まず保育園と幼稚園の先生の給料を上げてから
保育料無償化が2019年10月に始まることもあり、テレビやラジオ、ネットニュースでは保育士さん不足と働く環境の整備が不十分という話題を多く耳にします。
保育士さん不足の問題にも触れてみたいと思い、調べた中ですが保育料無償化と保育士さんの収入をテーマにお話させていただきます。
保育料無償化は2019年10月
幼児教育・保育の無償化が2019年10月から全面実施!高等教育の無償化は2020年4月に決定!ママたちの本音は?対象の世帯と家計の負担とは | ママスタセレクト
保育料の無償化は、2019年の10月を目処に調整中と政府から発表されています。
対象は認可保育園・保育所を無料化、認可外保育園は無料化分を補助するというものです。
消費税増税の目的は、2017年の選挙では保育料の無償化だったため、ようやく本来の使い方がされそうですね。
保育士不足は深刻
保育料の無償化で、利用したい方が増えて問題になるのが保育士不足でしょう。
ニュースやラジオ、ネットニュースの見解はほとんど変わらないので、保育園無償化は大丈夫?厳しい保育士不足の真相 : 深読み : 読売新聞オンラインを参考にしてみました。
東京都内の有効求人倍率は約5倍
保育士さんはどのくらい足りないの?
参考にさせていただいた読売新聞の調査では、東京都内の有効求人倍率は約5.26倍、全国平均は2.76倍。
2017年12月のピークより下がりましたが、まだまだ求人に比べて応募が少ないことがわかります。
保育士の登録数約153万人でも働いている方は31万人
そこで、保育士さんは全国にどのくらいいるのでしょう?
国家資格の保育士さんは、資格を取った後、国の名簿に登録することで保育士として働くことができます。
資格を持っていて、働くことができる保育士さんは153万人。
実際に働いている人は31万人、資格を持っている方の5人に1人しか保育士として働けていないことになります。
全国平均の平均月収30万円に比べ保育士の平均月収は20万円
そこで、5人に1人の保育士さんしか働けていないのには収入が関係しているのでは?
統計問題が取りだたされていますが、2017年の賃金構造基本統計調査によると全国平均の月収は約30万円。
保育士さんの平均月収は22万円。
ご存知のように平均月収は、10万円代の新卒社員も50万円を超える管理職クラスも含みますので、保育士さんの中に高収入の管理職クラスがいないことも影響します。
それでも、平均月収に比べ10万円近く低いことになります。
保育士不足はまず保育園と幼稚園の先生の給料を上げないと
保育士さんの仕事に魅力を感じ、働き始めたとしても「収入」という現実に向き合うと5年10年と続けていけるかが問題になります。
これは、人手不足で悩む福祉の業界にも当てはまること。
同じ労働時間でより多くの収入が得られるなら、別の業界で働くことは自然なことでもあります。
保育士さん自身にも、ご自分たちの生活があります。
もし、本当に業界の人手不足を解消したいなら保育園と幼稚園の先生の給料を上げ、収入の面でも魅力的な業界を目指す必要がありそうですね。
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