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それぞれにある正義とは?『アルスラーン戦記2 王子二人』田中芳樹

アルスラーン戦記2 王子二人

王都炎上・王子二人 ―アルスラーン戦記(1)(2) (カッパ・ノベルス)


著者 田中芳樹
出版社 株式会社光文社(初版 角川書店
分類 ファンタジー小説ヒロイック・ファンタジー
出版日 2012/8/20(初版 1987/3/25)
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい

初版から40年に迫る令和の今でも、読みつがれているファンタジー小説の名作があります。
今回は、田中芳樹さんのアルスラーン戦記シリーズから、『アルスラーン戦記2 王子二人』の紹介です。

アルスラーン戦記2 王子二人の登場人物


アルスラーン戦記2 王子二人』からは、主人公アルスラーン、軍師ナルサスの従者でアルスラーンと同年代のエラム、掴みどころのない流浪の楽士ギーヴ、そしてアルスラーンと対比されるダークヒーロー銀仮面の男ヒルメスを紹介しますね。

アルスラーン

物語の主人公でパルス王太子
穏やかな顔立ちで、夜空のような深い色の瞳を持つ14歳の少年。
アトロパテネ会戦から仕える騎士ダリューン、宮廷画家の地位を約束した軍師ナルサスと従者エラム、ミスラ神の導きで同行することになった神官ファランギースと流浪の楽士ギーヴを伴い、父と母の救出のため旅を続ける。
仲間との出会いで見つけた王太子としての目標、「奴隷制度の撤廃」を胸に抱き、得がたい仲間のためなら自ら馬を降り手を携えることもためらわない。


エラム

未来の宮廷画家を約束されたナルサスに従う従者の少年。
ナルサスのことを親とも年の離れた兄とも慕う一方で、解放奴隷の子という身分差から王族のアルスラーンには一定の心の距離を保ち続けていた。


ギーヴ

流浪の楽士を自称し、波乱に満ちた刺激を求めその日暮らしの日々を送っていた青年。
気持ちの現れやすい端正な顔立ちは、嫌悪する相手に対する不信感を包むことなく伝えてしまうことも。
エクバターナ近郊で出会った女性神ファランギースに同行する形で、アルスラーン一行の旅路に加わる。
王族や貴族に抱いていた先入観が、アルスラーンの行動で打ち砕かれることに自分でも驚きを隠せないでいた。


銀仮面の男ヒルメス

パルスへ侵攻したルシタニア軍、事実上の指導者でルシタニア国王の弟でもあるギスカールに従う謎の男。
自身に近い者に仮面を外し王族の血を引いていることを明かす一方で、仮面の下の素顔を見たものは……。
パルス国王ではなく自身に忠誠を誓い戦死したカーラーンのザンデを従え、アルスラーン一行を追う旅路についていた。




西アジアから中東がモデルの舞台


パルスの北方ダルバンド内海と南の外海との間を東西に貫く大陸公路、そのやや南側を東西に二分するニームルーズの山嶺。
パルスの気候はニームルーズの山嶺を境に、北側は四季の豊かな気候、南側は乾燥した気候に分かれていた。
さらに南に進み外海に出ると港町ギランがあり、遠い異国セリカ(絹の国)との貿易で賑わいを見せていた。




パルス歴320年、侵略者の知らない主人公側の物語


大陸公路を守るように鎮座する王都エクバターナでは、侵略者ルシタニア軍が一神教イアルダボート教の教えを傘に略奪と殺戮を繰り広げていた。
パルス歴320年、戦乱と侵略で失われた夏が過ぎ、秋も終わろうとしている頃、騎士ダリューン、軍師ナルサスと従者エラム、神官ファランギースと楽士ギーヴを伴うアルスラーン一行は、協力者を求めパルスの地を南へ向かう。






登場人物の持つそれぞれの正義


神の名を盾に、侵略を正義とすり替える国家
真実を仮面で隠し、正当性を訴える者と系譜に従う者達
暗灰色の衣の老人を師と仰ぐ地下組織
事の事実を知らない大多数の国民とともにあろうとする、若い王太子と得がたい有志
それぞれが信じるものの方向へ、未来は進む……


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