迷惑行為の結果、晒されてしまうのも仕方がない？
大手回転寿司チェーンでの迷惑行為、いわゆるSNSテロが続いています。
迷惑行為をSNS上に投稿した方は、個人情報の特定に詳しいユーザーによって名前や電話番号はもちろん、勤務先・通学先や家族構成までインターネット上に公開される「晒し」が行われることは珍しくはありません。
相次ぐSNSテロ
大手回転寿司チェーン「くら寿司」「はま寿司」「スシロー」では、迷惑行為をする人物がお客さんの注文した寿司にわさびを乗せたり、共用の食器を舐め、SNSに投稿するSNSテロが相次ぎました。
スシロー高井十蔵の撮影SNS投稿は父親威力業務妨害罪損害賠償請求 | matsurogu
被害と責任が釣り合わない
SNSテロでは、被害者は企業で加害者は個人という形がほとんどです。
実際の被害は、威力業務妨害罪、器物損壊罪と刑事事件の責任が問われ、民事訴訟でも損害賠償が請求されます。
被害者側は100億円以上の被害
被害者の企業側は、実際に汚されたり壊された食器や料理以上の被害を一方的に受けてしまいます。
大手回転寿司チェーン「スシロー」では、株価が暴落し100億円以上の被害が出たとされています。
企業の資産に損害が出るということは、働いている従業員の方の収入が下がったり、中には失業してしまう人も出るかもしれません。
もしかすると、収入の変化で今後の将来や、生活が壊れてしまい、命に影響が出るかもしれません……。
加害者側は数100万円程度
被害者は100億円以上の被害を一方的に受けても、加害者が支払う損害賠償は数100万円程度という記載もあります。
スシローぺろぺろ事件について、賠償額は100万円程度？？（弁護士が解説）（福永活也） - 個人 - Yahoo!ニュース
スシロー|じゅんぺいの賠償金はいくらになる？100〜200万円の可能性が高い！ | 時速２４６km
法律的には、威力業務妨害罪なら「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金（刑法234条）」、器物損壊罪なら「3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料（刑法261条）」とされています。
平等ではない被害者と加害者
他の犯罪でも同じことが言えますが、被害者と加害者は平等とはいえません。
殺人事件を起こしても、必ず死刑になるわけではありませんし、交通事故でも裁判で決められた金額を支払えば「許された」ことになります。
SNSテロのような被害者が人が集まる企業の場合、100億円以上の被害を受けても、数100万円程度しか賠償されないのでは、企業は被害を受けても自衛してくださいと見放されたようなものです。
被害と責任が釣り合わないなら、ネット上への「晒し者」は仕方がない
迷惑行為の被害と責任が釣り合わないことも、迷惑行為の人物がインターネット上に「晒し者」にされる理由の1つではないでしょうか？
「犯した罪に比べて罰が軽すぎる」
「晒し者」の責任
迷惑行為をした方は、きっと軽はずみなおふざけだったのでしょう。
さらに個人が特定されやすいアカウントで素顔を出した結果、「晒し者」にされてしまうと法律による刑罰だけではすまなくなります。
ご自身の進学や就職、アルバイトにはもちろん影響が出るでしょう。
社会人の方なら、勤務先で働き続けられるかも定かではありません。
さらに、ご自身だけではなく、ご家族のお仕事、進学、交友関係にも影響は避けられません。
軽はずみなおふざけで、今後の長い人生に取り返しのつかない程の影響が出てしまいます。
多くの働く方がいて、利用する人がいる企業へ与えた被害は、それほどの責任があると、私は思います。
ここまでは、ネットニュースや時事関係のWebサイトで取り上げられているお話です。
「被害者企業で働き返済する義務」
ここからは、私の提案です。
「晒し者」にされてしまうのは、迷惑行為をした方だけに責任を問うことはできないはずです。
迷惑行為をした方は、「被害企業で働き返済する義務」を負う、というのはいかがでしょう？
もちろん、被害者企業は迷惑行為をする方を雇いたくはないはずです。
被害分の利益の分、働いて返済する。
現場を訪れて始めて、ご自分が軽はずみなおふざけで起こしてしまった被害がわかるのではないでしょうか？
