お金の心理 与沢翼
著者 与沢翼
出版社 株式会社 宝島社
分類 ビジネス書
出版日 2020/5/7
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい
経済用語や資産運用の用語は、身近ではない方にとっては難しいと感じるものです。
実業家の与沢翼さんが書かれた『お金の真理』では、経済用語も分かりやすく解説されています。
経済番組がわかりやすくなったり、ドラマ『半沢直樹』を楽しむことができますよ。
書き下ろしの新鮮さが楽しめる『お金の真理』
『お金の真理』は、1年間で5〜15億円の収入があり後期不動産を70億円所有する資産家 与沢翼さんが「お金」をテーマに書かれた本です。
タイ バンコクで暮らしている与沢さんも、新型コロナウイルスの影響を受け国をまたいだビジネスができない暮らしをおくられています。
そんな、コロナ禍の2020年4月に書かれた本が『お金の真理』。
ご自身の失敗談も織り交ぜた、書き下ろし感のある謙虚な1冊です。
お金の本で学べる経済用語と資産運用の用語
『お金の真理』は、花水(hanami)が始めて読んだ「資産運用の本」でもあります。
仕事に必要なビジネス書はたくさん読んでも、経済のことはほとんど興味がなかった花水(hanami)。
始めて読んで、基本的な経済用語を知ることができましたよ。
フロー=年収(年商)
年収は、経済用語で「フロー」と言います。フローとは流れるという意味です。水が流れるように入っては出ていくお金の流れをフローと呼ぶのです。
・第1章 お金とは何か? p85
年収は、経済用語でフローと呼ばれていて、企業の年商○○も同じ意味で使われています。
花水(hanami)のフローは、平均年収の10数万円下くらいですね。
ストック=備蓄
年収がフローだとすれば、「ストック」は備蓄のこと。フローのように激しく動きません。お金が静かに貯まった状態です。
・第1章 お金とは何か? p85
銀行の貯金やタンス貯金などの備蓄はストックと呼ばれています。
花水(hanami)は、「2〜3カ月暮らしていける」くらいしかありません。
負債=他人の資産
負債とは返済義務のある「他人の資産」です。
・第1章 お金とは何か? p85
負債は返済義務ののある「他人の資産」と書かれていて、身近なものではローンも含まれているのでしょう。
花水(hanami)の負債は、新車のコンパクトカー半分のローンです。
総資産=備蓄+負債
総資産には貯金のみならず、株式、不動産、保険、投資信託などが含まれるのは言うまでもないことですが、そこに負債が含まれている可能性があります。
・第1章 お金とは何か? p85〜p86
ここから、少し難しくなります。
与沢さんの言われるように、負債が含まれるなら花水(hanami)の総資産はコンパクトカー1台分も含めて、そこそこあることになりますね。
純資産=総資産-負債
総資産が他人のお金を含んでいる場合があるのに対して、純資産はその名のとおり、純粋に「自分だけの資産」のことであるからです。
・第1章 お金とは何か? p86〜p87
総資産から負債を引いた金額が純資産。
つまり、「自分だけの資産」ということになります。
ローンやボーナス一括払いのクレジットカードの負債を引くと、やっぱり花水(hanami)の純資産は「2〜3カ月暮らしていける」くらいです。
純金融資産=金融資産-負債
純金融資産とは、現金、預金、株、債権、投資信託、生命保険などの金融資産の合計から負債を差し引いた金額です。土地や建物などの不動産は含んでいません。
・第4章 お金を増やす p251
純金融資産は、手持ちの現金と貯金、株式わ国債と社債、投資信託、生命保険(戻ってくるもの)と仮想通貨や現金化できるポイントから負債を引いた金額です。
土地や建物などの不動産が含まれない理由は、『お金の真理』には「すぐに現金化できないため」と書かれていました。
可処分所得(純利益)=年収-必要な支出
年収1000万円といっている人の本当の年収は、ここでは336万円と見るべきです。全ての必要な支出を差っ引いたあとの金額、これが「可処分所得」という考え方です。
年収というのは、企業で言えば「売上高(年商)」、可処分所得は「純利益」と考えることができます。
・第1章 お金とは何か? p90〜p91
年収1000万円の人の可処分所得(純利益)は、なぜ336万円なのでしょう。
本の中では、1000万円から税金と社会保障費300万円を引いて700万円。
さらにそこから、毎月10万円くらいの住宅ローン・家賃、毎月の生活費を合計すると364万円くらいになります。
700万円から364万円を引くと、残りが可処分所得の336万円。
平均年収付近の花水(hanami)がお金を貯められないことも納得できます。
損切り=ロスカット
損切りとはもともとは株式投資の用語です。「持っている株の値段が下がってわいま売ったら損するがこれ以上含み損失を広げないために売ってしまう」という意味です。ロスカットとも言います。
・第2章 お金を守る p118
ここからは、資産運用の用語です。
資産運用をされている方のブログでは、「株価が下がったから○○万円分損切りした」と書かれていることがあります。
損切りは、「100万円で買った株式」の株価が90万円に下がったとき、さらに80万円に下がって大きな損をしないように売ってしまうことと書いてあります。
キャピタルゲイン=資産の価格上昇による利益
マーケットでの取り引き価格が変動する資産を保有し、かつ、その価格が上昇していれば時価評価で含み益が出るため、その含み益を利益確定して、あふれ出した水を飲むこともできます。これをキャピタルゲインと呼びます。
・第4章 お金を増やす p249
キャピタルゲインは、資産運用で出た利益を現金化した収入のようです。
先ほどの「100万円で買った株式」の株価が110万円になったなら、10万円分の利益がキャピタルゲインに当たります。