高野和明 臨場感抜群のミステリー作家
本当に本が読みたくなる読書のブログでも紹介させていただくことがあるミステリ作家 高野和明さんを紹介させていただくことにしましたよ。
作家さん紹介を書くにあたって
作家さんの紹介を始めてさせていただきますね。
書く前から思いましたが、難しいです。
なぜなら大物の作家さんでさえ、プロフィールが公にされていないことが多いからです。
エッセイやビジネス書を書かれている方はプロフィールを公表している方が多いですが、小説家の方は覆面作家さんも多くて………。
特に私の最近のお気に入りの作家さんは特に多いので、憶測では紹介できません。
作家さん自身も、あまり私生活を公にしたくない思いや作品の個性を引き立たせるために公表していないとも思います。
そこで、プロフィールが公表されている作家さんに限り紹介させていただくことにしました。
ミステリー作家 高野和明
高野和明さんの経歴
高野和明さんは2001年に小説『13階段』でデビューしたミステリー作家です。
写真も公表されており、現在52歳で知的さとワイルドさを醸し出すおじさんです。
過去には脚本家として活躍された時期もあり、ハリウッド映画のような作品の映画監督を目指して留学された経歴もあります。
その後は映画のインターネットドラマの『グラウエンの鳥籠』で脚本家を務めた後に小説家として活躍されることになります。
受賞歴
・第47回江戸川乱歩賞
・第2回山田風太郎賞
・第9回本屋大賞2位
・第65回日本推理作家協賛賞
デビュー作の『13階段』で江戸川乱歩賞を、最近の作品では『ジェノサイド』が直木賞候補に上がり2011年に山田風太郎賞、本屋大賞2位を受賞しています。
人物や逸話
高野和明さんは社会的な問題をテーマに取り上げる作家さんですので、下調べと出来事の裏付けにかなりの時間をかけるようです。
インタビュー記事では、ジェノサイドは10年以上の下調べを行い完成させたそうです。
そして青春時代にハリウッド映画の影響を受けて、実際に「映画を作ってみよう」と留学までする行動力には圧巻です。
それは作品の物語の流れと臨場感に現れているのだなぁと思いますよ。
高野和明さんの代表作3選
13階段
『13階段』は反町隆史さんが主演を務め映画化もされていて、ご存じの方もいるのではないでしょうか?
死刑制度をテーマにしたミステリー作品になります。
殺人罪で刑務所に服役し仮釈放された三上純一と、定年退職の近い刑務官南郷正二が冤罪の疑いのある殺人事件の真相に迫る物語です。
こちらが13階段の紹介記事です↙︎
www.yu-hanami.com
ジェノサイド
こちらは私も最近読んでいたので、近々ブログで紹介したい作品です。
人種問題がテーマで世界を舞台にした壮大なストーリーと、いろいろな国の登場人物が魅力の作品です。
詳しく知りたい方は『ジェノサイド』を紹介した記事を読んでみて下さいね↙︎
https://www.yu-hanami.com/entry/2017/05/04/075108www.yu-hanami.com
グレイブディッカー
流れるような臨場感を楽しめる高野和明さんの作品の中でも、断トツのスピード感があるのが『グレイブディッカー』です。
そのスピードは1日、舞台は東京です。
グレイブディッカーは中世の殺人鬼のことで、本作に登場する殺人犯の呼び名です。
主人公の八神俊彦は、今までの悪行の罪滅ぼしのために骨髄バンクに登録しドナーとして翌日までに病院へ向かいます。
何もなければ翌日には命を繋ぐドナーになる予定の八神でしたが、殺人犯グレイブディッカーに狙われ、頼りの警察にも追われる身となります。
作品のテーマは『正しいこと』です。
少し深いテーマですが、『人として正しいこと』と『法律を守り集団を維持するために正しいこと』には、少し違いがあります。
この作品は、かなり前に読んだ記憶だけですので1度読み返してから紹介しますね。
こんな方、こんな時におすすめ
作風
高野「やっぱりエンターテインメントを書いていきたいと思っています。本の中にのめり込んでしまうほど夢中になれる小説というのは確かにあるんです。目指しているのは、そういう作品です」
https://www.sinkan.jp/special/interview/より
高野和明さんの作品は入念な下調べと裏付けで書かれた、臨場感のあるミステリーです。
実際に私たちの身の回りで起こっているのではないかと錯覚する程です。
作品の世界観にどんどんのめり込んで一気に読んでしまえる気持ちよさも感じることができますよ。
謎解きよりも物語の流れを楽しみたい方
高野和明さんのミステリーは、物語の中の細かなピースを組み立てる形よりも、伏線の流れをまとめていくように感じます。
細かな謎解きよりも物語の進み方によって変化する流れを楽しみたい方におすすめですよ。
社会的な問題を知りたい方
小説1作品で1つの社会的な問題を取り上げています。
『13階段』での死刑制度、『ジェノサイド』での人種問題などです。
取り上げられる社会的な問題を全く知らなくても、親切に物語の中の登場人物による解説があります。
「何か気になる話題かも?」
と思った作品は、ぜひ読んでみるのも今まで興味の湧かなかった話題の勉強にもなりますよ。
今回から初めて書いた作家さんの紹介でした。
いかがでしたか?
今回は作風の紹介が中心になりましたが、次回はもっと作家さんの人となりに迫りたいとも思います。