本当に本が読みたくなる読書のブログ

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仕事の不安、許せないことの対策〜「自分でできる」かを見きわめる

仕事の許せないことの原因は?

読書の豆知識

「仕事の悩みはありますか?」

こうした質問に日本国内の方の70%は、「ある」と答えられるようです。

私ももちろん、仕事の悩みはあります。

そこで、最近読んだ名取芳彦さんの『下町和尚の生き方放言 許せないを気にしない。』と照らし合わせて、仕事の悩みを考え直してみることにしますね。

仕事の悩み「給与」「将来性」「仕事内容」が国内共通


令和の現代、私と同じ会社員の方は仕事にどんな不安や悩みがあるのでしょうか?

キャリアバイブルの調査結果

1.給与が低い(46.5%)
2.将来への不安(39.7%)
3.仕事内容(34.1%)
正社員に聞いた「仕事の悩み」ランキング! 3位「仕事内容」、2位「将来への不安」、1位は? - All About NEWS

キャリアバイブルが企業で働く会社員を対象に行った調査では、「給与」「将来性」「仕事内容」の順でした。

中でも、ボーナスの減額を含む「給与」の悩みは半数に迫るほどでした。


エン・ジャパンの調査結果

1.給与・待遇(41.0%)
2.仕事内容(27.0%)
3.雇用の安定性(26.0%)
8割が「仕事の悩みがある」と回答。 悩みトップ3は「給与・待遇」「仕事内容」「雇用の安定性」。ー『エン派遣』ユーザーアンケートー | エン・ジャパン(en Japan)

人材派遣会業界のエン・ジャパンの調査結果は、「給与」「仕事内容」「雇用の安定性」の順でした。

派遣待遇の方は、派遣先の事業の業績で雇用が不安定になるため、「雇用の安定性」と「将来性」の回答を見てみると、キャリアバイブルの調査とほとんど内容は変わらない結果でした。


仕事の不安は「給与」「将来性」「仕事内容」

仕事の悩みというと、私の世代では「出世」「人間関係」が必ず含まれていましたが、現在は4位以下でした。

「出世」について、なぜ減ったのは定かではありませんが、昇進を重ねて出世するメリットが少なくなったからではないでしょうか?

「人間関係」は、パワハラやセクハラ、モラハラが厳しく取り締まられているため、いわゆる「ヤバい上司・先輩」が少なくなったのではないでしょうか?

令和の現代の仕事の不安は、「給与」「将来性」「仕事内容」どれもリアルな悩みてますよね。



私の場合は「将来性」「給与」

1.将来への不安
2.給与・待遇
3.特になし

私の場合は、まず1つ目は勤務先と業界の「将来性」です。

具体的には、経営陣の体制が古く、上の立場ほど入れ替わりがありません。

中間管理職の方は上役に全て従うままのため、従業員に見放されて企業の行く末が心配というものです。

また、利益を追求する業界ではないため、国の財政の影響を受けて規模が縮小ということもありえます。

もう1つは、「給与」です。

平均年収に近い収入ですが、それは賞与や手当も入れての金額です。

コロナ禍による経営不振で、昨年は賞与と手当がカットになりました。

平均年収付近の場合、手取りはマイナス150万円前後の収入です。

年間100万円近い削減になると、税金と社会保障費が変わらない場合、実際には半額近く収入が下がってしまいます。

私は、そこまでお金は使わないのですが、従業員の収入を「簡単に削減してしまう企業」で働いている不安はつきません。

業績が悪化すると、給与削減の次に訪れるのは人員削減ではないでしょうか?

私の場合は、勤務先と業界の「将来性」、「給与」の2つだけで、仕事内容はまあまあで人間関係は元々深いつながりはないので気にしていません。



お坊さん作家さんの本に照らし合わせると


私たちは、“こうなればいい”という目標達成のために、さまざまな努力をします。この場合、結果に辿り着くための1つの縁が“自分の努力”です。
中略)
いくら自分が望む結果を求めても、自分の力では集められない縁があるのです。望む結果を得るために自分で集められるだけ縁を集めたら、あとは待つしかありません。
名取芳彦『下町和尚の生き方放言 許せないを気にしない。』p145〜p146

日ごろの許せないことを解決してくれる『下町和尚の生き方放言 許せないを気にしない。』名取芳彦 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ

縁とは?

仏教が説く「縁起」は、「縁によって起こる」と書くように、“多くの縁が結び付いて今がある”という考え方です。
名取芳彦『下町和尚の生き方放言 許せないを気にしない。』p54

日ごろの許せないことを解決してくれる『下町和尚の生き方放言 許せないを気にしない。』名取芳彦 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ


仕事に当てはめるなら、一.自分で集められる縁とは、自分で「考え」「決め」「行動」できることになるでしょう。

二.自分では集められない縁とは、自分以外が「考え」「決め」「行動」することになりますよね。


「給与」

給与(英: salar)は、勤務先が労働の対価として支払う賃金です。

日本国内で月給制の場合、俸給・給料・賃金の基本給、育児手当・精勤手当・勤務地手当などの手当、ボーナス・賞与に分けられています。

年棒制の場合、時間外手当(1カ月30時間)を含む契約金額を毎月に分けて支払われています。

給与を「縁」に当てはめるなら、公表されている基本給が自分の望む金額かを「考え」、その企業で働くかを「決め」、働いて「行動」することで規定の金額を受け取ることができます。

手当については、手厚い手当があるかを「考え」ることはできますが、支払うかを「決め」るのは勤務先のため、「行動」しても希望する金額が受け取れるかは定かではないでしょう。

賞与は、企業の利益をどの程度従業員へ還元するかを「考え」るのは勤務先のため、さらに受けとれるかは定かではありません。

基本給は一.自分で集められる縁、手当と賞与は二.自分では集められない縁ということになります。


「将来性」

将来性はいくつかの意味があり、アンケートのコメントから「勤務先の経営状況」、「経済界での位置づけ」が多くを占めています。

将来性を「縁」に当てはめるなら、勤務先の経営状況を良くするため、自分にできる業務改善を「考え」ることはできます。

業務改善が企業に必要かを「決め」るのは、役員や経営者の仕事で、実際に誰が「行動」するも経営者が判断するでしょう。

将来性の一部は一.自分で集められる縁ですが、どうなるかは二.自分では集められない縁になってしまいます。


「仕事内容」

仕事内容は業界ごとに様々で、大まかにまとめるなら「職場での役割」「業務の変化」「スキルアップ」を指し示しています。

仕事内容は、一.自分で集められる縁が多そうに思えます。

職場での役割を「考え」、取り組みを立案することは誰でもできます。

決めるのは、中間管理職の方になるはずですから、「決め」られるかと「行動」できるは今の役割によって違います。

これは、業務の変化についても同じではないでしょうか?

スキルアップは、自分に何が必要かを「考え」、本を読むのかセミナーに通うのかを「決め」、得られたスキルを業務の中で「行動」することができます。

仕事内容の中で、スキルアップだけは一.自分で集められる縁といえるでしょう。


仏教的な考え方で仕事の悩みを解決できる?

どんなに「社会のため」「自己実現のため」ときれいごとを並べても、仕事の基本は遠い先祖が狩りをし、農耕を営んだように「食べるため、生きていくため」です。
名取芳彦『下町和尚の生き方放言 許せないを気にしない。』p132〜p133

日ごろの許せないことを解決してくれる『下町和尚の生き方放言 許せないを気にしない。』名取芳彦 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ

「給与」を増やす→「収入」を増やす

給与の中で基本給は一.自分で集められる縁、手当と賞与は二.自分では集められない縁に当てはまります。

「食べるため、生きていくため」が仕事をする理由なら、勤務先から得られる「給与」を増やすのではなく、自分の「収入」を増やすことを目指してみませんか?

給与は勤務先次第ですが、収入なら副業や資産運用、ポイント活用など方法はたくさんあります。


「将来性」を悲観する→できることを「提案」する

将来性の一部は、一.自分で集められる縁ですが、どうなるかは二.自分では集められない縁ということになります。

私のように、業界の行く末を悲観していても、行ったことが結果につながるかは定かではありません。

まず勤務先の職場の中で、できることを「提案」することが、何もしないよりは勤務先の将来性がいい方向へ向くきっかけになるはずです。


「仕事内容」に悩む→「スキルアップ」をする


自分が直接行動できる仕事内容は、一.自分で集められる縁が多いことがわかりました。
例えば、営業部を希望していたのに開発部へ配置されたとしたら。

営業職に必要な技術を、本やセミナーで勝手に学んでみてはいかがでしょう?

求められている役割をこなしている限り、スキルアップは全て一.自分で集められる縁なのですから。



仕事の悩みは自分で「考え」「決め」「行動」できることをする


今回は、私の仕事の悩みを名取芳彦さんの『下町和尚の生き方放言 許せないを気にしない。』を読みながら考え直してみました。

私と同じ会社員の立場の方は、「給与」「将来性」「仕事内容」が国内共通の仕事の悩みとされています。

企業という、意思決定が経営者にある場所で働く以上、自分の行動が結果につながるかは定かではありません。

今回参考にさせていただいた名取芳彦さんの本からは、仕事の悩みは自分で「考え」「決め」「行動」できることをすることが答えなのかなぁと思います。

私の場合は、コストカットになるかもしれない手当と賞与を当てにするより、給与以外の収入を100円でも1000円でも上げることに取り組んでみます。

こうして本を紹介させていただくことも、巡り巡って私の収入を上げることにつながると信じて……。



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