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新型コロナ、感染拡大と自粛が引き起こす分断社会

分断社会になってしまうのだろうか?

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新型コロナの流行ウィズコロナ、いずれ訪れるアウターコロナの時代。

コロナが与える暮らしへの影響の違い、自粛で途切れたつながり。

日本はこのまま、分断社会が訪れてしまうのでしょうか?

子どもと若者が犠牲になっている事実


新型コロナの第3波の中にある日本。

まず、わかっていることとして新型コロナウイルスの感染は人と人との対面で起こり、年齢を重ねるにつれて重症化率、死亡率が高い事実があります。


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引用:新型コロナと降圧薬に関する「患者不在」の議論(忽那賢志) - 個人 - Yahoo!ニュース

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引用:特設サイト 新型コロナウイルス 年代別感染者数・死亡率データ|NHK

つまり、かかりやすさはどの年代も同じですが、かかってしまうと70代で20人に1人(5.2%)、80代以上で9人に1人(11.1%)亡くなってしまいますよという違いがあります。

実は、子育て世代の親子には、さほど影響がないんですね。

むしろ今までの自粛で仕事を失い、自殺をされた方は昨年よりも20%多いとあります。

自殺者数、2000人超の衝撃。女性は82.6%増加。今の日本は何かが「決壊」しつつある | ハフポスト


昨年2019年の10月に比べ、2020年の10月は800人も多くの方が命を落としてしまいました。

ちなみに、新型コロナの国内の死者は今までの累計で1954人(2020年11月20日)。

1年間の死者が1954人の新型コロナ、1カ月だけで800人増えた自殺者。

いかに自殺をされる方が増えたのかがわかります。



外出自粛で暮らしていけなくなるのは若い労働者


人と人との対面で感染る新型コロナの感染拡大には、外出自粛が効果があり、国内でも感染が広まっている地域で外出自粛の呼びかけがされています。

外出自粛は、あくまで「お願い」なので強制力はありません。

そこで、外出先を減らす時短営業や営業自粛の呼びかけも同時に行われています。

どちらも感染を食い止めることが期待できる一方で、立ち行かなくなった企業の業績が悪化して失業者を出してしまう危険もあります。

企業が立ち行かなくなったとき、リストラの対象になるのは非正規労働者、これから働こうとしている内定者、どちらも若者が多くを占めています。

「若い人たちの活動を犠牲にするようなことはすべきではない」コロナ禍で娘がリストラに遭った井川意高氏 【ABEMA TIMES】

実際に、ご家族が失業してしまった経済コメンテーターの方は「若者の暮らしを犠牲にしてはいけない」と声を上げています。



政府や大企業が若者を犠牲にするのは?


政府の呼びかけや大企業の取り組みは、収入が苦しい若い世代や、お忙しい子育て世代を大切にしていない、そう思うこともありませんか?

理由は、日本国内では若い世代が少数派で中高年の世代が多数だからでもあります。

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引用:統計局ホームページ統計局ホームページ/人口推計/人口推計(平成29年10月1日現在)‐全国:年齢(各歳),男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級),男女別人口‐


中高年に決定権があるから

日本国内で中高年の占める割合が多いことは、もちろん1番影響があることです。

実際に身の回りはいかがでしょうか?

お勤め先の会社の重役、地域に貼ってある国会議員のポスターはほとんどが50〜60代以上の方ではないでしょうか?

日本の政治と企業は、中高年の方に決定権がある仕組みになっているはずです。


中高年は大口のお客さん

政治や企業の重役など、世の中の物事を決める側に中高年の方が多いことは誰もが実感していることなのですが、人口に占める割合が高いということは、もう1つ影響があります。

それは、企業にとって大口のお客さんになるということです。

子育てもひと段落、経済的に安定していて好景気を経験されたことのある中高年の方は企業にとって大切なお客さん。

それは、もちろん私の働いている企業にも当てはまります。



メディアでの扱い方の違い


また、若者と中高年ではメディアでの扱い方にも違いがあります。

特に新型コロナが流行してからは、多くの若者の方が感じているのではないでしょうか?


若者がパーティでクラスター=「けしからん!」

例えば、学生さんの飲み会やハロウィンパーティでクラスターが出てしまうと、「若者がクラスターを出した」と非難されています。

もちろん、事実でもあります。

世の中の中高年に代わって、メディアが「けしからん!」と叱りつけているように思えます。


中高年が昼からと団体ツアーでクラスター=「重症化しやすいので大変ですね」

一方で、春から夏にかけては、中高年の「昼から」でクラスターが起こりました。

メディアは非難するというより、「重症化しやすいので大変ですね」と歩み寄るような報道でした。

若者にも同じように報道していただけないものでしょうか?



分断社会が訪れる


政治や大企業での若者と中高年の差、メディアでの扱い方の差は「分断社会」を起こしてしまう危険があるといわれています。


ネットワークでの分断社会

分断社会の1つに、コミュニケーションの分断があります。

分かりやすい例は、インターネットとネット通販やポイントキャンペーンでしょう。

政府や企業で少数派として扱われ、メディアでは非難の対象にされる若者。

「それなら、若者だけでいいや」

こう思うのも仕方がありません。

最新の情報やお得なキャンペーンは、新型コロナの流行が治るとインターネットの充実した若者世代が主役になります。

インターネットを使いこなせるかで、世代間で大きな影響が出る分断社会は迫っているのかもしれません。


原因は年代別の扱いの不平等

以前、世代間ギャップで取り上げた頃よりも、年代別で扱い方の不平等が目立っているように思えます。


日本は日本であってほしい


こうして分断社会のお話を書かせていただきましたが、私もいずれ中高年の世代になるでしょう。

世代それぞれの価値観の違いは当たり前のこととしても、暮らしに不平等が出たせいで分断社会が訪れてほしくないものです。

日本は、日本であってほしいな。



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