汚れた財布とその中身
今日は、買い物帰りに拾ったお財布を交番に届けたお話をさせていただきますね。
真夏の道路脇に落ちていた財布
まだまだ、真夏の暑さが続いていた休日のある日。
道路の縁石のあたりから、見慣れないものが視界に入ります。
縦になった二つ折りの財布でした。
ちょうど遠回りをすると交番に立ち寄れる場所だったので、時間もあった花水(hanami)は拾って届けることにしました。
年季の入った“ちょっと汚れた”財布
なぜか縦になったお財布を拾うと、ヌメリというかネバリというか不快な触感に鳥肌が立ってしまいます。
「拾わなければよかった」
暑い日だったのでアイスを食べた手で触ったのでしょうか?
油汚れといっても、お昼ご飯にはまだ早い時間帯です。
ただ、触ってしまったのでそのまま置き去りにするわけにもいきません。
エコバッグから、野菜を入れていたビニール袋を反対の手で取り出しそのままお財布を包んで持っていくことにします。
交番で開かれた中身は?
交番に着くと、50代くらいの警察官の方が応対してくれます。
拾った時間を伝えると、「今さっきですか?」と確認されます。
ビニール袋に入っていたので、1度持ち帰ったのかと思ったのかもしれません。
警察官の方は、捜査で使うような手袋をして財布を開きトレーの上に中身を出してゆきます。
新型コロナの流行が収まりかけた時期だったので、“ちょっと汚れた”財布を触るには手袋が必要だったなぁと思う花水(hanami)。
あとで警察ドラマを見ながら思い返すと、指紋がつかないようにしていたんですね。
“ちょっと汚れた”財布の中身は、次々とトレーに出されます。
幸い、運転免許証とクレジットカードが入っているので持ち主はすぐに見つかりそうです。
クレジットカード2枚がゴールドカードだったことに、失礼ながら「意外」と思ってしまいます。
気になる“ちょっと汚れた”財布には、何と合計10万円の現金が入っていました。
「このご時世お金持ちですね」
50代くらいの警察官の方が、届けた花水(hanami)を和ませてくれるように微笑んでくれます。
どちらかというと、“このご時世”よりもヌメリとネバリのある“ちょっと汚れた”財布に10万円とゴールドカードが入っていたことに驚きでした。
外見と中身
私が幼い頃は、「人を外見だけで判断しちゃいけない」と教わったものです。
ですが、社会に出てからは“コワモテな人”はやっぱり「そういう人」だったり、いかにもな車には「そういう人」が乗っていたりします。
目つきが鋭くイライラしてそうな人は、お店の店員さんにクレームをつけたり………。
「中身は外に出てしまうもの」
最近は、そういう認識でした。
今回の“ちょっと汚れた”財布の一件は、外見からは、中身はわからないこともあるなぁと思う出来事でした。