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『お金の真理』大富豪 与沢翼さんが語る「お金」の真実

お金の心理 与沢翼


著者 与沢翼
出版社 株式会社 宝島社
分類 ビジネス書
出版日 2020/5/7
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい


本屋さんの棚に平積みされていたのは、度々ドキュメンタリー番組に登場される大富豪 与沢翼さんの本。

金色の表紙、帯にはご本人の顔がプリントされたデザインも数年前の与沢さんのイメージと重なり、どこか微笑ましく思えます。

成功と同じくらい失敗を経験した与沢翼さんのビジネス書


主張の強い見た目の本ですが、内容はとっても謙虚で真面目にお金の本質を見抜く1冊でした。

それは、成功と同じくらい失敗を経験された与沢翼さんだから語れるのでしょう。

あの与沢さんが本を書いてる?

与沢翼さんというと、海外の高級マンションで暮らし、パソコンの1クリックで数億円を稼ぐ姿がテレビで紹介されていますね。

新型コロナウイルスの広まりで、国をまたいだビジネス活動が行えない中、本を書いて過ごされていたようです。


日本の外から日本を見つめる最新の経済情報

『お金の心理』は、与沢さんが2020年4月から書き始め、5月には本屋さんに並んでいました。

日本国内では、買い占めや自粛警察が騒ぎになっていた中、少し離れた海外から、経済という日本の今後を見つめた1冊なのでしょう。



苦労した大富豪 与沢翼の紹介


テレビのドキュメンタリーで知っている方も多いと思いますが、改めて与沢翼さんの「今」と「過去」を振り返ってみます。


与沢翼さんの失敗と現在

・家族3人でシンガポールバンコクに暮らす
・年収5〜15億円
・海外に高級不動産70億円を所有

与沢さんの現在の暮らしは、テレビで紹介されているようにシンガポールとタイのバンコクで奥さんと息子さんと過ごされています。

年収は、1日で数億円稼ぐというよりコツコツと資産運用を重ねて5億円から15億円。

『お金の心理』を書かれている最中に2億円の損が出たともあるので、決して次々とお金が勝手に増えているわけではないようです。

現在の落ち着いた暮らしをおくれるまで、与沢さんにはとても大きな「山場」がありました。

・学生時代に年商10億円のアパレル会社を設立
・無理な事業拡大で5年後に倒産
・翌年には情報商材で成功し「秒速で1億稼ぐ男」と呼ばれる
・2014年に破産して無一文

実は、ビジネスが成立すると数億円の利益を上げる与沢さんですが、反対に失敗をすると同じ金額だけ痛手を負うことに…。

『お金の心理』は、そんな与沢さんの失敗を元にした1冊でもあるわけです。


他の本の紹介

私は、『お金の心理』で与沢さんが本を書いているのを初めて知ったのですが、他にもビジネス書を書かれていました。

『ブチ抜く力』与沢翼


はだかの王様 億万長者がすべて失ってわかった絶対にやってはいけない42のこと』与沢翼


お金の心理』の構成と読みやすさ


長編小説ほどの厚みがある『お金の心理』。

「ちょっと読んでみよう」と手軽に読み始めづらいかもしれません。

ですが、構成はシンプルで内容もわかりやすく、読書に慣れていない人でも1時間で1つの章を読める☆☆☆とても読みやすい本です。


とても分厚い5章でお金に迫る

・はじめに p3〜p9
・序章 「欲望の日々」から学んだこと p22〜p68
・第1章 お金とは何か? p70〜p102
・第2章 お金を守る p104〜p168
・第3章 お金を作る p170〜p226
・第4章 お金を増やす p228〜p289
・第5章 お金に愛される生き方 p292〜p363
・終わりに p364〜p366

『お金の心理』は、5章366ページととても読み応えのある1冊です。

序章で今までの失敗に触れ、「お金」という存在、お金を守る心得、どうしたらお金が稼げるのか、お金を増やす方法、そしてお金を失わない生き方がまとめられています。


☆☆☆とても読みやすい〜書き下ろしのような新鮮さ

366ページの『お金の心理』は、読み応え十分です。

書かれている時期が2020年の4月ということもあり、現在の世の中の騒動や与沢さん自身の暮らしにも触れられていて、どこか「書き下ろしの新鮮さ」があります。

わかりやすい話し言葉で書かれているのも、☆☆☆とても読みやすいとさせていただいた理由です。



本物のお金持ち与沢翼さんの実像


『お金の心理』から、テレビでは描かれていない与沢翼さんの暮らしの実像、生き方の中にある思いに触れてみますね。

本物のお金持ちほどケチは本当

今、私自身がバンコクでひと月に使うお金はだいたい1万バーツ、日本円でわずか3万5千円程度です。主な使い道は近所のコンビニエンスストアで約150円のコーヒーを毎日買うこと。銀行で1万バーツをおろすと、夜遊びもまったくせずに、そのお金だけで1ヶ月間過ごします。
・序章 「欲望の日々」から学んだこと p29

「本物のお金持ちほどケチ」という例えがあります。

高級ブランドをきこなして、夜の街でお金をバラまくように使っているのは「少しだけのお金持ち」で、「本当のお金持ち」は私のような平均年収の人よりも質素な暮らしをしているという言い伝えです。

与沢さんも日本にいる頃は、夜の街でお金をバラまくように使っていたエピソードが知られていますが、現在は毎月3万5千円で過ごされているようですね。

お住まいは高級マンションですが、一括で購入されたようです。

『お金の真理』には、現金一括で支払えるものが「その人の暮らしに合ったもの」という一節もあります。

資産運用のお金は大きくても、生活費は質素。

「本物のお金持ちほどケチ」という説は、本当のようです。


かなり意地汚く見えるのが本当のお金持ち

コップに半分入った水を見て「もう半分も入っている」と考えるのと「まだ半分しかない」と考えるのとでは、全く違います。
さて、コップの水においては悲観的に見るべき局面です。つまり、ここで重要な解釈とは、「まだ半分しかない」と考えることは当然として、水がコップいっぱいになっても、「それを飲んだらおしまいだ」と考えることができるかどうか、です。
・第4章 お金を増やす p247〜p249

これは、経済界の有名人ドラッカーの考えが日本のドラマ「マル査の女」で使われたシーンと書かれていました。

「コップ」が自分の銀行口座、「水」がお金です。

私なら、10万円の欲しいものがあってお金を貯めたら、そのまま全部使ってしまいます。

本当のお金持ちなら、10万円貯まっても、「それを飲んだらおしまいだ」と考えるようです。

さらに資産運用をしたいなら、その10万円を使って生まれた「利益だけ」をすするように使うとあります。

周りからは、「かなり意地汚く見える」のが本当のお金持ちの姿なのでしょう。


過去の失敗を受け入れる謙虚さ

どうして自分は日本で失敗したのか、過去の自分の行いを反省していくなかで、お金を持つことの喜びよりも、お金がもたらす自爆効果のほうを強く認識しました。
また、いくらでもお金は稼げると思うのは幻想です。諸行無常、万物は変化し、自分だけが絶対の存在として君臨することはどんな天才であってもできません。だからこそ1度つくった大切なお金を守り増やすことは、さらに大切になってきます。
・序章 「欲望の日々」から学んだこと p34

『お金の真理』では、与沢さんのお金に対する考え方の元になるエピソードに触れています。

与沢さんは、日本での失敗を「お金の欲望」と「楽観的な見立て」の2つの目線で振り返っています。

中でも、世の中や物事は変化する「諸行無常」の考えは、「仏教の考え方は経済にも当てはまるんだ」と思い、とても親しみが持てました。



今、これからのための経済の本


新型コロナウイルスの広まりで世の中が落ち着かなくなってから、感染予防や新しい社会の仕組みに関する本は多く見かけます。

その中で経済について触れられていますが、不況が訪れるだけで漠然とした不安を増すばかりです。

自分の暮らしで何ができるのか?

与沢翼さんに締めくくっていただくことにしますね。

この本を書いている今(2020年4月)、世界では新型コロナウイルス(COVID-19)が蔓延し世界で猛威を振るっています。
このような厳しい現状にあって、今、私たちが取りうる姿勢は2つです。
テレビやニュースを見て、状況が回復することを願いながら傍観し続けるのか、逆に、今こそすべてをやり直すチャンスであると捉えて、自身の「こ」まで」と「これから」を抜本的に見直す機会とするのか。
考え方次第では、この危機をチャンスに変えることができます。
・はじめに p3〜p4

www.yu-hanami.com


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