ウクライナが善良でロシアが悪に見えてしまう4つの理由
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ウクライナ危機で、善良なウクライナと悪のロシアに見えてしまうことをテーマに4回のお話を書かせていただきました。
今回は、全4回をまとめ、「なぜ侵略戦争が悪なのか」をテーマにお送りいたします。
ウクライナとロシアの4つの対比
【パワハラ構造】強い側が弱い側に力づくで言うことをきかせる
【一方的】突然の一方的な軍事侵攻
【情報の違い】真実と嘘
【人の心】無差別攻撃と人道的な対応
【パワハラ構造】強い側が弱い側に力づくで言うことをきかせる
戦争に関する力の差、軍事力では世界2位のロシアが強い側で世界22位のウクライナが弱い側なことは明らかな事実。
もし、仮に弱い側のウクライナがロシアに侵攻して反撃にあっているなら、世界はウクライナを善良と思わなかったかもしれません。
ウクライナ危機では、強い側のロシアがウクライナを侵略し力づくで言うことをきかせようとしています。
身近なことに置き換えると、「パワハラ」そのもので、多くの人は「パワハラは悪」と感じます。
ウクライナが善良でロシアが悪に見える理由?強い側の理不尽なパワハラ構造 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ
【一方的】突然の一方的な軍事侵攻
そして、ウクライナのゼレンスキー大統領を「ナチス政権」と批判し、「ウクライナの非軍事化と非ナチ化を目的」とした曖昧な理由で突然侵略を始めます。
物事を一方的に決め、逆らうと軍事侵攻という突然の暴力は悪者にしか見えません。
横暴な人が、「俺様に逆らうのは許さん」と突然暴力を振るうようなことです。
ウクライナが善良でロシアが悪に見える理由?一方的な無理強いは悪いこと - 本当に本が読みたくなる読書のブログ
【情報の違い】真実と嘘
ロシア軍のウクライナ侵攻後、両国の発信する情報も方法もまるで正反対でした。
ウクライナは、SNSやネット配信で「速く」「開放的」、画像やインタビュー動画が添えられて「事実がそこにある」情報発信をしています。
一方、ロシアはインターネットの規制とテレビの監視を行い、「遅く」「閉鎖的」な情報発信です。
これでは、「発表全てが嘘」に見えてしまい、漫画やアニメの悪者側の行動に見えてしまいます。
ウクライナが善でロシアが悪に見える理由?情報の真実と嘘 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ
【人の心】無差別攻撃と人道的な対応
そして、無差別攻撃はもちろん、武器を持たないウクライナ国民の命と生活を奪うロシア側は世界から悪とみなされています。
ウクライナ側にも、捕虜の個人情報の取り扱いが指摘されていますが、ロシア側の民間人への攻撃や残酷な兵器は使用してはいません。
どう見ても、無差別攻撃をするロシア側が悪で人道的な対応を続けているウクライナが善良に見えます。
残酷なことを好む人はほとんどいないからです。
ウクライナが善良でロシアが悪に見える理由?人の心はあるのか? - 本当に本が読みたくなる読書のブログ
善と悪とは?
善と悪というと、哲学的な答えは見つからない長年の問です。
そこで、アジア地域で身近な仏教と欧米のキリスト教では善と悪をどのように扱っているのでしょうか?
仏教での善悪~五戒
日本とアジアの地域で身近な仏教では、人間の5つの行いを「良くない行動」として戒めています。
五戒
1.不殺生戒(ふせっしょうかい) - 殺人・暴力をしない
2.不偸盗戒(ふちゅうとうかい))- 盗みをしない
3.不邪婬戒(ふじゃいんかい) - 不倫・浮気をしない
4.不妄語戒(ふもうごかい))- 嘘をつかない
5.不飲酒戒(ふおんじゅかい) - 酒を飲んで迷惑をかけない
仏教は読書のようにお経を読んで暮らしに活かす教え - 本当に本が読みたくなる読書のブログ
五戒を戦争に当てはめると、まず軍事力を使っているので「1.殺人・暴力をしない」に当てはまり、相手の国の領土や財産・国民の暮らしを奪うと「2.盗みをしない」になり、政権が嘘の発表で周囲を惑わせようとすると「3.嘘をつかない」に当てはまります。
キリスト教での善悪~モーセの十戒
また、欧米のキリスト教にもモーセの十戒という戒めがあります。
モーセの十戒
5.殺してはならない。
6.姦淫してはならない。
7.盗んではならない。
8.隣人に関して偽証してはならない。
9.隣人の妻を欲してはならない。
10.隣人の財産を欲してはならない。
五戒と同じように、軍事侵攻では「5.殺してはならない。」、領土への侵略では「7.盗んではならない。」、嘘の発表では「8.隣人に関して偽証してはならない。」が当てはまります。
また、十戒では「10.隣人の財産を欲してはならない。」とあるように、欲望のまま誰かの持つものを望んではならないとされています。
世界の共通認識の善と悪
2つの宗教の戒めからは、3つのことが世界共通の悪いことになるでしょう。
「殺人・暴力」
「盗み」
「嘘」
つまり、侵略戦争を行うこと、相手の国の領土を占領し財産・国民の暮らしを奪うこと、嘘の情報発信を行うことは世界にとっての悪となりますなり。
悪のロシアに立ち向かう善良なウクライナ
世界宗教でも、「殺人・暴力」「盗み」「嘘」は悪事として共通しています。
今回のウクライナ危機に当てはめると、なぜロシア側が悪とされているのかが明らかになりました。
もちろん、戦争なので「片方に比べてもう片方がどのくらいか?」といった比較になります。
【侵略戦争】=「殺人・暴力」
まず、ウクライナ危機は軍事力が優位なロシア軍がウクライナ領内に攻め込む【侵略戦争】という点です。
自国の領土と国民を防衛するため、ウクライナ側の反撃でロシア側に多数の死傷者も出ており、どうしても殺人と暴力は起こってしまいます。
ですが、国際的に避難されているように、侵略した側が一方的に「殺人・暴力」を行っている以上、「侵略した側」が「殺人・暴力」の割合が高くなります。
善悪の価値は相対的でも、受け入れ難い侵略戦争
人間社会である以上、善悪の価値はどちらか片方が全て悪く、もう片方が全て良い「絶対的」な基準には当てはまらないでしょう。
ですが、どちら片方が大幅に悪い「相対的」な善悪には当てはまります。
それは、世界共通悪事「殺人・暴力」「盗み」「嘘」を一方的に行っているかにあるのではないでしょうか?