本当に本が読みたくなる読書のブログ

読書好きのための本当に読みたい本が見つかる書評ブログです。小説、実用書、ビジネス書ジャンルを問わず紹介。読書にまつわる豆知識のお話、文章の書き方のお話もありますよ。

抽象的な表現と具体的な情報の受け止め方の違い

抽象的な伝え方にモヤモヤして具体的だとイラッとする

f:id:jizi9:20191126100634j:plain


テレビやネットで目にする抽象的な表現にモヤモヤすることも、具体的な情報に当てはまったときにイライラすることってありませんか?

抽象的な伝え方は「わからない」

f:id:jizi9:20191126100738j:plain


「“基本的”に“不要不急の外出”は“自粛”ください」

政府の発表に「どうして欲しいの?」.とモヤモヤされたのは、私だけではないでしょう。

抽象的な伝え方は、聞き手や読み手にとって2つの「わからない」特徴があるからです。


誰に向けてかわからない

1つ目の「わからない」は、誰に向けての情報発信なのかわからないこと。

「不要不急」の程度はどのくらいなのか、夕食を家族で作って食べる方にとって外食は「不要不急」なのでしょう。

食費を節約するために、朝晩は安い牛丼屋さんを利用している学生さんにとっては外食は「暮らしの一部」です。


何を伝えたいかわからない

もう1つの「わからない」は、伝えたいことが何なのかハッキリしないということです。

基本的というのは、会社や学校を休んでいいのか?それとも休日だけなのか?

自粛は自分で勝手に判断していいのかがわからなかった方も多いはずです。


抽象的な表現は「多くの人」に「曖昧」に伝える

抽象的な伝え方が「わからない」理由は、まさに抽象的な表現ならではでもあります。

抽象的な表現は、「多くの方」に「曖昧」に伝える方法だからです。

日本国内には1億2600万人、東京都内には1400万人が暮らしています。

この多くの方に、「何となく知っておいてほしい」情報が抽象的な表現で発信されているからです。



具体的な伝え方は「当てはまる」か「的外れ」か

f:id:jizi9:20191126100822j:plain


抽象的な表現とは反対に、具体的な発表でイラッとした方もおられるのではないでしょうか?


名指しで非難されてるように伝わる

「20代30代の感染者が増えています」

「若い方は自覚のある行動を」

この呼びかけに不快感を覚えた方もいらっしゃるでしょう。

「自分は通勤と買い物以外は出歩いていない」

「子どもの送り迎えは仕方がないのに」

的を絞って具体的に伝えようとすると、聞き手や読み手にとっては「自分のこと」のように受け止めやすくなります。

ネガティブな内容なら、名指しで非難されているように感じて反感を覚えても仕方がないでしょう。


全く的外れで「大丈夫」と思う

また、先ほどの例は20代と30代へ向けた具体的な伝え方でした。

「なんだぁ、私たちは40代だから大丈夫だね」

例に当てはまらない人にとっては、他人事のような情報に思えてしまます。


具体的な表現は「個人」に「例を上げて」伝える

具体的な伝え方が相手をイラッとさせたり、的外れに思われるのも仕方がありません。

なぜなら具体的な表現は、「個人」に向けて「例を上げて」伝える方法だからです。



メディアの表現にイライラしない2つのポイント


2020年になってから抽象的な発表にモヤモヤしたり、具体的な表現にイラッとすることが増えましたよね。

こうして、まとめている私もその1人です。

抽象的と具体的についてまとめていると、2つのポイントを思いついたので書き残しておきますね。


曖昧な表現は「へ〜」と概要を覚えておく程度

抽象的な発表が曖昧なのは仕方がありません。

もしテレビやネットで見たりしても、「へ〜」と概要を覚えておく程度にしてはいかがでしょう?

専門家の解説やコメンテーターの説明がない限り、発表してる内容以上に詳しい情報はないからです。


自分に当てはまる具体例は「自分1人じゃない」と思う

また、自分が名指しされているような報道にもイラッっとすることはありません。

具体的な例に当てはまるのは、自分1人ではないからです。



改めて「本」はよくまとめられているなぁと思う

f:id:jizi9:20191126100840j:plain


抽象的な発表、具体的な伝え方に敏感になってしまっているのもテレビやネットに流されてしまっているのかもと思います。

テレビは時間に限りがあり、ネットには1回で読める文字数や画像に限りがあります。

具体的なメッセージで見る人の注目を集め、抽象的な表現で概要を説明してから具体的なメッセージを繰り返す。

抽象的な表現で概要を紹介するパターンもあります。

その点、本には末尾に著者のメッセージが書かれていたり、書評が掲載されていたりします。

構成はジャンルや著者の込めた思いで違いがありますが、具体的な内容で当てはまらなくなると前のページに戻ることもできます。

改めて、正確な情報が知りたかったり、じっくり考えたほうがいい物事には本が必要なんだなぁと思いましたよ。

参考にした本はこちら

『読書をする人だけがたどり着ける場所』齋藤孝
www.yu-hanami.com

『マジ文章書けないんだけど』前田安正
www.yu-hanami.com

「伝える3部作」 池上彰
www.yu-hanami.com

『読書の価値』森博嗣
www.yu-hanami.com

『ゼロからはじめる!統計学見るだけノート 』永野清一
www.yu-hanami.com




にほんブログ村 本ブログへ