本当に本が読みたくなる読書のブログ

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チーズはどこへ消えた?のチーズは自分にとって何なのか?

チーズはどこへ消えた?Who Moved Wy Cheese?


著者 スペンサー・ジョンソン
訳者 門田美鈴
出版社 株式会社扶桑社
分類 ビジネス書
出版日 2000年11月30日


今回は、世界的にも有名な物語『チーズはどこへ消えた?』を紹介させていただきます。

スペンサー・ジョンソンさんがアメリカで執筆された『チーズはどこへ消えた?』は、多くの言葉に翻訳されて世界中で読まれている本です。

この本を仕事に活かしたり、暮らしの中で活用したり、将来に向けて色々な行動を取り入れたりと思い浮かぶことも様々だと思います。


チーズはどこへ消えた?』の続編を見かけて


チーズはどこへ消えた?』を立ち読みで読んだことはあっても、購入して本格的に読んだことはありませんでした。

キッカケは、続編の『迷路の外には何がある?』 を見かけてから、

チーズはどこへ消えた?』のラストを知っていて、なんとなく腑に落ちなかった私も「続編を読んだらスッキリするかも」と思い、まずは1作目を読み返すことにしました。


チーズはどこへ消えた?著者スペンサー・ジョンソンさんの紹介


有名な企業から、学生さんの教育にまで活用されている『チーズはどこへ消えた?』。

著書は、アメリカの医師スペンサー・ジョンソンさんです。


スペンサー・ジョンソン医師

スペンサー ジョンソン(英:Spencer Johnson)さんは、アメリカで医師と心理学者として活躍される側、ビジネス書や暮らしや生き方の実用書の執筆に携わっています。


スペンサー・ジョンソンさんの他の本の紹介

スペンサー・ジョンソンさんは、ビジネスの価値観、暮らしの中での考え方を読者に「考えさせる」本を執筆されています。

著書の数は、決して多い方ではないでしょう。

ですが、1冊1冊に込められたメッセージ、世の中の複雑な問題をわかりやすい例えに変えられて語りかけてくれる本ばかりです。


『1分間意思決定:決断力が身につくたった1つのルール』


『頂きはどこにある?』


『迷路の外には何がある?』 ――『チーズはどこへ消えた?』その後の物語


チーズはどこへ消えた?』構成と読みやすさ


チーズはどこへ消えた?』は、3つのパートを合わせて100ページ。

イラストやメッセージを入れると、文章はとても少なくシンプルな構成です。


3つのパートで構成

・私たちみんながもっえいるものー単純さと複雑さ p1〜p4
・ケネス・プランチャード博士による裏話 p5〜p10
・ある集まり p13〜p16
・物語 チーズはどこへ消えた?p19〜p70
・ディスカッション その夜 p73〜p90
・訳者あとがき p93〜p94


チーズはどこへ消えた?』は、とってもシンプルな構成です。

冒頭の「ある集まり」は、学生時代仲間が集まる同窓会。

その中で語られる「物語 チーズはどこへ消えた?」を聞いた仲間たちは、チーズをめぐる4人の行動を自分のこと、身近な人に起こった出来事に当てはめて物語からの教訓を語り合っていくことに。


誰でも読める100ページのコンパクトサイズ

本の紹介がすぐに終わってしまうほど、『チーズはどこへ消えた?』はシンプルで文字数は少ない本です。

翻訳家の門田美鈴さんが書かれた文章も読みやすく、小学校高学年から働く世代までどなたでも理解しやすい内容です。

コンパクトでシンプルな構成、読みやすい文章で書かれていることが世界中で多くの方に親しまれる理由なのかもしれませんね。



「ある集まり」で語られた物語


ある集まりで語られた物語を全て書き写すこともできますが、それでは読む楽しみも薄れてしまいます。

簡単にまとめさせていただくと、ある世界で食料にも財産にもなる「チーズ」を巡る物語。

ある世界で、チーズが隠された「迷路」と呼ばれる場所で暮らす2匹のネズミと2匹の小人。

4人はある日、食べきれないほどのチーズを見つけます。

食べきれないとはいっても、数は限りがあり、食べることができる時間も限りがあります。

いつしかチーズは、その場所から姿を消し、食料と財産で「満たされていた」4人の暮らしは変わることに………


「物語 チーズはどこへ消えた?」の登場人物


「物語 チーズはどこへ消えた?」は、たった4人の登場人物だけで物語が進みます。

2匹のネズミ、「スニッフ」と「スカリー」。

2匹の小人、「ヘム」と「ホー」。

私たちは、スニッフのように、いち早く変化をかぎつけることもあるし、
スカリーのように、すぐさま行動を起こすこともあるし、
ヘムのように、いっそうまずいことになりやしないかと怯えて、
変化を認めず、変化にさからうこともあるし、
ホーのように、もっといいことがあるに違いないと、
うまく変化の波に乗ろうとすることもある。

私たちみんながもっえいるものー単純さと複雑さ p4

「スニッフ」と「スカリー」、「ヘム」と「ホー」は人の性格と行動の特徴として描かれた登場人物。

全く全てが、「ヘム」に当てはまる方もいないはず。

また、その時の気分でも「スニッフ」になったり「スカリー」になったりするはず。

そう考えてみると、「スニッフ」と「スカリー」、「ヘム」と「ホー」は私たちの1つの側面なのかもしれません。


あなたにとってのチーズは何?わたしにとってのチーズは何?


もう1つ大切なものは「物語 チーズはどこへ消えた?」のチーズは何なのか?

食料や金銭なのでしょうか?

または、地位や名誉なのでしょうか?

それとも大切にする存在なのでしょうか?

答えは、人それぞれ。

そして、チーズは食料や金銭・地位や名誉・大切な存在のいずれかなのでしょう。

そして、失うことがある限りある物事なのでしょう。



共感できない2つの内容


チーズはどこへ消えた?』の短い物語から、物事の困難に向き合う考え方のヒントが得られる作品です。

ですが、これは西洋と東洋の文化圏の違いだからでしょうか…「これでいいのかなぁ」と思える内容もあります。


ホーはなぜヘムを置き去りにしたのか?

「物語 チーズはどこへ消えた?」では、チーズが消えてしまい思考停止に陥ってしまった小人ヘム。

何とかパートナーを次のチーズ探しへ奮い立たせようとするホーですが、目の前の現実を受け入れようとしないヘムを置いてチーズ探しへ出かけてしまいます。

ヘムとホーの関係が単純にビジネスパートナーだったとしても、言うだけ言ったから後は自己責任でというのは………

何だか冷たいなぁと感じます。


チーズを探しに行かないという選択肢は?

もう1つは、ネズミの「スニッフ」と「スカリー」の行動です。

チーズが無くなるとすぐに新しいチーズ探しへ出かけた2匹。

ずいぶん欲望に忠実なんだなぁと感じます。

失ったチーズが「収入」だった場合、「スニッフ」と「スカリー」の行動は良い行動だと思います。

チーズが地位や名誉の場合、すぐに行動を起こすよりも小人のホーのように現状を分析してからの方がいい場合が多いと思います。

そして、私が思うのは…チーズが大切な人であったり、かけがえのない存在の場合。

2人の小人でも、2匹のネズミにもなかった3つ目の選択「チーズを探さない」という行動も1つなのかなぁと思います。


この疑問は、続編の『迷路の外には何がある?』を読む楽しみにもなっています。


チーズはどこへ消えた?』1家に1冊欲しい本


チーズはどこへ消えた?』は、1家に1冊あるといいなぁと思える本です。

ご自身が読むことももちろんですが、ご夫婦・恋人・親友、そしてお子さんやお孫さんなどと物語を読んで意見を交わしたいですね。


お子さんも理解しやすい内容

チーズはどこへ消えた?』の物語の部分は、文章も優しく小学校高学年のお子さんなら理解できる内容です。

今後突き当たる困難に備えて、挫折したときにはいくつか方法があることを伝えておくのに役に立ちます。


仕事に着く前に読み返したい本

また、お子さんが高校や大学を卒業されて仕事に着く前に、もう1度読み返したい本でもあります。


チーズはどこへ消えた?』は、ご自身の生き方の役に立てるだけではなく、どんな部分に当てはまるのかを誰かと意見を交わしたい、そういう本だと思いますよ。



生き方と暮らしの実用書はこちらもおすすめです↓
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