第163回芥川賞候補作品
第163回芥川龍之介賞は、予定通り7月15日に発表されることが決まりました。
公式サイトでは、5作の候補作品が発表されています。
芥川賞受賞の予想は難しい
第163回芥川賞の予想はとても難しい………。
作品の内容というよりも、どうのように「読み比べをしたらいいのか」がわからないからです。
芥川賞候補作品は、既に出版社の雑誌に掲載されている作品から選ばれています。
例年なら、ノミネートまでに何冊かは単行本が出版されていて、発表日のはほとんどの単行本が出版されるのですが………。
今回は、単行本の出版予定は7月からで、掲載されていた雑誌も6月に発売されたものしか本屋さんに並んではいないんです。
図書館は、もちろん貸し出し禁止になっていますし。
これも、コロナ禍なのでしょうか?
芥川賞候補作品
どうやって読み比べたらいいのかは、7月の行方を見守ることにしまして、ひとまず作家さんと本の概要だけでも紹介させていただきます。
『赤い砂を蹴る』石原燃
7月13日単行本発売予定
文學界6月号掲載
石原燃さんは、ご自身の運営されている劇団のシナリオを描く劇作家。
今回発表の『赤い砂を蹴る』がデビュー作で、すぐに芥川賞候補作に選ばれ注目を集めている作家さんです。
『アウア・エイジ(Our Age)』岡本学
群像2月号掲載
2012年に、『架空列車』でデビューと同時に新人賞を受賞された岡本学さん。
今回は、3作品目『アウア・エイジ(Our Age)』でノミネートされました。
『首里の馬』高山羽根子
独特の感性を持ちながら、シンプルな世界観を描いた短編SF『うどん キツネつきの』が有名です。
2019年の第160回から立て続けに芥川賞候補作に選ばれていて、期待を寄せられている作家さんです。