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「何かがない」ことは、別の「何かがある」こと

北国にないものとあるもの


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今年の初雑記は、「冬の愚痴シリーズ」です。

シリーズ化はしていないのですが、冬の季節の定番になってしまった寒いの苦手、雪が嫌いな花水(hanami)の愚痴。

ただの愚痴では、読んでいて楽しめませんよね。

そこで、北国にないものと、北国にあるものを比べてみました。

何かがないことは、別の何かがあることと気づきましたよ。



北国に無いもの

歴史的な名所

北国の歴史は長くて150年。

本州に違い地域には、もう少しだけ歴史がありますが、創建何百年、鎌倉幕府の頃に…といった明治より前の歴史的な名所はない。

だから古い建物やお寺、お城の歴史に憧れるのかもしれませんね。


下町や商店街

もう1つ、関東や中部、関西に行って楽しめるのが活気のある下町や商店街。

北国は、都市部でもお店が散らばっていて、●●通りや●●横丁といった商店街はほとんどないんですね。


大都市と交通機関

北国にないもの、暮らしていて感じる人は少ないですが充実した交通機関だと思います。

特に東京、大阪、名古屋などの大都市では目的地へ行くまでの交通機関は複数ありますよね。

こちらは、1つ。

まれに、電車とバスどちらもありますが最寄りのJRから徒歩30分という距離は珍しくはありません。

雪で地上の交通網を安全に走らせられないという理由もあります。


暖かい気温

寒がり花水に1番影響しやすいのは、気温。

こればかりは、これから経済が豊かになっても良い政治家の方が知事になってもどうすることもできません。


通年で利用できるテラスや屋台

気温と同じで、こちらは屋外で飲食できるテラスや屋台、子どもたちが遊べる公園の遊具は夏季限定、多くが4〜10月の半年間の営業です。

幼い頃はドラマの1シーンで屋台でお酒を飲むおじさんたち、テラスで語り合う恋人たちを冬に見かけるのは不思議でしたよ。


安い光熱費

働く世代、お仕事を引退された世代にとって生活に大きく影響されるのが光熱費。

中でも、冬の暖房代が高くなり、車の燃費は半分以下に下がってしまうこと。

私が働く少し前までは、暖房手当や寒冷地手当といって、冬場に値上がりする光熱費分の手当が出ていたと聞きます。

今では、大きな企業で関東や関西の本社から出向されている方か公務員の方以外は、手当がないかわずかばかりです。


安い厚生年金保険料と住民税

意外と暮らしていても知らないのが、保険料と住民税の価格。

年末調整が気になるようになって、知ったのは最近です。

特に厚生年金や健康保険の負担は北国の地域によって異なりますが、関東関西の1.5〜2倍。

なんで高いのでしょう?


激安店

北国にないものの最後は、激安店です。

実は、売られているものの値段は関東や関西の大都市圏と大きく変わらないんです。

海産物が安いということも、市場や漁協や農協の直売所を除いてありません。

牛肉1円/1gという激安スーパーのテレビを見ると、近くにできないかなぁと思いますよ。



北国にあるもの

整った街並み

歴史的な名所や、賑やかな商店街はない北国ですが街並みが整っているメリットもあります。

明治以降に整備された都市部や住宅街は、碁盤の目に整備されていて、○条○丁目の数字を追って行くだけで目的地に着けたりもします。

たしかに、旅行や仕事で関西圏を訪れた際には移動が複雑でした。

全てがシンプルなのは、北国ならではですよ。


自然

そして、観光客の方々が目的にされる大自然

自然だけは、沢山あります。

きっと周りにあるものが当たり前と感じている私には、もし自然の少ない環境で暮らしていたら「キャンプ場遠いなぁ」と愚痴をこぼしたりするのでしょうね。


夏は広い道路

道路が広いことも、車で移動しやすいメリットがあります。

北国の冬は路肩に雪山ができるので、道路は広めに作られています。

市道町道は2車線、法定速度内で減速せずに行き来できます。

県道になると4車線で、右折帯付きです。

その分、スピード違反の速度もご存知の通りですが………


雪とスキー場

ウィンタースポーツをされる方には欠かせないのが、雪とスキー場です。

県民ショーでご存知の方もいらっしゃると思いますが、小中学の授業でスキーやスノーボードが必須なんですよ。


暖房の効いた飲食店

こちらは、屋外で飲食できるお店がない代わりです。

北国の飲食店では、外はマイナスの気温でも室内は20℃以上あり、アウターとその下のニットやフリースは脱ぐことができます。

室内で半袖になれないと、「寒い」という方もいるほどなんです。


気軽な人付き合い

そして、ドライな人間関係。

地域の付き合いが深いところから引っ越してきた方は、驚かれると思います。

年代によって違いはありますが、家族と親しい友人以外は、あまり深く付き合うことはありません。

都市部の地域では、職場や地域の懇親会を断っていても理由を深く詮索されることもないでしょう。

また、古くから女性の方が活躍している地域のため、40代よりお若い世代では家事の分業は常識のように広がっています。

お姑さんに「旦那さんの家事が…」と相談すると、旦那さんのがお姑さんに叱られるという話もよく耳にしますよ。



何かがないことは何かがあること、ちょっとだけ極端な北国の暮らし


ふと思いました、何かがないことは、何かがあることかなぁと。

きっと最近読み終わった、鳥沢廣栄さんの『』に書かれていた「中道」のお話から、閃いたのかもしれません。

「中道」は、仏教の教えでどちらか極端な考えではなく、その中間が悩みを解決するポイントという考え方です。

今回のお話は、中道とは直接関係がありませんが、「ちょうど沖縄と中間くらいの季節なら………」と考えていたら、閃いたこと。

つまり、極端に「何かがない」ことは、別の「何かがある」ことでもあるんですね。

1つ気づけた、2019年の1月のある日でした。


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