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パルスに迫る変化と野心とは?『アルスラーン戦記14 天鳴地動』

アルスラーン戦記14 天鳴地動』

天鳴地動: アルスラーン戦記14 (光文社文庫 た 24-18 アルスラーン戦記 14)

著者 田中芳樹
出版社 株式会社光文社
分類 ファンタジー小説
出版日 2018/7/11(オリジナル版2014/5/20)
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい

日本を代表するファンタジー小説アルスラーン戦記シリーズから、第二部の『アルスラーン戦記14 天鳴地動』を紹介させていただきますね。

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パルス東部の騒乱


東のカーヴェリ川を越え遥か東端には超大国セリカ、西はディジレ川の先ミスル国を越え外海の海洋国に通じるとされる大陸公路。
北には穏やかなダルバンド内海、南の港町ギランの先は果てのない外海が広がる。
パルスとシンドゥラ国、チュルク国を隔てるカーヴェリ川周辺の山岳地帯は建国の頃からの防衛の要とされていた。
デマヴァント山で活発になった蛇王ザッハーク一派の襲撃を受け、パルスはこの要所の山岳地帯に築かれたペシャワール城塞を放棄することを決めた。


アルスラーン戦記14 天鳴地動』の登場人物


後の世で、アルスラーンの16翼将と呼ばれるパルスの強者。
アルスラーン戦記14 天鳴地動』では、キシュワードクバードグラーゼジャスワントの4人を紹介します。

キシュワード

先代アンドラゴラス三世の統治時代からパルスに仕える武将。
二刀流で戦いにのぞむ姿から「双刀将軍」と呼ばれ、「黒衣の騎士」ダリューンとともに周辺国にまで活躍が知られている。
礼儀作法や人間関係づくりの常識も長けていたこともあり、アルスラーン統治のパルスでは大将軍を任されている。
王都エクバターナの邸宅に妻ナスリーン、息子のアイヤール、義娘のオフルールとともに暮らしている。


クバード

優秀と評価される武術と軍隊の指揮と同じくらい、プライベートのだらしなさで、「ほらふきクバード」という不名誉なあだ名を持つパルスの武将。
しきたりに厳格だった前政権時代には、お酒の席での失態と異性関係で度々処分を受けていた。
アルスラーン即位後は、大将軍格と呼ばれる熟練将軍に抜擢されデマヴァント山の捜索やペシャワール城塞防衛など味方が不利な状況での役割を担うことになっていた。


グラーゼ

パルスの港町ギランで巧みな語学力と、船員の信頼を集める統率力で広い海を渡り歩いてきた元貿易船船長。
先のルシタニアとの戦争のさなかにアルスラーンと出会い、戦後はギランの運営を一手に任されることになる。
乗員240名、3階建の船楼を備えた地域最大の「光の天使号(マレケ・ヌール)」を拠点に、未だに船長と呼び慕う海の男たちとともにパルス海軍の整備にも力を入れていた。


ジャスワント

王子時代のアルスラーンが行ったシンドゥラ遠征で対立し、三度命を救われたことがきっかけで不滅の忠誠を誓うようになったシンドゥラ人の武将。
ルシタニアとの戦争で身の危険が多かったアルスラーンの身辺警護では、夜は剣を抱いて毛布にくるまりながら身辺警護を務め上げ戦後はパルスの有力武将に抜擢される。



パルスに迫る変化と野心


パルス歴325年、パルス国内からルシタニアの脅威が過ぎてから4年が過ぎていた。
荒廃した領土の復興、奴隷制度の撤廃と経済政策が推し進められるな中で度重なる魔物の襲撃。
西の乾燥したミスル、東の熱帯地域のシンドゥラの中環に位置する四季の豊かなパルスに異常気象や災害という形で、かつてこの地を恐怖で支配した蛇王ザッハークが蘇ろうとしていた。
デマヴァント山のザッハーク一派、大陸公路の要所を狙う周辺国からはパルス軍のペシャワール城塞からの撤退を不可解な疑念と野心の両方の目線で見つめていた。
自国の利益を最優先するラジェンドラ3世は、「友好国の領土の治安維持」を表向きの名目に掲げ軍の出撃を決断する。
パルス東部と大陸公路を狙うチュルク国王もまた、野心的なシンドゥラ国に先を越されないようペシャワール城塞への出兵を命じていた。



集まる欲望と湧き上がる不安


領土的野心、経済的な支配、名誉欲と権力欲……。
人が集まり治める国という存在は、欲望もまた同じように集まる。
治める統治者の知性や法律が欲望を抑え、時には向きを変え発展な向かうようにコントロールしているのは、現実とファンタジーどちらも同じ。
欲望がプラスの力を持っているなら、マイナスの力の不安もまた集まりやすい。
プラスとマイナスのバランスの取れた平和というものは、どんな世界でも保つのが難しいのかもしれない。


アルスラーン戦記第一部のまとめと考察ページ

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