人物にしてしまうと、使いどころが困りそうですね。


それでも体には爆弾が…

もし、私の育った家族のお話が物語なら、ここで現実感のある設定があります。

それは、私の幼い頃に患った大病で10年間くらいの闘病生活を送らなければならなかったことです。

スポーツ漫画に例えると、実の母でも失礼かもしれませんが、「努力をする天才タイプ」で「コミュニケーションも抜群」なチームのキャプテンタイプで「鋭い直感」もあるためほとんど隙のないライバルですが、体に爆弾を抱えていて、試合にフル出場できないといった設定でしょうか。

こうして、例え話で書けるのも、今の母は病状が落ち着いて、子どもの私たちよりも多く働き、仕事での成果を上げているからでもあります。

【野球漫画に登場する場合】
甲子園出場を決める県大会決勝の8回裏、北国高校(主人公側チーム)初の満塁ホームランで4-3。
満を持して、南湘学園(花水母のチーム)キャプテンの花水母がマウンド上がる。
北国高校を3人連続奪三振に抑えた、9回表、花水母のソロホームランで4-4の同点。
試合は延長にもつれ込んだ10回はどちらも譲らず。
北国高校は打線を完璧に抑えられ、南湘学園もランナーを出すも得点には結びつかず。
試合を決めたのは12回表、南湘学園キャプテンの花水母が2回目の打席で連続ソロホームラン。
フェンスを越えた打球を見つめ、バッターボックスで崩れた花水母。
試合は中断し、チームメイトに抱えられベンチに戻る花水。
その後、ホームランは無しになり、エースピッチャーが下がった南湘学園12回裏で主人公側の北国高校に逆転されてしまう。
主人公側が勝てたのは、花水母が出るまで試合を諦めなかったことと、運が良かったからになってしまう。

仕事の様子はあまり見かけたことはありませんが、多分スポーツ漫画ではこういう印象的なキャラクターなのでしょう。



育てるテーマが変わるとまるで別人

母から私が受け継いだものは、あったら良かったのですが、そっくりな見た目の他には実はありません。

スポーツや仕事で天才的なセンスもありませんし、努力を成果に結びつける器用さももちろんありません。

コミュニケーションは、どちらかというと苦手な方です。

唯一あったのは、「ひたむきな努力」かなぁと思いますが、結果に結びつける器用さがないと、空回りしがちでした。

下の方は、まさに「主人公のライバル役」が似合うタイプです。

大人になってから、「育てるテーマ」に違いがあったと聞いて、「なるほどぉ」と納得したのを覚えています。


上の子は、平凡でも「優しさ」がテーマ

私のテーマは、「平凡でも優しさ」がテーマだったようです。

理由は、ちょうど下の子が生まれたときに母が大病を患ったからです。

母に万が一があったとき、下の子を守れることを第一に、その後は大切な人ができたら仲良くできるよう「優しさ」テーマに緩く育てられました。

結果、平凡な会社員で年収も平均年収くらいですが、今ある幸せを大切にしたいと思えるように生きています。

そして、たまに「優しい」と言われることも多いのかなぁと思います。


下の子は、1人になっても生き残れる「強さ」がテーマ

緩く育てられた私と違い、下の子は母がいなく、私が守りきれなったときを考えて強く育てたと聞きました。

過酷ではありますが、最悪の事態を想定したら下の子には必要だったのでしょう。

幼い頃からスポーツは万能、成績は良くてコミュニケーションも母ほどではありませんが私よりはいい。

異性にもよくモテていましたね。

そして、体も丈夫。

都内のいい会社で、若くても平均年収を大きく上回る結果を出しています。

ただ、母よりも「主人公のライバル役」らしいところが弱点でもあるように思えます。

それは、「強すぎる」ところ。

平凡な私が書いてしまうと僻みにも見えますね。

身近に「主人公のライバル役」のようなキャラクターに育てられ、「主人公のライバル役」キャラクターと育った平凡な私には、なんとなくわかるものです。



漫画にいそうな身近な人


今日は、「スポーツ漫画のライバル役」がピッタリと当てはまる花水母のお話でした。

身内贔屓に思えますが、花水(hanami)には見た目以外ほとんど遺伝はないので、あまり嫌味にもなりませんね。

花水家の末っ子が同じ話をすると、きっととても嫌味に思えます、笑。



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