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読書感想文をコンパクトにまとめる!接続助詞を減らした文章の書き方

接続助詞を減らして文章をコンパクトにスッキリさせる書き方

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読書感想文のお役立ちコーナー、「読書感想文に役立つ文章の書き方シリーズ」。

第3回は、「接続助詞」を減らして文章をコンパクトにまとめる書き方を紹介します。

接続助詞が減っても、文字数は大きく変わらず「もっと書かないと」と困ることはないので安心してくださいね。

文章が長くなるのは接続助詞のせい?

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文章を書いていて、「なんだかまとまらないなぁ」と思ったことはありませんか?

私はよくありますよ。

文章が長くなる理由の1つに、「接続助詞」の使い方が合っていないことがあります。


校長先生のお話やお説教が長く感じる理由

「夏休みとなると海水浴や花火大会など楽しみが増える季節、えーしたがって屋外で事故に遭わないように十分に気をつけるためには……でありますから………」

と夏休み前の終業式に校長先生の長〜いお話を聞く方も多いですよね。

ですが、校長先生がされたお話、後で思い出そうとしても思い出せません。

なぜなら「早く終わってほしい」と話を聞いていない方が多いからでしょう。

話が長く感じるのは、1つ1つの文が長いためでもあります。

この「文を長く」「伝わりづらく」する理由の1つに接続助詞が関係しています。


よく使われる接続助詞の3つの意味

接続助詞は、前後の文の関係で大きく3つに分けられます。

並列(へいれつ)の接続詞は、同じような文を並べる「また」「および」がよく使われています。

順接(じゅんせつ)の接続詞は、前の文が説明、後ろの文が結果のとき「だから」「したがって」「それで」「そのため」「すると」と使われる機会が多いですね。

逆説(ぎゃくせつ)も、前の文を後ろの文が否定するときに「しかし」「だが」「だけど」「でも」「ところが」「けれど」「ですが」と使われる機会が多い接続詞。



接続助詞を減らすと文章は短く伝わりやすくなる

文章を構成する要素を書き出して、内容を整理する。
その際、つなぎの「が」「ので」「だが」などを使わないようにする。
つなぎの言葉が入ると一文が長くなり、主語と述語の対応が難しくなるからだ。
ここにも「一つの文には一つの要素」が生きている。
前田安正『マジ文章書けないんだけど』p98、p91〜p95

接続助詞は、使い方によっては文章を長く伝わりづらくしてしまうものです。

中でも、意味もなく文をつないでいるだけの「つなぎの接続助詞」を減らすと文章が短く伝わりやすくなりますよ。



接続助詞を簡単に減らす方法


接続助詞を減らすポイントは簡単です。

接続助詞の前後の文を見比べて、順接の接続助詞の文は2つに分けてしまう方法が取り組みやすいですよ。


接続助詞の前後の文を見比べる

「夏休みとなると海水浴や花火大会など楽しみが増える季節、したがって屋外で事故に遭わないように十分に気をつけましょう」

こちらは先ほどの校長先生のお話です。

「したがって」は、前後で伝えたいことが同じ順接の接続助詞として使われています。


「日韓関係は貿易の問題があるのですが、若者の間ではお互い大切なパートナーと思っている方が多い」

こちらの「ですが」は、前後で伝えたいことが反対の逆説の接続助詞です。

接続助詞を境に文を前と後ろに分けてみることで、役割が明らかになります。


順接の接続助詞〜つなぎの役割しかない接続助詞は文を2つに分ける

順接の接続助詞は、文をただつないで長くしているだけで大切な役割はありません。

そこで、思い切って文を2つに分けてしまいます。

before
「夏休みとなると海水浴や花火大会など楽しみが増える季節、したがって屋外で事故に遭わないように十分に気をつけましょう」


after
「夏休みは海水浴や花火大会など楽しみが増える季節です」
「屋外で事故に遭わないように十分に気をつけましょう」

おなじみの校長先生のお話も、文を2つに分けることで短く、伝わりやすくなります。



逆接の接続助詞〜反対の意味を伝える役割がある

一方で、逆説の接続助詞には前の文を後ろの文が否定する大切な役割があります。

例えば、先ほどの文章を無理に2つにしてしまうとこうなります。

「日韓関係は貿易の問題がある」
「若者の間ではお互い大切なパートナーと思っている方が多い」

2つの文を見ても、結局どちらを伝えたいんだろう?と迷ってしまいます。

逆説の接続助詞は、見つけても無理に2つに分けることはありません。


並列の接続助詞も長くなるなら2つに分けてもいい

並列の接続助詞は、いくつかの情報をまとめて伝える役割があります。

ですが、こちらのように長すぎる場合は2つに分けてもいいのかもしれません。


before
「海水浴で気をつけなければならないのは高波や離岸流を避けること、および熱中症や脱水が起こらないようにすることです」


after
「海水浴で気をつけなければならないのは高波や離岸流を避けることです」
また熱中症や脱水が起こらないようにすることも大切ですね」

接続助詞を「および」から「また」に変えて、文を2つにわけても意味が伝わるようにしてみました。



長い文は短くコンパクトにすると伝わりやすい

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「読書感想文に役立つ文章の書き方シリーズ」、最終回は接続助詞を減らして文章をコンパクトにまとめる方法のお話でした。

接続助詞の中でも、「だから」「したがって」「それで」など順接の接続助詞を減らす方法はとても簡単。

接続助詞を見つけたら、前後の文を見比べて同じ内容なら文を2つに分けてしまう方法です。

文を2つに分けても、書かれている文字はかわらないので文字数が減ってしまうこともありません。

さっそく接続助詞を使ってしまいました。。

それでは、読書感想文の仕上げを頑張ってくださいね。



文章力の本の関連リンク


『残念ながら、その文章では伝わりません』山口拓朗
www.yu-hanami.com

『まじ文章書けないんだけど』前田安正
www.yu-hanami.com


『伝える力』池上彰
www.yu-hanami.com

『伝える力2』池上彰
www.yu-hanami.com

『伝える技術』池上彰
www.yu-hanami.com




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