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昭和世代とゆとり世代だけじゃない世代間ギャップと対立

世代間ギャップの今昔

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世代間ギャップや世代間対立と聞くと、あまり気持ちのいい話題ではありませんよね。

なぜ、自分も相手も不快になる世代間対立は起こるのでしょう?

分断線という言葉をヒントに、世代間ギャップ・世代間対立に迫ります。

昭和VS平成だけじゃない~昔からあった世代間ギャップ


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ゆとり世代はやる気がなくて困る」

「バブル世代の先輩は効率が悪い」

最近の職場では、こんな陰口が多いのでしょうか?

よく世代間ギャップといわれ、最近では「○○世代」と「ゆとり世代」が取り上げられ「最近の若者は…」といわれていますが、実は昔からあったようです。


偉い人たちも「最近の若者は…」と言われていた

今の会社の中心になっているのは、49〜59才のいわゆる「バブル世代」の方たちでしょう。

実は「バブル世代」の方も「新人類」と呼ばれ、当時の会社の中心になっていた「団塊の世代」より上の方々に「何を考えているかわからない」といわれていたようですよ。


実は同じことかもしれない休みの電話とLINE

会社を休むときには、上司に電話で事情を相談するのが一応今のルールです。

若い世代の連絡方法、LINEで休みの連絡をすることに怒りをあらわにするほど。

昔はどうだったのでしょう?

「君、休むときは欠勤の書類を出してからだなぁ」

「(電話の方が会社に来なくていいのに…)」

電話が主な連絡方法ではなかった時代には、直接口頭で「休みます」といわなければならない時代があったのかもしれません。

連絡方法の違いだけで、実は同じことなのかもしれませんね。



世代間ギャップで対立が起こる理由


世代間の対立が起こる理由には、経済や社会の仕組みに「分断線」があるためといわれています。


経済の分断線

分断線でわかりやすい例は、経済の分断線です。

成長期と呼ばれる高度経済成長やバブル景気、成熟期といわれる不景気のどちらで社会に出たかで違いがあるといわれています。

わかりやすい例は、49〜59才くらいのバブル世代は成長期に社会に出た世代。

バブル世代より下の、37〜49才の氷河期世代・32〜36才のプレッシャー世代・32才以下のゆとり世代の間で大きな分断線があるといわれています。

参照: 「#老害」に潜む世代間憎悪 リア充のまま死んでいく高齢世代への拒絶 (1/5) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)


情報格差の分断線

もう1つは、スマホのようなIT機器の進歩で起きた分断線です。

情報格差デジタルデバイドと呼ばれ、最近では消費増税の還元を得られるかの違いや、詐欺被害に影響しているといわれています。

例えば、スマホの普及率は年代が上がるにつれて持つ人が少ない結果が出ています。

年代別スマホの所有率
20代 94.5%
30代 91.7%
40代 85.5%
50代 72.7%
60代 44.6%
70代 18.8%
80歳以上 6.1%
参照: 2018年度発表データ:ついにスマートフォンの保有率はPCを上回った! | 株式会社コンバージョンアド CONVERSION AD Inc.

これを年代に当てはめると、次のようになります。

・「さとり世代」「ゆとり世代」94.5%
・「氷河期世代」「プレッシャー世代」91.7%
・「バブル世代」72.7%〜85.5%
・「しらけ世代」44.6%
・「団塊の世代」18.8%
・「焼け跡世代」「昭和一桁世代」6.1%

ちょうど49〜59才くらいのバブル世代、60才〜70才の「しらけ世代」でスマホを持っている人と持っていない人の逆転が起こっています。


昭和VS平成で対立が起きるのは?

経済や世の中の仕組みで大きな分断線があると、価値観が大きく変わってしまいます。

バブル世代の上司が、「いつかいい時代が来るから、ガムシャラに働こう!」と部下を励ましたいのも当然のこと。

ゆとり世代の若手が、「給料は上がらないんだから、いかに早く終わらせれるかを考えよう」と工夫するのも当然のことなんですね。



世代間対立が起こらない理由


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一方で、世代間対立が起こらないことも同じ理由だといわれています。


平成も長かったけど起きない対立

ひとことで平成といっても、31年もありました。

平成になって社会に出た世代は、「氷河期世代」「プレッシャー世代」「ゆとり世代」、これから働き始める「さとり世代」です。

情報格差での世代間対立はありますが、昭和VS平成ほど大きな対立ではありません。

理由は、長引く不況の中工夫しながら苦労したという共通点。

もし、今後バブル景気のような好景気が訪れ、経済の分断線が新しく引かれたなら。

AIが進歩して、働かなくてもいい世の中が訪れたなら。

「今の若者は働きもしないで」

「私たちは高い税金と社会保障を納めて上の世代に貢献したのに」

こう言ってしまうのかもしれませんね。




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