本当に本が読みたくなる読書のブログ

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本屋さんにコンビニが併設!?必要なものだけが売られるシンプルなお店

本屋さん+コンビニの時代

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読書コラム


先月、大手コンビニチェーンのLAWSONは、本屋さんとコンビニ合わせた新しい店舗「LAWSONマチの本屋さん」をオープンしました。

本屋さんとコンビニというとてもシンプルな組み合わせは、私たちの世の中にどんな変化を見せてくれるのでしょうか?

本好きの3つの目線で考えてみることにしますね。

書店併設のコンビニ「LAWSONマチの本屋さん」

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6月のニュースで、ローソンがコンビニと本屋さんを合わせた店舗を開店する話題が取り上げられていました。

ローソン「マチの本屋さん」1号店オープン…書籍売り場を併設 : 経済 : ニュース : 読売新聞オンライン

「そういえば」ローソンには、雑誌や漫画の他にもソフトカバーの小説や新書もたくさん並べられていたような…。

6月3日に埼玉県にオープンする1号店は、70平方メートルの売り場面積に約9000タイトルの書籍を並べて販売すると発表。

ローソン「街の本屋さん」に名乗り 9000タイトルそろえ書店併設1号店オープン: J-CAST 会社ウォッチ

オープン後も売れ行きは好調で、2024年までに「LAWSONマチの本屋さん」を100店舗に増やす計画があるようですね。




本の売り上げは伸びている


出版危機が問題になっていた本の業界は、新型コロナウイルスの流行で思いもかけない好景気が訪れています。

2020年の本の売り上げは、2019年に比べて20%も増えており、毎年減り続けていた本の需要が戻りつつあるようです。

緊急事態宣言発令からもうすぐ1年。巣ごもりで書籍販売冊数は約20%アップ!2020年「売れた書籍」で振り返る、コロナ禍の生活とトレンドの変化|hontoPR事務局のプレスリリース

電子書籍の売り上げが大きく伸びているのは、IT化の進む時代に当たり前のことともいえますよね。

ただ、紙の本の売り上げも伸びているのが、今までとは違う点です。




紙の本の売り上げが伸びている3つの理由

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紙の本の売り上げが伸びているのは、コロナ禍での「巣ごもり需要」とひとくくりになっていますが、読書家の花水(hanami)なりに3つの理由を考えてみました。


①インターネットを利用しない世代の需要

1つ目は、インターネットを利用しない世代の需要です。

オンラインに慣れた世代なら、外出自粛が求められてもAmazonPrimeのテレビを楽しんだり、YouTubを眺めたり、楽しめるツールは沢山あります。

ただ、インターネットの利用は世代によって偏りが大きいことも事実です。

オンラインのツールを楽しむ環境にない方は、自然と身近な本を読もうという方が増えたのではないでしょうか。


②「つながらない」コンテンツへの需要

オンライン化は、自宅でテレワークができるメリットもありますが、常に仕事の環境とつながってしまうデメリットもあります。

スマホで漫画を読んでいても、職場のアプリの通知が途切れることはなく、LINEの通知が絶え間なく届きます。

いつもは仕事をしている感覚から離れるためには、インターネットとつながらない時間が必要になりますよね。

そうした時に、本はうってつけのコンテンツになっているはずです。


③レトロブームへの回帰

3つ目は、世の中のブームが便利な多機能の価値観から、シンプルで必要なものだけ求めるレトロブームに移り変わりつつあることは影響していないでしょうか?

私の好きなアウトドアでも、大規模なレジャー施設から質素なソロキャンプ・デュオキャンプへと流行は変わってきています。

限られた時間で多くを求めることから、限られた時間で楽しめることを楽しむレトロブームへの回帰は、読みきれない「100冊分読み放題」の電子書籍から、1冊を手に取って楽しめる紙の本へと変わりつつある。

そう思ってならない花水(hanami)です。





無駄を削ぎ落としていくと便利になるのかも

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書店業界をお客さん目線で眺めていると、数10年ほど前までは「文房具も扱う本屋さん」、10年ほど前からは「カフェや雑貨屋さん併設の本屋さん」と本屋さんに多くのことが求められていました。

求められた多くの需要は、時代や世の中の状況ですぐに変わってしまいます。

変わらないのは、「本屋さんでは本を売っている」こと。

世の中に合わせて不要になった需要を削ぎ落としていくと、「書店+コンビニの」のように、必要なものだけがある便利なものごとになるのかもしれませんね。




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