坂木司さんの紹介
今回の作家さんは、花水(hanami)が大ファンでもある坂木司さんを紹介させていただきます。
坂木司さんは、一応覆面作家さんということになったていますので紹介していいのかまよいましたが…
「引きこもり探偵シリーズ」や「ホリデーシリーズ」など取り上げた作品が多い作家さんでもあるので、紹介させていただきますね。
坂木司さんの来歴
坂木司さんは、会社員として働きながら執筆活動を続け、2002年5月30日に日常ミステリー小説『青空の卵』でデビューされます。
その後、『青空の卵』を含む「ひきこもり探偵シリーズ」で注目されるようになった作家さんです。
その後、2007年から2014年にかけての「ホリデーシリーズ」。
2007年から2017年にかけて「 二葉と隼人の事件簿シリーズ」。
2010年からは人気シリーズ「和菓子のアンシリーズ」を執筆されます。
小説の主人公と同じ名前!覆面作家 坂木司さんに迫る
子どもの頃から児童文学に親しまれ、小学生の頃には「SFこども図書館シリーズ(岩崎書店)」や、『立原えりかのファンタジーランド』などSF・ファンタジー小説を読まれていました。
中学生から高校生にかけては漫画をよく読まれていたようです。
ミステリーに目覚めたキッカケは、北村薫さんの『六の宮の姫君』で「殺人事件のないミステリーを知ってから。
そして、東京都在住で1969年生まれの50代であること、会社員経験のある小説家さんであることを除いて、お顔はもちろん性別も知られていません。
ペンネームは、『青空の卵』に登場する探偵助手役の会社員「坂木司」をそのまま名乗ったとご本人が明かしています。
参照: 作家の読書道 第76回 坂木司さん
作家の読書道:第76回 坂木司さん | WEB本の雑誌
日常ミステリーという作風
そもそも、日常は謎だらけです。
だってまず、自分がどこから来てどこへゆくのかわからない。いつ結婚したり子供ができたり、その大前提として誰かといい感じになることがわからない。わかったらいいのにな、と思うけどやっぱりわからない。
出典: 講談社BOOKクラブ『日常の謎の作り方』坂木司
『日常の謎の作り方』坂木 司|講談社文芸第三出版部|講談社BOOK倶楽部
坂木司さんの小説の特徴は、何といっても暮らしの中で起こる「日常ミステリー」。
そして、身の回りにいそうな「等身大の登場人物」。
日常ミステリー
坂木司の作品は、暮らしの中で見過ごしてしまうほどわずかな謎を解き明かすストーリーが魅力です。
殺人事件や迷宮入りした難事件と向き合う小説は「本格ミステリー」と呼ばれ、坂木司さんの小説のように身近な謎を解き明かす小説は「日常ミステリー」と呼ばれています。
等身大の登場人物の変化と成長
もう1つの特徴に、登場人物たちは身近にいそうな人物像で描かれています。
悩みもしますし、悔やむこともある。
謎が解けたことがハッピーエンドに繋がることもあれば、1つの人生の壁として向き合わなければならないことも…
身近な謎を通して、関わる登場人物たちが変化して成長する姿も坂木司さんの小説の魅力でもあります。
個性的な登場人物が活躍するシリーズとスピンオフの短編
最後の1つは、個性的で人間味あふれる登場人物ならではのスピンオフ作品。
私が大好きな「ホリデーシリーズ」3作目『ホリデーイン』は、主人公 沖田大和の友人や上司目線の作品。
中でも沖田大和のホストクラブ時代の上司「おかまのジャスミン」、頼れる兄貴分(?)でもあり、優しいお母さん役でもある異色の登場人物目線の作品は、物語に込められた「親と子」「友人同士」「職場の人間関係」の深さを感じられる物語です。
坂木司さんの4つのシリーズ作品
坂木司さんの作品は、4つのシリーズが有名です。
執筆された順に「ひきこもり探偵シリーズ」「ホリデーシリーズ」「二葉と隼人の事件簿シリーズ」「和菓子のアンシリーズ」のシリーズは、登場人物や舞台になる街が実は同じ。
細かく読んでみると、「引きこもり探偵シリーズ」の登場人物の会社が「和菓子のアンシリーズ」に登場したりもしているんです。
映像化された小説
坂木司さんの3つの小説の中で、映像化されたのは2作品あります。
関連サイトリンク
講談社BOOKクラブ『日常の謎の作り方』坂木司
『日常の謎の作り方』坂木 司|講談社文芸第三出版部|講談社BOOK倶楽部
作家の読書道 第76回 坂木司さん
作家の読書道:第76回 坂木司さん | WEB本の雑誌
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