本当に本が読みたくなる読書のブログ

読書好きのための本当に読みたい本が見つかる書評ブログです。小説、実用書、ビジネス書ジャンルを問わず紹介。読書にまつわる豆知識のお話、文章の書き方のお話もありますよ。

読書感想文の書き方で助詞を上手に使いこなすポイント

主語と述語に合わせて助詞を使い分けて意味の通る文章を書く方法

f:id:jizi9:20190805155424j:plain


読書感想文のお役立ちコーナー、「読書感想文に役立つ文章の書き方シリーズ」。

第2回は、「助詞」を上手に使い分けて文章の意味が伝わりやすくシンプルになる書き方を紹介しますね。

助詞の復習と文章で大切な助詞は?


小学校や中学校の国語で文法を勉強されている方は、今まさに旬な言葉ですね。

高校生になると、少し忘れているかもしれません。

大人になると、助詞と聞いて思い出すのは少し大変。

そこで、助詞の復習をしてみます。


助詞とは?

助詞は、文章の中で単語同士の関係を表す日本語の語彙の1つです。


日本語の助詞の種類

日本語には多くの助詞の種類があります。

格助詞、並立助詞、副助詞、係助詞、接続助詞、終助詞、間投助詞、準体助詞と種類だけでも9個。

役割となると、今回のお話では書ききれないほどです。


文章で大切なのは格助詞と係助詞

読書感想文や作文など、文章を書くときに大切になる助詞は格助詞と係助詞といわれています。

「の」「は」「が」「に」など、日本語には助詞と呼ばれるパーツがあります。
文章を書くときに欠かせない助詞ですが、同じ助詞が立て続けに登場すると、読む人がストレスを感じるほか、幼稚な印象を与えてしまうこともあります。
山口拓朗『残念ながら、その文章では伝わりません』 p201

文章の書き方の本を執筆されている山口拓朗さんは、著書の中で助詞は文章に欠かせないパーツで、使い方を間違えると「幼稚な印象」を与えてしまうと書かれています。

格助詞の「が」と係助詞の「は」の機能を覚えておこう。
間違えて使うと、主語が逆転することもあるので要注意。
前田安正『まじ文章書けないんだけど』 p45

昨年話題になった『まじ文章書けないんだけど』の著者 前田安正さんも助詞の大切さに触れ、格助詞と係助詞の使い方を2つの項目に分けて丁寧に解説されていました。



読書感想文では「主語がどの述語にかかる」かで助詞を使い分ける


読書感想文や作文で、格助詞と係助詞を正しく使うことで文章の「意味が伝わりやすく」「見た目もシンプル」に仕上がります。

格助詞と係助詞を文章の中で正しく使うポイントは、前後の「主語がどの述語にかかる」かで助詞を使い分けて書くことです。


格助詞「が」

格助詞(かくじょし)は、助詞の中でも名詞につきます。

「が」「の」は代表的な格助詞で、「を」「に」「へ」「と」もよく使われます。

かしこまった表現では、「より」「から」「にて」「して」も使われます。


f:id:jizi9:20190805165149j:plain

こちらの歌詞では、「が」の格助詞が使われていますね。


係助詞「は」

もう1つの係助詞(かかりじょし)は、ついた語の意味を変化させる働きのある助詞です。

「は」は最もよく使われる係助詞ですね。

他にも、「も」「や」「や」「こそ」「しか」「さえ」があります。

f:id:jizi9:20190805165411j:plain

こちらの歌詞では、2カ所で係助詞の「は」が使われていますよ。

「も」が1カ所使われていますが、今回は「は」に注目してみましょう。



助詞の「が」「は」の使いわける文章の書き方


作文で使う機会の多い2つの助詞、格助詞の「が」、係助詞の「は」の使い方の例を紹介します。

国語の例文でもわかりやすくていいのですが、人気ロックバンドの歌詞の中の文を例文にしてみました。


格助詞「が」は直後の述語にかかる

格助詞は、すぐ後の述語にだけかかるときに使われます。


f:id:jizi9:20190805165427j:plain

この文では、「星のもと(が)違くたって」という形で格助詞「が」は使われています。

格助詞の「が」は直後の述語にかかるため、この文のように「星のもと」という主語は「違くたって」という述語にかかる場合に「が」を使います。

「生まれた場所が違っても関係ないよ」という意味になっていますね。


係助詞「は」も直後の述語にかかる

一方、係助詞は2通りの使い方があって、すぐ後の述語にかかるとき、遠くの述語にかかるときに使われます。


f:id:jizi9:20190805165442j:plain

この文では、「僕(は)友達の友達」という形で係助詞「は」が使われています。

この場合、「僕」という主語が「友達の友達」という述語にだけかかっています。

「あなたにとって僕は友達の友達でしかないんでしょ」とちょっと自虐的な気持ちを表現した文ですね。


係助詞「は」は遠くの述語にかかることもある

係助詞の2つ目の使い方はこちら。


f:id:jizi9:20190805165501j:plain

「そいつ」という主語に対して、いくつかの述語があります。

「君よりも年上」「焼けた肌がよく似合う」「洋楽好きな人」、3つの述語にかかる場合でも意味が通ります。

「そいつ(は)君よりも年上」
「そいつ(は)焼けた肌がよく似合う」
「そいつ(は)洋楽好きな人だ」

このように、主語が遠くの述語にまで影響する場合には、係助詞「は」が使われます。

「そいつ」というのは、恋のライバルのやうですから、ライバルを褒めながらも「僕はそうじゃないから」と諦めかけた気持ちの文ですね。



文章を書くときは格助詞「が」と係助詞「は」の使い分けが大切


今回は読書感想文でお困りの方へ向けた文章の書き方のお話でした。

日本語で使われる助詞は、種類だけで9種類もありますが、文章を書くときに大切な助詞は格助詞「が」と係助詞「は」の2つだけ。

なぜなら、使う機会がとても多く、しっかりと使い分けないと意味が伝わらない文章になってしまうからです。

今回は、例文に人気の歌詞を使ってみました。

普段よく聞く歌の歌詞、ハマってる言葉やフレーズを例にして練習してみてはいかがでしょうか?

それでは、読書感想文頑張ってくださいね。

www.yu-hanami.com




文章力の本の関連リンク


『残念ながら、その文章では伝わりません』山口拓朗
www.yu-hanami.com

『まじ文章書けないんだけど』前田安正
www.yu-hanami.com


『伝える力』池上彰
www.yu-hanami.com

『伝える力2』池上彰
www.yu-hanami.com

『伝える技術』池上彰
www.yu-hanami.com




にほんブログ村 本ブログへ