考える技術とは?
今回の読書の豆知識は、「令和の考え方図鑑」といえる『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』から、論理的思考と非論理的思考の違いについてまとめさせていただきましたよ。
『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』
著者 柿内尚文
出版社 株式会社かんき出版
分類 ビジネス書、実用書
出版日 2020/6/22
読みやすさ ☆☆★読みやすい
以前に紹介させていただきました、柿内尚文さんの『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』は、1ページで紹介させていただくには、とても足りないほど役に立つことが書かれた本でした。
論理的に考えることと非論理に考えることの違い
考える=「論理的思考」と思われがちですが、実は「考える」には「論理的に考える」とくことができます。
柿内尚文『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』p40〜p47
論理的思考とは?
論理的思考(英:logical thinking)は、一貫していて「筋が通っている」考え方や説明のし方とあります。
「問題は○○」
「原因は△△」
「それは□□というデータを元にしていて」
「解決策は●●という方法がある」
「その結果☆☆と予想される」
といった、細かすぎると少し面倒な説明です。
非論理的とは?
非論理的思考という言葉は、辞書には登録されていません。
非論理的(英:illogical)には、論理的の反対の言葉で「筋が通っていない」というネガティブな意味があります。
他にも論理的の反対の言葉で、直感的(英:intuitive)、情緒的(英:emotional)、感覚的(英:sensible)があります。
何となく、直感的(英:intuitive)が1番当てはまるように思えます。
非論理的思考は、論理的思考ではない考え方を「ひとまとめにした」意味でいいのではないでしょうか。
論理的に考えることのメリット
論理的に考えることは、私たちが普段から行っている考え方でもあります。
言葉で会話をして、知識と経験を記憶で覚えている私たちが得意な方法でもあります。
論理的に考えることは知識と経験で答えを導く方法
たとえば、最寄りの駅から自宅までの帰り道を考えてみましょう。
帰り道はいくつもあり、どの道を選ぶかは目的によって違ってきます。
「最短で家につく道で帰りたい」
「夜道が暗くて怖いから、できるだけ明るい道を選んで帰りたい」
「運動不足だから、少し遠回りして帰りたい」
どれも目的からスタートして、論理的に考えて帰路を選択しています。
柿内尚文『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』p40~p41
論理的に考えることは、「目的からスタートして道筋を立てゴールを目指す」と柿内さんの本には書かれています。
私たちが今まで身につけた知識、体験した経験を元に考えをまとめる方法なのでしょう。
また、私の感覚ではありますが、会話や説明の上手な人が得意な考え方だと思います。
論理的に考えることのメリットとデメリット
・経験やデータから答えを導くのが得意
・「考える」ことと相性がいい
・新しい物事を考えることは苦手
論理的に考えることは、大きなものでは薬の開発など、集められたデータから正確な答えを導くのが得意です。
また、言葉で道筋を立てるため、私たちが普段考えることと相性がいいと書かれています。
一方で、新しい物事を考えることは苦手とされています。
非論理に考えることのメリット
非論理的な考え方は、新しいアイデアをひらめいて世の中をかえた有名人の方が実践していた方法です。
非論理的に考えることは直感からアイデアを閃く方法
いままでにないものを「考える」、これから社会がどうなるのかを「考える」。この場合の「考える」は、「未来を考える」ということです。
「未来」は誰にもわかりません。だから、ロジカル(論理的)に考えるだけではなかなか答えが導き出せないことがあります。
論理ではなく、直感や思いなど、非論理的なところからはじめる思考法は、先が見えない今の時代を生きていくうえで、より求められていると思います。
柿内尚文『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』p42~p45
非論理的に考えることは、「見たことや感じたことから直接答えを導く」考え方で、いくつかの方法があります。
スマホを作ったことで有名なアップルのスティーブ・ジョブズや、楽しい新商品「ガリガリ君」を思い着く赤城乳業で取り入れられていると書かれていました。
経験や知識を身に着けていなくても、考え方さえ身についていれば「ひらめきで答えに辿りつく」方法なのでしょう。
「頭のいい人」=「知識を使える人」
考え方をまとめていると、ふと思うことがあります。
それは、新型コロナ対策の行き詰まり。
有名な大学を卒業し、学歴に申し分のない方がたくさんいらっしゃる政府の方は何故、cocoaの不具合のような「防げそうなミス」が起こったり、ワクチン不足のように「最初から分かってた行き詰まり」が起こるのでしょう?
学歴も知識もいまいちな私がまとめてしまうのも失礼ですが、「頭のいい人」は知識を知っていたり、会話や文書をきれいに仕上げるのが上手な人というわけではないのかなと思います。
本当に「頭のいい人」は、集めた知識を使える人。
新しい物事に合った考え方に当てはめて、「知識を使える人」のことをいうのかもしれませんね。