夏におすすめ、ベランダや風が気持ちいい場所で読みたい本特集
本当に本が読みたくなる読書のブログをご覧の皆さま、こんばんは花水由宇(hanami yuu)です。
季節の本を紹介させていただく、「夏におすすめ、ベランダや風が気持ちいい場所で読みたい本特集」コーナーです。
今年の夏は、全8回で2つのテーマの「小説」、「エッセイ、ノンフィクション」「実用書」「ビジネス書、政治・経済の本」「思想・哲学、考え方の本」「読書の効果と読書術の本」「一般教養、サブカルと雑学の本」を紹介させていただきますね。
第1回は、「気持ちをくすぐる小説」の紹介です。
気持ちをくすぐる小説
ベランダや風が気持ちいい場所で読みたい本に、気持ちをくすぐる小説はいかがでしょうか?
「ほっこり」「深く」「切なさ」と、3つの気持ちをくすぐり方をしてくれる小説を選んてみましたよ。
『ワイルドでいこう 疾走する車いす』宮津大蔵
ほっこり気持ちをくすぐってくれるのは、『ワイルドでいこう 疾走する車いす』。
生まれつきの身体障がいで、車椅子が欠かせない千絵。
スポーツに音楽にレジャー、何かと刺激の耐えない環境で暮らしているアクティブや千絵と仲間たちの熱く深い交流を描いた物語。
スポーツ健康政策学が専門で、特別支援学級にも関わりのある宮津大蔵が描く登場人物からは、生きた気持ちがページをめくるたび伝わってくる作品です。
『エレジーは流れない』三浦しをん
バブル崩壊とともに、すっかりくたびれてしまった海と山に囲まれた餅湯温泉。
温泉街で小さな土産物店で母と暮らす高校2年生の怜。
個性が際立つ6人の男子高仲間と過ごす、話題に飽きない高校生活。
表には出さない怜の心に奥に、片付けられていた家族の悩み、先行きの不安。
三浦しをんさんらしく、登場人物の心の奥底を探ってくれる作品ですよ。
『とわの庭』小川糸
切なさに気持ちをくすぐられたい方には、小川糸さんの作品がおすすめです。
新作の『とわの庭』は、視覚障がいで家から出られない少女とわの物語。
帰ってこなくなった母親を、暗闇の家の中で待ち続ける。
暗闇は、実は目で見える世界だけで、外から聞こえる風の音、生き物の声、揺れる空気で訪れる香りの中にも世界はあった。
切なさの中に、ほんの少しの灯りに触れたい方におすすめの作品ですよ。