本当に本が読みたくなる読書のブログ

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その「こだわり」は「いいこだわり」?

いいこだわりと悪いこだわり

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こだわりの一品。

我が家のこだわり。

「こだわり」と名のつくものはたくさんあります。

一方で、融通がきかない、頑固などと悪い意味でも使われる「こだわり」。

その違いはどこにあるのでしょう?

こだわりも全て捨てることはない

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「こだわり」は「執着」と同じとされ、あまりいい印象はありません。

「心が何かにとらわれて自由に考えることができなくなる」
「気にしなくてもいいようなことを気にする」
「ひとつのことについて強く思い入れたり、執着したりすること」

仏教の考え方の本では、このように書かれています。

人類の歴史は、苦を少なくするために「こうであったらいい」という人間の望みを叶えることで進歩してきました。しかし、人間の欲にはきりがないのを知っていたお釈迦さまは、「都合を叶えるのではなく、都合を減らせば苦も減る」と説きました。「○○がいい」ではなく「○○でもいい」を多くして苦を減らしわ心おだやかに生きていこうと考えるのです。
『えんま様の格言 心の天気は自分で晴らせ!』 名取芳彦
第1章 くよくよするなよ 人生すべて大吉〈日々の心得〉p24〜p25
108個の煩悩と心の仕組みを知る、『えんま様の格言 心の天気は自分で晴らせ!』名取芳彦 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ


どれも良いように受け止めることはできませんが、悪いことばかりでもありません。

例えば、「ひとつのことについて強く思い入れる」ことが医学の進歩や、画期的なIT技術で多くの人が助けられる結果を生んだなら。

そのこだわりは、いいこだわりではないでしょうか?

捨てることはありません。

好き嫌いの激しい夫が緑の野菜を食べないために、奥さんが苦労されたり、お子さんたちの栄養が偏る結果になったのなら。

そのこだわりは、悪いこだわり、捨てるべきと思います。

「いいこだわり」「悪いこだわり」の違いはどこにあるのでしょうか?



いいこだわりの見分け方


いいこだわりには、どのようなことがあるのでしょう。

・店主が厳選した「こだわり」の食材で絶品スープが出来上がったラーメン店
・社長が大きさと便利さと多機能に「こだわり」続けて生まれたスマホ
・「アウトドアの8割は0〜400mの高さに集中している」ことに「こだわり」とても便利なアウトドア用品を手がける会社

上げるときりがありませんね。


いいこだわりは「誰かのために」こだわり続ける

どのこだわりの例を上げても、1つ共通点があります。

ラーメンは「食べる人」、スマホとアウトドア用品は「使う人」のために「こだわり続け」ています。


いいこだわりは結果にこだわる

さらにもう1つの特徴は、「結果にこだわる」ことです。

ラーメン店ではスープの味という結果、スマホでは大きさと便利さと多機能を合わせ持つ性能、アウトドア用品は便利さと目的にピッタリ合う商品。

全て、結果にだけこだわり続けています。



悪いこだわりの見分け方


一方で悪いこだわりにはどのようなものがあるでしょうか?

・緑色の野菜が嫌いで、少しでも入っていると一皿全て食べ残す夫
・伝統の形にこだわり続け、現代では不便になった工芸品
・昔ながらのの経営方針にこだわる2代目社長

こちらの方が、上げるときりがありませんね。


悪いこだわりは「自分のため」にこだわり続ける

さて、悪いこだわりにも共通点はあります。

それは、「自分のためのこだわり」だということです。

先ほどの夫の野菜嫌いは、夫が野菜を食べないため奥さんが手間がかかっても、子どもたちの栄養が偏っても仕方がないという自分のためのこだわり。

現代でも愛されている工芸品はありますが、何のためにあるのかを忘れてしまったために身近ではなくなったものもあります。

創業者の作った経営方針も、会社で働く人やお客さんというより2代目社長の自分のためのこだわり。


悪いこだわりは過程にこだわる

そしてもう1つの特徴は、過程にこだわるということ。

野菜嫌いの方も、食事で得られる栄養や準備をする方の苦労、食事の楽しみという結果よりも、食べるときの好みという過程にこだわり続けています。

身近ではなくなった伝統工芸品も、お客さんの手に渡り使ってもらうという結果より、どれだけの工程を経て作られるかという過程にこだわり続けているように思えます。

経営方針は、そのままですね。



その「こだわり」いいこだわりですか?

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暮らしの中で見直してみると、意外と身近に悪いこだわりがあったりします。

花水(hanami)でしたら、ブログの更新という過程にこだわっているのでしょうか?

読んでくださる誰かのため、いい結果を出せていないこだわりは見直さないといけませんね。

参考にした仏教の本はこちら


えんま様の格言 心の天気は自分で晴らせ! 名取芳彦
www.yu-hanami.com

お経 浄土宗 藤井正雄
www.yu-hanami.com

超訳 仏教の言葉 鳥沢廣栄
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ブッダが死ぬ前に繰り返し説いた 悩みに強くなる考え方 鳥沢廣栄
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お坊さんが教える「イライラ」がスーッと消える方法 鳥沢廣栄
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超訳 般若心経 “すべて”の悩みが小さく見えてくる 境野勝悟
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