本当に本が読みたくなる読書のブログ

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2025年本屋大賞ノミネート10作品の「売りたさ」ランキング

2025年本屋大賞ノミネート10作品の登場人物の年齢層別「売りたさ」ランキング

2025本屋大賞 登場人物の世代構成


昨年に続き、2025年本屋大賞予想を当てたい読書家の花水由宇(hanami yu)は今年も「面白さ」「売りたさ」「おすすめ」別にノミネート作品を分析しています。
今回は、登場人物の年齢層で書店員さんが「売りたい」と思える順にランキングしてみましたよ。

素適な読書ブログが集まるグループです↑

本屋大賞の選考方法と予想方法

本屋大賞スケジュール


2025年本屋大賞の選考は、一次投票が終わり先日2月3日に発表された10作品が全国の488書店、652人の書店員さんによって選ばれました。
本好きの方が発表日を楽しみに待つ中、今まさに書店員さんによる二次投票が行われています。

本屋大賞の二次投票の方法
本屋大賞の二次投票の方法

公式サイトでは、二次投票に参加できる方は一次投票に参加した方に限られると発表されています。
二次投票の方法は、652人の書店員さんの中から何人の方が参加されるのでしょうか?

二次投票参加資格者:新刊を扱っている書店の書店員(アルバイト、パートも含む)、一次投票に参加した方
二次投票の期間:2025年2月3日〜3月2日
二次投票の方法:ノミネート作品をすべて読んだ上で、全作品に感想コメントを書き、ベスト3に順位をつけて投票(1位=3点、2位=2点、3位=1.5点)
参照:本屋大賞とは | 本屋大賞

本屋大賞予想の方法

書店員ではなく会社員の花水由宇(hanami yu)も、本屋大賞予想という形で本当に本が読みたくなる読書のブログから参加させていただきますね。
読書ブログの本屋大賞予想の方法は、ポイント制です。
「面白さ」を読書メーターのレビュー数、「売りたさ」を作品の登場人物の年齢層、「おすすめ」をX(旧Twitter)アンケート、そして書店員さんになったつもりで「花水由宇のいち推し」の3作品にポイントを追加させていただきます。
合計の「本屋大賞予想ポイント」の高い順に、今年のノミネート10作品のランキングを予想させていただきますね。
本屋大賞予想の方法を統計機能で検証してみる - 本当に本が読みたくなる読書のブログ




本屋大賞ノミネート作品「売りたさ」のランキング

2025本屋大賞 世代構成別「売りたさ」ランキング


今回は、書店員さんが売り場に並べたくなる「売りたさ」のランキングです。
幅広い年齢層の興味を引く作品が「売りたさ」が高いと考えた花水由宇(hanami yu)は、作品の登場人物の年齢層別に200/800/1200/1400のポイントをつけさせていただきました。
同じ順位の作品は、前回の「面白さ」のランキングの順に並べさせていただきますね


1位『小説』

小説

著者 野崎まど
出版社 株式会社講談社
分類 小説、読書小説
出版日 2024/11/20
読みやすさ ☆☆★読みやすい
読書メーターレビュー数 270
登場人物の年齢層 3世代 1200

野崎まどさんの『小説』は、小説に魅せられた2人の少年 内海集司と外崎真が文学の世界を夢見る物語です。
少年を見守る先生、2人の将来に影響する近所の小説家などストーリーに関わる登場人物に幅広い世代が活躍しています。
登場人物の年齢層は3世代で、幅広い年齢層の興味を集めやすい「売りたさ」のランキングは堂々の1位にさせていただきました。


2位『成瀬は信じた道をいく』

成瀬は信じた道をいく 「成瀬」シリーズ

著者 宮島未奈
出版社 株式会社新潮社
分類 青春小説
出版日 2024/1/24
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい
読書メーターレビュー数 4236
登場人物の年齢層 2世代 800

昨年の『成瀬は天下を取りにいく』に続き、主人公の成瀬、コンビのゼゼカラの島崎を中心に10代から20代の登場人物が活躍する物語。
成瀬にとって親世代の登場人物の背景も描かれているので、登場人物の年齢層は2世代、本屋大賞ノミネート作品のランキングでは2位の800ポイントとさせていただきました。


3位『生殖記』

生殖記

著者 朝井リョウ
出版社 株式会社小学館
分類 小説
出版日 2024/10/2
読みやすさ ☆☆★読みやすい
読書メーターレビュー数 935
登場人物の年齢層 ※2世代 800

主人公の尚成と同僚の目線で描かれる『生殖記』は、ストーリーの展開上登場人物の設定が独特な作品でもあります。
朝井リョウさんらしい独特の舞台設定のため、登場人物の年齢層は2世代800ポイントとさせていただきました。


4位『死んだ山田と教室』

死んだ山田と教室

著者 金子玲介
出版社 株式会社講談社
分類 青春小説
出版日 2024/5/15
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい
読書メーターレビュー数 777
登場人物の年齢層 2世代 800

新学期の始まりとともに突然亡くなった山田、その主人公 山田と2年E組の同級生のやり取りで物語が進む『死んだ山田と教室』。
陰ながら支える先生の役どころも目線を変えて楽しめるストーリーのため、登場人物の年齢層は2世代800ポイント、2025年本屋大賞ノミネート作品の「売りたさ」ランキングでは4位の結果でした。


5位『アルプス席の母』

アルプス席の母

著者 早見和真
出版社 株式会社小学館
分類 小説、高校野球小説
出版日 2024/3/15
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい
読書メーターレビュー数 701
登場人物の年齢層 2世代 800

打倒!甲子園常連校を目標に、関西に移り住んだ野球少年 秋山航太郎。
看護師の仕事につきながら、航太郎を支える母 秋山菜々子の目線で描かれる『アルプス席の母』。
保護者世代と高校球児世代の、2世代の登場人物が活躍する『アルプス席の母』は「売りたさ」ランキングで5位とさせていただきました。


6位『恋とか愛とかやさしさなら』

恋とか愛とかやさしさなら

著者 一穂ミチ
出版社 株式会社小学館
分類 恋愛小説
出版日 2024/10/30
読みやすさ ☆☆★読みやすい
読書メーターレビュー数 651
登場人物の年齢層 2世代 800

5年間付き合った啓久からプロポーズをされた翌日、啓久が盗撮で捕まったと連絡を受ける新夏。
男性目線の啓久、女性目線の新夏、そしてお互いの気持ちの行き交う目線のストーリーに、被害者の女子高校生や啓久と新夏の親世代の価値観が交錯する『恋とか愛とかやさしさなら』。
啓久と新夏から見た親世代が登場する物語には、登場人物の年齢層は2世代の800ポイントとさせていただきました。


7位『人魚が逃げた』

人魚が逃げた

著者 青山美智子
出版社 PHP研究所
分類 小説
出版日 2024/11/14
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい
読書メーターレビュー数 588
登場人物の年齢層 2世代 800

とある年の3月の週末、「王子」と名乗る謎の青年がSNSで起こした「人魚騒動」をきっかけに大炎上する銀座。
「人魚騒動」の舞台になった銀座の街では、実際の人間の物語が行き交っていた。
12歳年上の女性と交際中の男性会社員、娘と買い物に訪れた主婦、妻に離婚を告げられたコレクターマニアの中年男性、文学賞の選考結果を待つ無名の作家、高級クラブで働くホステス。
世代をまたいで登場人物が活躍する『人魚が逃げた』が、2025年本屋大賞ノミネート作品の「売りたさ」ランキングでは7位の結果でした。


8位『spring』

spring

著者 恩田陸
出版社 筑摩書房
分類 小説
出版日 2024/3/22
読みやすさ ☆★★少し難しい
読書メーターレビュー数 899
登場人物の年齢層 主人公の同年代 200

世界に知られる天才バレエダンサーで振付師
萬春(よろずはる)の幼い頃から苦労の青春時代、そして世界へと舞台を広げる生涯が綴られた『spring』。
主人公 萬春の目線で描かれるストーリーのため、登場人物の年齢層は主人公の同年代の200ポイントとさせていただきました。


9位『禁忌の子』

禁忌の子

著者 山口未桜
出版社 東京創元社
分類 ミステリ小説、サスペンス小説
出版日 2024/10/10
読みやすさ ☆☆★読みやすい
読書メーターレビュー数 750
登場人物の年齢層 主人公の同年代 200

救命救急医療の現場で働く武田医師の元に、事故にあい搬送された時点で既に命を落とした身元不明の患者が運ばれてきた。
救急医療の現場で初めて武田が経験したのは、自分と瓜二つの人物の患者の遺体……。
現場医師が描く、リアルな医療現場を舞台にした注目のデビュー作『禁忌の子』。
主人公の武田医師と同級生の城崎医師が、身元不明の人物に迫るサスペンスの舞台では、主人公の同年代の登場人物が活躍しています。
2025年本屋大賞ノミネート作品の「売りたさ」ランキングでは9位の結果となりました。


10位『カフネ』

カフネ

著者 阿部暁子
出版社 株式会社講談社
分類 小説
出版日 2024/5/22
読みやすさ ☆☆★読みやすい
読書メーターレビュー数 684
登場人物の年齢層 主人公の同年代 200

親しい人を立て続けに離れることになった40代の主人公 野宮薫子は、急死した弟から届いた遺言書に書かれた思いを叶えるため、久しぶりの外の世界に踏み出すことになる。
弟の遺言書に書かれた、元交際相手 小野寺せつなと出会った薫子のその後が気になるストーリーです。
30代から40代が活躍する『カフネ』は、主人公の同年代の登場人物が活躍する200ポイントとさせていただきました。




ノミネート作品の「売りたさ」のランキングで本屋大賞受賞が有力な作品は?


本屋大賞ノミネート作品「売りたさ」のランキングはいかがでしたか?
3世代以上の登場人物、3世代とロボットや動物など人間以外の登場人物の作品はノミネートされていませんでした。
1位の野崎まどさんの『小説』は、小学生から高齢の方まで3世代の登場人物が活躍する文学にまつわる物語です。
2位から7位は、2世代の登場人物が活躍し、今年の本屋大賞ノミネート作品は、現実に近いリアルな登場人物の年齢層の作品が多く、本選びに迷われるのではないでしょうか?
大賞受賞が有力だと思えるのは、登場人物の思いが錯綜する一穂ミチさんの『恋とか愛とかやさしさなら』、世代に加え世の中での立ち位置の異なる登場人物が活躍する青山美智子さんの『人魚が逃げた』の2作品に注目が集まりそうですよ。




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