鬼滅の刃から読み取るメッセージ
本当に本が読みたくなる読書のブログをご覧の皆さま、こんばんは花水由宇(hanami yuu)です。
鬼滅の刃の映画が始まり、日本中が鬼滅フィーバーに沸いています。
こちらでも、100円ショップのハロウィンコーナーで口につける牙が売られたらしていましたよ。
鬼滅の刃の紹介は、映画や漫画のブログにお任せするとして、2週続けて放送された映画を見て思ったことを綴らせていただきますね。
鬼は凶悪犯罪者
鬼滅の刃で人を襲って食べる鬼。
元々は普通に暮らしていた人が、ある時から人を襲い、襲えば襲うほど鬼の力と残酷さが強くなる。
そうして鬼は、主人公 竃門炭治郎(かまど たんじろう)がいる「鬼殺隊」に排除されることに………。
漫画の世界観ですが、どこか現実の凶悪犯罪者と物語の鬼が重なるところがあります。
誰もが間違いで犯罪を犯してしまう
鬼滅の刃の鬼も現実の凶悪犯罪者も、元々は普通に暮らしていた人で初めから凶悪だったわけじゃない。
自分で望んで鬼になった者はいない
鬼滅の刃の鬼も、元々は普通に暮らしていた人。
鬼に襲われて鬼になってしまった人。
鬼の始祖といわれる、鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)に直接スカウトされたり鬼にされたりした人。
普通に暮らしていた人が、ある日突然人を襲う衝動にかられ、次々と人を殺してしまう。
人を襲うたびに暮らしていた頃の記憶は薄れて、独特の価値観に従い凶悪になってゆく。
鬼は人を襲い、悲しみしか生み出さない存在。
それでも、自分で望んで鬼になった者はいなかった。
最初から凶悪犯罪者だったわけじゃない
凶悪犯罪者も同じかもしれません。
産まれて間もない頃は、誰でも赤ちゃんでした。
成長するに従って身に付けた価値観、何かの出来事をキッカケに間違いで犯した犯罪。
ここで踏みとどまることができ人に戻ることができるか、犯罪を重ねて凶悪犯罪者になるかは、その人の心次第。
鬼にされても罪を犯さなかった妹
主人公の妹、竈門禰豆子(かまど ねずこ)は物語の冒頭で鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)の手下襲われ、鬼になってしまいます。
ですが、禰豆子は人を襲いませんでした。
自らの理性で、兄弟への思いで人を襲いたい衝動を抑え込み、最初の間違いで人を襲うことを堪えきります。
その後は、人を襲いたい衝動を「睡眠」に変えることで兄 炭治郎と暮らせるようになります。
最後の瞬間でも反省すれば
犯罪を重ねた鬼は、鬼の取り締まりを担う鬼殺隊によって世の中から排除、もちろん殺されます。
凶悪犯罪者も、いずれ警察に捕まり犯した罪に応じて刑罰を受けなければなりません。
反省が許しのチャンス
鬼殺隊の炭治郎は殺した鬼の記憶に触れ、「可哀想に…」と哀れみの目を向けます。
炭治郎が触れた鬼の記憶には、反省の思いがあったのでしょう。
現実の犯罪でも、反省して自分を振り返ることが相手から許してもらうチャンスなのかなぁと思います。
それでも償いは必要
反省の後は償い。
鬼殺隊幹部の胡蝶しのぶは、「仕方なく人を殺した」と許しを求める鬼に「正しく罰を受けて生まれ変わるのです。そうすれば私たちは仲良しになれます」と告げます。
それは、人を殺した数だけ拷問を受ける過酷な刑罰です。
ちょっとサイコパスなのかなぁとも思いましたが、もし鬼が心の底から後悔して、被害者に反省をしているなら、受け入れられるのかもしれません。
犯罪で人を殺めてしまった方の中にも、言い渡された罪を何の弁解もせずに受け入れようとする方もいました。
無罪になった88歳暴走運転手 控訴審で「有罪にしてください」(NEWS ポストセブン) - Yahoo!ニュース
群馬県で交通事故を起こし、高校生2人を死傷させた川端清勝被告。
この裁判では、1審で無罪が言い渡されていましたが被告側が「自分を有罪にしてほしい」と申し出て注目されています。
88歳と高齢の被告ですが、犯してしまった間違いを本当に悔いておられるのでしょう。
反省の次は、償い。
それが、間違いで犯してしまった罪の償い方なのかなぁと考えさせられる物語でした。