校歌を現代語にしては?
秋になって夏のお話をするのも季節外れですが、夏の甲子園は宮城県の仙台育英高校が大活躍。
東北地方発の優勝を飾りましたね。
野球の話題というより、今年も疑問に思ってしまったことは参加校の「校歌」でした。
球児の方が校歌を歌われるのは、とても清々しく思います。
ふと、毎年思っているのは校歌に「使わない単語や言い回し」が多く、メッセージが伝わりにくいのでは?と思っているんです。
伝統的な校歌も好きなのですが
花水(hanami )はもちろん、伝統的な校歌も日本の青春らしくて大好きですよ。
疑問のテーマに入らせていただく前に、校歌とは何かをまとめてみました。
校歌とは?
日本出身の方がほとんどの読者の皆様は、必ずといっていいほど校歌を歌ったことがあるのではないでしょうか?
そもそも校歌は、入学式、卒業式など学校の式典や祭典で歌われる学校ごとの楽曲です。
実は、日本独自の文化というわけではなく、東アジア圏の文化とされていて、中国や韓国でと校歌は歌われています。
他の地域では、アメリカではスクールソング(School Song)と呼ばれる学校ごとの楽曲がスポーツの対抗試合で応援歌として歌われています。
日本の校歌で表現されている内容
日本の校歌では、学校の周辺の自然や地理、風土、山や川などの具体的な地名を称える内容がAメロの部分に当たります。
続いて、学校の教育理念、校風や歴史がBメロで歌われ、生徒の心意気のようなモットーやスローガンがサビで歌われます。
サビに続くアウトロで学校名や印象的なフレーズが繰り返されて締めくくるのが、おおよその流れではないでしょうか。
普段使わない単語や言い回し
今回の疑問のテーマは、年代によって賛否があるかと思います。
ズバり、「使わない単語や言い回し」があり、校歌のメッセージが伝わりにくいのでは?と思ったのです。
使わない単語
例えば、校歌では「使わない単語」が歌われ、歌詞が表示されていないと歌だけでは難しく聞こえます。
・若人(わこうど)=若者
・我が(われらが)=私たちの
・誉れ(ほまれ)=名誉
・校舎(まなびや)=校舎(こうしゃ)
・健児(けんじ)=生徒
・燃ゆ(もゆ)=燃える
「新緑茂る学舎に、集う若人よ」
こちらは、花水(hanami)の語呂合わせで、「春の緑のような若者が集まる学校」という意味なのですが聞いただけでわかる方は多くはないと思います。
使わない言い回し
さらに難しいのは、文語体と呼ばれている明治時代から戦前までの書き言葉で表現されている内容があることです。
・〜むれば=〜すれば
・〜けり=〜した
・〜ごとく=〜のように
・〜さるる=〜されて
「〜さるる」と聞いても、国語の得意な方以外は「何がどうなっているんだろう」と思ってしまうはず。
現代語の校歌
そこで、令和の時代に校歌を現代語に改めてみては?と思ってしまいました。
校歌を現代語にしては?
歌詞の内容は、学校の歴史や地域の価値観を大切にしているため、簡単に変えることは難しいのかなぁと思います。
そこで、「使わない単語」を身近な単語に、「使わない言い回し」を話し言葉に変えてみてはいかがでしょう。
実在する現代語の校歌
実際に、現代語の校歌もあり、甲子園の出場経験のある学校で歌われています。
明豊高校は歌手の南こうせつさんが作曲されていました。
『明日への旅』
作詞:南 育代
作曲:南 こうせつはるか 果てしなく長いこの道
君はひとりで 歩きつづける
暑い夏の日も 冬の朝も
明日の光が 見えない夜も
希望だけを 支えに
未来を 創る旅
夢を あきらめないで
勇気 自分を信じ
愛を その手で 育てながら引用:明豊中学・高等学校ホームページ
学校案内 | 明豊中学・高等学校(大分県別府市)
また、ネット上では歌詞に英語が使われた
高崎健康福祉大学高崎高等学校(高崎健康福祉大学高崎高等学校公式ホームページ)の校歌がとてもポップス的と話題になっていましたよ。
地域にゆかりのあるミュージシャンに作曲を依頼
さらに、これからの歴史に残すなら、地域にゆかりのあるミュージシャンに作曲を依頼してはいかがでしょうか?
・北海道 DREAMS COME TRUE、GLAY
・福島県 GReeeeN
・群馬県 back number
・埼玉県 星野源
・千葉県 YOSHIKI
・神奈川県 桑田佳祐、いきものがかり
・滋賀県 西川貴教
・和歌山県 L'Arc~en~Ciel
・兵庫県 あいみょん
・広島県 Perfume
・鳥取県 Official髭男dism
・徳島県 米津玄師
・愛媛県 Superfly
・長崎県 Exile TAKAHIRO
・沖縄県 安室奈美恵
群馬県の学校では、back numberさんの青春にぶつかりながら進む学生さんの気持ちをストレートに表現した校歌になりそうですね。
兵庫県は、あいみょんさんの描いた恋愛模様が高校生活の思い出になりそうですよね。
千葉県の学校は、YOSHIKIさんの作曲なのでバラードかハードロックか校風にピッタリの校歌になりそう。
南国の地域は、長崎県のTAKAHIROさん、沖縄県の安室奈美恵さんの熱いメッセージの込められた応援歌で盛り上がりそう。
今は、まだ花水(hanami)の妄想でしかありませんが、学校関係者の方にご検討いただきたいテーマでした。