読書感想文向けの本の紹介には、対象年齢が必要?
読書感想文におすすめの本の紹介をさせていただくにあたり、「読書感想文向け作品の対象年齢ガイドライン2022」を設けさせていただきました。
あくまで、読書好きの個人が作成したガイドラインですので、本選びの参考になれば幸いです。
※ガイドラインの対象は「読書感想文におすすめの本の紹介」に限らせていただきます。
読書感想文向け作品の対象年齢ガイドラインの作成
ジャンルを問わない本の紹介がテーマの当ブログでは、紹介させていただく本に制限を設けてはいません。
2020年頃より、読書感想文におすすめの本を紹介させていただき、10代の読者さまが一定数いらっしゃることがわかりました。
読書感想文の情報収集をされる10代の読者さまといっても、小学生から大学生の方まで年齢は様々です。
特に10代前半の若い読者さまにも、安心して読書感想文の本選びができますよう、読書感想文におすすめの本を紹介する際に「読書感想文向け作品の対象年齢ガイドライン2022」を設けさせていただきます。
読書感想文の対象年齢のガイドライン2022
A.文章表現
B.登場人物の思想
C.暴力
D.性的描写
「読書感想文向け作品の対象年齢ガイドライン2022」では、年齢に影響する項目を「A〜D」、対象年齢を「Lv」としています。
年齢に影響する項目は、小説投稿サイトのガイドラインを参考にさせていただきました。
対象年齢は、Lv.1を小学生低学年(9歳以下)、Lv.2は小学校高学年から中学生(10歳から15歳)、Lv.3を高校生以上(16歳以上)としました。
記事ページでは、「読書感想文の対象 小学生〜高校生」として紹介させていただきます。
Lv.1 小学校低学年以下
児童文学や漫画を取り扱っていない当ブログでは、小学生低学年(9歳以下)向けの本を紹介することはほとんどありません。
[Lv.1 小学校低学年以下]の目安は、「ハリーポッターシリーズ」の文章表現、ストーリーとお考えくださいね。
Lv.2 小学生(高学年)〜中学生
[Lv.2 小学生(高学年)〜中学生]の年齢の方は、情報を得られる環境や成長の違いで大きな差がある世代とされています。
大まかに、「普段の暮らしの中で得られる情報、体験」が描かれている作品は、小学生(高学年)以上とさせていただきました。
Lv.3 高校生以上
インターネットから自由に情報が得られる環境にある高校生からは、特に制限を設けてはおりません。
幸い、サスペンス小説とホラー小説の紹介ページはほとんどありませんので、暴力の描写が残酷な小説を読書感想文向けとして紹介する機会はないでしょう。
A.文章表現
Lv.1 児童文学、話し言葉の文章表現
Lv.2 エンタメ小説・大衆文学で主流の文章表現
Lv.3 時代小説や文語体の文章表現
「A.文章表現」は、紹介させていただく作品の文章の読みやすさの基準です。
[Lv.1 小学校低学年以下]は、小説作品は児童文学程度、エッセイやノンフィクションは話し言葉で短く、わかりやすい文章で書かれた作品とさせていただきました。
エッセイやノンフィクションは大人向けの本がほとんどですが、多くの世代へ向けた新庄剛志さんの『わいたこら。−人生を超ポジティブに生きる僕の方法』は、小学校低学年の方でも読める内容でした。
一般的なエンタメ小説・大衆文学の文章表現は、国語の読み書きに慣れた[Lv.2 小学生(高学年)〜中学生]とさせていただきますね。
B.登場人物の思想
Lv.1 極端な思想の登場人物が倫理的におかしい人物として設定されている
Lv.2 極端な思想の登場人物が事情などで一部受け入れられている
Lv.3 特に制限はなし
「B.登場人物の思想」の「極端な思想の登場人物」とは、差別や犯罪行為、ハラスメントを肯定するような、倫理的に受け入れられない登場人物としています。
極端な思想の登場人物は、ヒーローものやアニメでは悪役として描かれています。
ハリーポッターシリーズのヴォルデモート卿が悪役として描かれているように、[Lv.1 小学校低学年以下]では主人公側と反対の立場にある「倫理的におかしい人物として設定されている」作品とさせていただきました。
[Lv.2 小学生(高学年)〜中学生]では、事情があって悪役に徹していたり、極端な思想がその人物にとっての正義であったりと、善悪の境界線が曖昧な作品とさせていただきますね。
C.暴力
Lv.1 報道される程度の暴力事件や殺人の内容
Lv.2 具体的な暴行・傷害・殺人の方法が描かれている
Lv.3 猟奇犯罪の描写がある
「C.暴力」は、暴行・傷害・殺人と精神的な苦痛の描写の基準です。
「○○氏が刃物で切りつけられる事件がありました」とニュースで報道される程度の表現を[Lv.1 小学校低学年以下]とさせていただきました。
[Lv.2 小学生(高学年)〜中学生]では、ミステリー小説の種明かしや犯人の自供で具体的な暴力表現が描かれている作品が当てはまります。
猟奇犯罪がテーマのサスペンス小説とホラー小説は、[Lv.3 高校生以上]とさせていただきました。
D.性的描写
Lv.1 生活の中で見聞きする程度の表現
Lv.2 同年代の恋愛で経験する程度の表現
Lv.3 不純・倫理的ではない内容表現を含む
「D.性的描写」は、性行為に関する表現の基準です。
性行為については、判断がとても難しく年齢制限のガイドラインでも「わいせつな表現」「露骨な性描写」と抽象的な基準を多く見かけました。
参考にさせていただいたガイドラインの中に「性行為がはっきり詳細に描かれている」と記載があり、判断の分かれ目かと思いました。
[Lv.1 小学校低学年以下]では、生活の中で見聞きする程度とさせていただきます。
具体的には、児童文学でも描かれているキスシーンや交際中の登場人物同士が身体に触れる程度です。
[Lv.2 小学生(高学年)〜中学生]の方は、性行為が存在することを知っている年代でしょう。
同年代の恋愛で経験する程度の表現、いわゆる恋愛感情や思春期の興味が理由の健全な交際で経験する程度とさせていただきます。
営利目的や不倫などの倫理的ではない性行為の描写は、[Lv.3 高校生以上]とさせていただきました。