職場に付加価値を求めない
コロナクライシスと呼ばれる不況が訪れ、企業で働く方の収入は下がり続けているようです。
さらに、コストカットのため早期退職を勧める企業もあり、私たちの働き方は変わってきています。
不況の中、私はふと働く企業に「付加価値」を求めちゃいけないのでは?と思いました。
色々な付加価値
品物にも、役割以上にお得なことがあります。
会社員が働く企業にも、給料よりも魅力的な付加価値というものがあります。
それは、職場選びで大切なことなのでしょうか?
働く環境?
「人間関係良好」「女性の多い職場です」「慣れるまでキッチリサポート」、職場環境の良さを売りにする企業は多く見かけます。
気をつけなければならないのは、「人の性格」に頼った職場環境です。
人間関係もサポートも、いい関係を築いてくれている「人」がいるから成り立っているだけです。
手当の正体
また、「通勤手当満額支給」「住宅手当」「昼食手当」「保育手当」と企業が出してくれるお金もあります。
ここにも2つ落とし穴があります。
1つは、不平等さ。
2駅離れただけのところに住んでいる人と、県をまたぐ人に支払われる「通勤手当」は当然違いがあります。
「昼食手当」は社内の食堂や取引先のお弁当屋さんの利用で支給されても、お弁当持参では支給されないこともあります。
もう1つは、ボーナスへの影響です。
同じ月給で、片方の企業Aは手当なし、もう片方の企業には手当Bが充実しているなら、Aを選んだ方がいいでしょう。
なぜなら、ボーナスが多いはずです。
手当というのは、「ボーナスへの影響を抑えて」「月給を多く見せる」方法でもあるからです。
取った資格は誰のもの?資格取得や助成
また、資格を取る補助してくれる企業もあります。
1つ、気をつけなければならないことがあります。
それは、「取った資格は誰のもの?」ということです。
日本国内では、色々な資格は個人に与えられています。
もちろん、企業の補助で資格を取得したからといって、資格が企業のものになるわけではありません。
問題は、資格を取るのに必要な費用を後で請求されることもあります。
会社内の役割は「借りているだけ」
最近では、あまり大切な付加価値とされていませんが、管理職への昇進や「○○プロジェクト」といった仕事の役割を求める方も少なくはないでしょう。
企業で働いている限り、「課長」であっても「係長」であっても役に立つのは会社で働いている間だけです。
取引先や関連企業に大切にされるのも、役割の後ろ盾になっている企業があるから。
そして、企業は簡単にその役割を取り上げることができます。
会社内のの管理職やプロジェクトの役割は、企業から「借りているだけ」と思う方がいいでしょう。
付加価値があるから悩む
働いている企業でしばらく働こうか、どこか違う企業に転職しようかを迷うのは、この付加価値があるからでしょう。
今働いているA社は、「給料はいいんだけど環境が合わないからなぁ」「C社の方が管理職に昇進しやすいからなぁ」「やっぱりD社なら新しいプロジェクトを任せてくれるし」と職場を比べ合うのは多くの方が経験されることです。
もちろん、転職と移動が何度かあった花水(hanami)は経験しています。
職場に求めていいのは労働内容と時間に合った賃金、あとは立地だけ
転職と移動を経験した私の結論では、企業に求めていいのは労働内容と時間に見合った賃金、通勤の立地だけです。
その他の付加価値は、企業の都合や世の中の変化で簡単に変わってしまうものだからです。
①労働内容と労働時間
1つは、労働内容と労働時間は自分に合っているのか。
②賃金
2つ目は、労働内容に賃金は満足できるか。
③職場の立地
最後は職場の立地です。
通勤や家族の送り迎えに便利か、反対に不便でも暮らしの中で職場の干渉を受けなくて済むか。
付加価値は「企業が勝手に変えられる」もの
私たち会社員が職場に求めていいのは、この3つだけです。
働く環境は、企業の人事ですぐに変わってしまいます。
気配りの上手な優しい人、頼りになる先輩は移動でいなくなってしまうのは仕方がありません。
手当は、簡単な手続きで企業側が一方的に減らすことができます。
必要な資格があるなら、ご自身で取った方がいいですよ。
会社の費用で負い目を感じることはありません、自費で取ったあとは堂々と届け出てしまいましょう。
会社内の管理職や企画の担当責任者などの役割は、企業の都合ですぐに変わります。
職場の環境はすぐに変わってしまい、手当の充実した企業を選んでも、景気の行方で減らされてしまうこともあります。
資格取得を補助してくれるとはいっても、お休みや費用の負担で職場に負い目を感じます。
働きたい部署で課長になっても、偉い方がパソコン上で見ただけで別の部署に移動にもなります。
そういった、簡単に変わってしまう付加価価値を企業に求めてはいけないと思います。