本当に本が読みたくなる読書のブログ

読書好きのための本当に読みたい本が見つかる書評ブログです。小説、実用書、ビジネス書ジャンルを問わず紹介。読書にまつわる豆知識のお話、文章の書き方のお話もありますよ。

副業選びに大切な0円起業の3つのものさし

『働きながら小さく始めて大きく稼ぐ【 0円起業 】(ゼロ円起業)』


著者 有薗隼人(ありぞの はやと)
出版社 株式会社クロスメディア・パブリッシング
分類 ビジネス書
出版日 2019/10/11


元手をほとんどかけず、リスクを抑えて事業を始める0円起業。

実際に0円起業で成功された著者が大切にしているポイントを紹介させていただきます。


0円起業で成功した著者の説得力のある実績


0円起業は、「普通のビジネスなら元手がかかる重要な部分を、0円でできるビジネスのこと」と著者は言います。

『働きながら小さく始めて大きく稼ぐ【 0円起業 】』には、0円起業というリスクの少なく取り組みやすい小さな事業の方法が紹介されています。

0円起業に書かれている内容は、著者の有薗隼人さんが経験されたこと。

実際に、成功した方の例を元に解説されています。

0円起業を実現した方が書かれているため、信頼性も高いことに違いありません。

本の読みやすさも、10代〜40代くらいにとって身近な言葉で書かれています。

語り口調のような文章も、著者の講演を聞いているような親密感を感じますよ。



副業選びは好きなことを仕事にできるか?

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0円起業で副業を始める前に、どんなことを始めるのか準備するのはとても大切。

ここでは、引用させていただいた図解の「3つのものさし」が役に立ちます。


ビジネスに大切な3つのものさし

誰でも起業家になれる、とは言っても、成功を収めるのは、簡単なことではありません。
当たり前の話かもしれませんが、ビジネスモデルや、戦略も必要です。
私は必ず、何かのビジネスを始めるとき、
・得意/苦手
・好き/嫌い
・儲かる/儲からない
この三つのものさしに当てはめて考えるようにしています。
中略)
定期的に色んなビジネスが流行し、それに飛びつく人もいると思いますが、流行りも大切だけど、安易に流されないことも、同じくらい大切です。
物事の本質・本流は変わらないところであったりします。
Chapter1 「格差」と「信用情報」があなたを起業家に導く p19〜p20

副業選びに迷ったときは、有薗さんの3つの物差しが役に立ちます。

・得意/苦手
・好き/嫌い
・儲かる/儲からない

この3つのものさしで初めに見比べたいところは、好き/嫌いの2つです。

得意/苦手は、詳しく考えてみなければなりませんし儲かる/儲からないかは事業を始めてみなければわからないこともあります。

やりたいことが好きか嫌いかは、自分ですぐわかることですし、副業が続けられるかに大きく影響する大切なことです。


自分に何ができるか棚卸しする

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副業から始めるビジネスこそ、「好き」起点で始めることです。
でも、「好き」だけど「苦手」では、事業としては不安です。
そこで、自分の棚卸しをして「得意」を探すことが大事です。
偏差値70レベルの得意である必要はありません。
スポーツでいうならオリンピック出場だとか、生き馬の目をくり抜く世界で抜きん出るレベルである必要はありません。
あくまでも、自分の中で相対的に「得意」ならOKです。
Chapter4 小さく始める―自分を棚卸しして、「売り」を見つける p119〜p120

もう1つの副業選びのポイントは、得意であるです。

好きなことはすぐに選べますが、得意なことは本当に得意なのかわからないこともあります。

私の場合、得意なこと選びは実績と評価で考えるようにしています。

実績といっても、仕事で○○の案件を成功させたというほどではありません。

これくらいなら、似たような経験があるなぁという程度。

評価も同じ程度で、料理を家族に美味しいねと言ってもらえたり、仕事の資料作りで図解やグラフを手伝って上手いねと言われたりする程度です。

有薗さんも「自分の中で相対的に得意ならOK」と書かれており、得意のハードルを上げてしまわなくても大丈夫のようですよ。



信用情報を積み重ねる

極端な話、今の時代はSNS上で信用を確立し、ファンをつけられたら、ある程度何をやってもうまくいく時代かなと思います。
「自分株式会社」なんて意味合いの言葉もありますが、自分のブランディングをしていくために信用を積み重ねることが重要だと考えます。
起業はその延長線上でもあるように思います。
中略)
自分なりの強みを見つけたら、まずはSNSで発信する。
これも「0円起業」のはじめの一歩です。
Chapter1 「格差」と「信用情報」があなたを起業家に導く p32

信用情報と聞くと、社会人の方の多くは金融機関の信用情報を思いつくでしょう。

ここでいう信用情報は、その人の取り組みをどれだけ信頼してもらえるかの情報です。

例えば、こうしてビジネス書の記事を書いていのは花水由宇(hanami yuu)という読書ブログをしている者です。

花水由宇(hanami yuu)のブログが、もしスポーツのジャンルなのに突然ビジネス書の記事を1つだけ更新していたら。

記事を読まれる読者さんに、内容を信用してもらうことは難しいかもしれません。

0円起業を始める前から、信用情報は積み重ねておくことが大切と書かれています。

有薗さんによると、SNSが普及して情報を発信しやすい今の環境は信用情報を積み重ねるチャンスでもあるようですね。



0円起業の3つのポイント

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0円起業の中で大切なポイントを読者目線で3つ選んでみました。

それは、格差と成功者とリスクだと思います。


格差を見つけて利用する

お金、距離、モノなど、自分のいる環境や住む場所によって、自分と他者の間には、否応なしに格差が発生します。

世の中に当たり前にある格差
・経済力の格差
・地域の格差
・男女の格差
・世代の格差
Chapter3 さまざまな「格差」を利用する p78〜p111

Chapter3では、格差がビジネスにつながるお話が書かれています。

書かれていた格差を身近なことに当てはめるなら、例えば私の暮らす地方都市と著者の有薗さんの会社のある東京都では交通機関に大きな格差があります。

電車はJRのみで、大きな街しか止まらず最終電車も10時頃の路線がほとんどです。

実際に地方都市に暮らす私は、東京都を訪れると交通機関の複雑さに戸惑うこともあります。

交通機関の格差に注目して、複雑な乗り換えを自動で教えてくれるアプリを開発された方は上手く格差を利用してビジネスを成功できたのかなぁと思います。

探せば、まだ利用されていない格差が見つかるかもしれませんね。


似たような事業を調べる

ちなみに、儲かるか、儲からないかを検討するとき、まったく先行者がいないテーマを目指すのは考えものです。
よく「ブルーオーシャン戦略」と言いますが、ライバルが全然いないということは、参考にできるテキストなどもない、ということです。
また、色々と企業が入ってきて、結局儲からないと撤退した後の場合もあります。
中略)
ですから、「儲かる」テーマを考えるときは、すでに似たような事業で実際に儲けている人が、ある程度いるジャンルを探すのがおすすめです。
Chapter5 大きく育てて、高く売る―継続・転換・売却。三つの方法 p157〜p158

誰も取り組んでいない、新しい分野や事業に始めて成功する方は先駆者・パイオニア(英語:pioneer)と呼ばれます。

ビジネスの目線で物事を見るのが得意ではない私は、よく言われるブルーオーシャンの方が成功できるように思っていました。

ですが、自分がブルーオーシャンだと思っていた未開の分野や事業は、既に多くの人が挑戦して利益を取り尽くした砂漠のこともある訳なんですね。


リスクが0円なら始めてみる

最初はお金もコネもないのが当然。
まずは事業を始めて、経験値を積みましょう。
1章で触れたように、売上を出すためにも、まずは経験値を積んでレベルを上げることです。
中略)
半年から1年くらいは利益が出ないのは当たり前で、売上が出ない時期を耐えられる貯金がなければ、独立するべきではないと言う方が非常に多いです。
中略)
独立して起業し、お金が底をついたのであれば、やめるのもやむなしですが、初期投資が少なく、月々の出費もほとんどない0円起業的ビジネスなら、心が折れなければ続けられます。
ビジネスで成功するには、この芽が出ない時期の経験が必要不可欠です。
Chapter4 小さく始める―自分を棚卸しして、「売り」を見つける p124〜p126

私は将来、居酒屋のような飲食店を始めたいのですが、飲食店で3年以上生き残るのは10〜20%と言われています。

もちろん、開店資金と当面の生活費が貯まるまでは開店はしないつもりです。

読書好きの私には、小説を読んでもらいたいなぁという夢もあります。

こちらも、始めて応募した出版社のコンテストから実際に出版される可能性はほとんどないでしょう。

そこで、「書く」経験を積んでおく目的もあって運営費と本代をまかないながら読書ブログで0円起業に取り組んでいます。

リスクのない事業で時間に余裕もあるなら、小さな事でも始めてみることを私もおすすめしますよ。



0円起業の3つのものさしを読書ブログに当てはめてみると

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著者の有薗さんが大切にされている、自分の棚卸しを私の読書ブログに当てはめてみました。

読書ブログの中でも、記事数の多いカテゴリは「本の小説」です。

私の記事の書き方を3つのものさしの中で大切な、好き/嫌い、得意/苦手に当てはめてみると上の図のようになりました。

「小説」のジャンルは、読むことも紹介させていただくことも多いのですが、ネタバレに気をつけて書かなければならないので実は得意な方ではありません。

他の方の読書ブログを読んでいると、「上手だなぁ」と思う紹介が沢山あります。

「エッセイ」や「考え方の本」から、著者の方の考えを暮らしに当てはめて書くほうが得意だったりします。

自分の棚卸しをしてみることで、どんな記事を書くことが好きで得意なのかが改めて確認できました。



副業をされている方、これから始める方におすすめ


『働きながら小さく始めて大きく稼ぐ【 0円起業 】』を紹介させていただきました。

実際に副業に取り組まれ、成功し会社を立ち上げられた有薗さん。

ご自身が取り組まれた工夫が書かれた『0円起業』は、私も含めて副業をされている方に心強い本です。

最後に著者 有薗隼人さんの言葉で締めくくらせていただきますね。

努力を続け、自分を成長させることができれば、いつか、ビジネスで成功できるところまで、レベルアップできるときが来ます。
ただ、そのためには、経験値を得られるだけのチャレンジや勉強を続けないといけません。
ですから、失敗をしたら、経済的に全てを失ってしまう事業をしたり、今せっかくある、定期収入を得られる仕事を辞めるべきではありません。
いつか、急に、みなさんの能力が、お金になる瞬間が来ます。
できるようになる瞬間というのは階段状で、あるとき、いきなり訪れます。
どうか、その段を上がれるようになるまで、がんばってみてください
おわりに p224〜p228 ※一部中略

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