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書籍の原価は50%〜フリマサイトや中古本は原価割れではなかった

書籍の原価は?

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読書家の花水(hanami)は、新品の本ばかり買っていては予算がいくらあっても足りません。

そこで、1年間で読む本の半分近くはメルカリや中古本で購入しています。

ふと気になったのは、本の原価です。

メルカリでは最低価格300円、古本屋さんでは100円で本が売られています。

元々の原価はどのくらいなのでしょう?

書籍の原価率は50%

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書籍の原価率は、出版部数や作家さんの原稿料で違いがありますが、おおよそ定価の50%といわれています。

1000円の書籍の原価は、おおよそ500円になるんですね。

本屋さんでは、ここに店舗の固定費と書店員さんの人件費がかかるため、本屋さんが得られる利益は500円から経費を差し引いた金額になります。

参照:
読者「電子書籍なのになんで安くないんだ!」→出版社「いや電子の方が原価が高いし……」 - コツログ

出版の原価構造、こうなってます - 木暮太一のベストセラー出版講義



原価の内訳は直接原価+間接原価


書籍の原価が50%前後とわかりましたが、その内訳はどうなっているのでしょう?

調べていくうちに、原価率50%に近い情報を見つけたので、先ほどの情報と照らし合わせてみますね。

参考にさせていただいたのは、書店員と出版社勤務経験のあるAyumu Yuasaさんのブログコトビー / 本と英語のブログ | 英語学習とおすすめ本を紹介するブログ。読書に役立つ話題も毎日お届けします。英文法や洋書の話題も多め。


直接原価35〜38%

①編集と構成費
②製本と印刷費
③原稿料・印税

直接原価とは、作家さんが原稿を納めてから、本の編集と構成をして製本、印刷をして本の形にするまでの原価です。

①編集と構成費は、出版社社員の人件費です。

仕事の効率のいい社員さんの場合、コストが抑えられるわけですね。

②製本と印刷費は、本が形になるまでの紙と印刷の費用。

こちらは、出版部数が多いほど1冊あたりの費用が抑えられます。

③原稿料・印税は、新人や無名作家さんでは5%、大物作家さんでも8〜10%といわれています。


間接原価15%

宣伝広告費
⑤固定費

間接原価とは、製本された本を売るための費用です。

宣伝広告費は、本の宣伝費用、新聞広告や電車の天井から下がっている広告の他、最近ではWeb広告も含まれています。

⑤固定費は、本が本屋さんに届くまでの保管や流通の費用です。



メルカリや古本屋さんは原価割れ?

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1000円の書籍の原価が500円なら、メルカリで300円で出品されていたり、古本屋さんで100円で売られていると原価割れしているのでは?と思います。

メルカリで定価1000円+300円の利益を生む

メルカリの場合、本を300円で出品すると、出品者の販売利益は95円、メルカリの販売手数料は10%の30円、配送料は175円。

新品の状態で読者の手元に届いた本は、私たちに1000円分の楽しみと情報を与えてくれます。

メルカリで出品すると、読者の私たちに次の本を買う95円分の費用を与えてくれ、さらにメルカリの社員さんや配送業者の方に205円分の利益を与えてくれます。

原価割れどころか、定価を超えて執筆と出版に携わる方の他にも利益を与えてくれているように思えませんか?


定価1000円の本の原価は500円

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本の原価率は50%。

定価1000円の本の原価は、おおよそ500円でした。

原価の内訳は、本が形になるまでの直接原価と本が売られるまでの間接原価の2つがあります。

本屋さんが1000円の本を売ると、500円の原価に加えて、販売経費を引いた金額が本屋さんの利益になります。




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