本当に本が読みたくなる読書のブログ

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春を感じられるおすすめの小説6作品

春におすすめの小説

「春におすすめの本2020」シリーズ。

第7回は、春らしいをテーマに6冊の小説をお届けしますね。

春らしい小説・今すぐ読みたくなる小説


今回は、紹介させていただく予定のなかった本も取り上げてみました。

いつも通り、他のジャンルに比べて多めに紹介させていただきますね。


『ツナグ 想い人の心得』辻村深月

本屋さんで見かけて思わず驚いてしまった本があります。

亡くなった方と生きている方が一生に1回だけ会うことができる、辻村深月さんの『ツナグ』。

映画化もされた名作です。

主人公 渋谷歩美を松坂桃季さん
、使者で祖母の渋谷アイ子を樹木希林さんが演じられていた姿が印象的です。

続編の『ツナグ 想い人の心得』は、高校生の主人公 渋谷歩美が祖母から使者の力を受け継いだ7年後の物語。

社会人になった歩美は、伝えられなかった思いにどう向き合うのでしょうか?


『ライオンのおやつ』小川糸


余命宣告を受け、瀬戸内海のホスピスで残りの日々を過ごす雫。

そこでは、毎週日曜日に食べたおやつをリクエストできる「おやつの時間」というものがある。

人生の最後に食べたい、おやつ………。

小川糸さんが「食」と「命」をテーマにされると、涙が足りなくなりますね。


『最高の任務』乗代雄介

「書く」ことをテーマにした青年の物語と聞くと、少々堅苦しいかもしれませんね。

第162回芥川賞ノミネート作品『最高の任務』は、小学生の頃の叔母にもらった日記帳を大学生になった主人公が振り返るストーリー。

日記帳に記された叔母との記憶、毎日上書きされ、記憶の底に埋もれてしまった出来事が記録にはあるのかもしれません。



『虹いろ図書館のへびおとこ』櫻井とりお

小学6年生の火村ほのかは、超えられそうにもない大きな壁の前にいた。

いじめと義務教育という、とても1人で超えられそうには思えない険しい壁。

ふとまわり道をしたある日、たどり着いた古びた図書館、図書館に通う謎の少年と今まで読んだことがない本との出会い。

図書館を舞台に、本1冊の中ある1つの世界を巡る小旅行。

児童文学・青春小説と10代の方向けではありますが、お薦めの本も紹介されていて大人でも楽しめる1冊ですよ。


『鎌倉ごちそう迷路』五嶋りっか

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通勤に疲れ、自分のやりたいこと探しを始めた竹林潤香。

湘南の海岸で起きた出来事をきっかけに、不思議な青年 鎌田倉頼に連れられて訪れた穴場のカフェ「大仏」。

カフェ「大仏」の関係者を巡る、新しい気づきと出会いの物語。

鎌倉という場所は、そこで暮らしている人が行き交う日常であって、新しい気づきもある非日常でもあった。


『切れない糸』坂木司

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学生さんにとって、今年の卒業は予想外のことばかりだったはず。

進路はもう決まっていても、これから何をしようか探す方も、読んでほしい1冊が坂木司さんの『切れない糸』。

進路に全く興味を持たず、就職活動もしていなかった大学生 新井和也。

突然起こった家庭の事情で、家業のクリーニング店を継ぐことに…

クリーニング店の古参シゲさんや、パートの梅本のおばちゃんに助けられながら、何とか仕事をこなす和也。

大学生を卒業される方、大学4年生になる方、高校生の方にぜひぜひお薦めしたい小説です。



続編が出るとは思わなかった『ツナグ』シリーズ


本当は、紹介させていただく作品ではなかったのですが…。

続編が出るとは思わなかった辻村深月さんの『ツナグ 想い人の心得』。

続きの物語が読めて嬉しいのももちろんですが、続編を書かれたことそのものに勇気がいるなぁと思います。

お祖母ちゃんに使者の力を託され、これからも「生きている間」に思いを伝えられなかった人と向き合う覚悟ができた主人公。

その先が知らされないまま、完結したと思われていた『ツナグ』。

読者さんの、想像のままに広がっていた物語。

そこに、辻村深月さんが描いた1つの世代を伝えてくれる。

多くの人の思い描いていた通りだとしても、良い面で期待を裏切ってくれたとしても、答えを出すことには勇気がいりますよね。

ぜひ、近々紹介させていただきますね。



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