純文学とは?
純文学と聞くと芥川賞が思い浮かびます。
そして、次に思い浮かぶのが独特の世界観とちょっと敷居が高いイメージ。
芥川賞受賞作の純文学が難しい本かというと、とても読みやすい本もあります。
いった純文学って?
今回は、本に関心のある方の純文学への疑問に答えさせていただこうとお話をさせていただきます。
純文学は人の心の芸術的な表現を求めるジャンル
純文学は、それまで個人が思い思いに綴っていた物語に文学という芸術作品の価値を与えたといえるでしょう。
登場人物の心を、どれだけ芸術的に表現するかを求めた小説が純文学といえます。
大衆文学より先に確立された純文学
日本の純文学は、ヨーロッパの文学作品が取り入れられた明治前期に確立されています。
純文学の定義
純文学には具体的な定義があり、明治時代の作家 北村透谷によって「学問のための文章でなく美的形成に重点を置いた文学作品」とされています。
純文学が確立された時代
純文学は、北村透谷が具体的な定義を発表した明治時代初期に確立されました。
心の表現で揺れ動く純文学の歴史
北村透谷の「学問のための文章でなく美的形成に重点を置いた文学作品」という発表は、その後の純文学の歴史の始まりになったといえます。
純文学というジャンルは、1つの作風のまま令和の現代に続いているわけではありません。
登場人物の心の表現を巡って、作風が揺れ動いていた歴史があります。
自然主義文学
自然主義文学は、フランスの作風に影響を受けた純文学のジャンルの1つ。
始まりは明治時代の前半(1906〜1908年)、田山花袋の『蒲団』とされています。
その後、盛んになった自然主義文学とは「現実を赤裸々に描く」小説と位置づけられました。
純文学のまとめ
純文学は、明治時代の前半に確立された小説の種類の1つです。
北村透谷の発表から始まった純文学の歴史は、心の表現を巡って自然主義文学、反自然主義文学と大きく作風が揺れ動いてゆきます。
夏目漱石、森鴎外、芥川龍之介など日本文学の歴史的な文豪が活躍し、川場康成によって再び「実体験を元にした創作作品」「直感的に伝わる文章表現」という作風に落ち着くことになります。
川のように枝分かれから合流を繰り返し、ちょうどいい感性にたどり着いたのが純文学なのかもしれません。
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