本当に本が読みたくなる読書のブログ

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文章の書き方の基本 「シンプルできれいな文章」の書き方

文章の書き方の基本〜文章をシンプルできれいに見せる9つの書き方


「シンプルできれいな文章」は読みやすい。

そう思っている花水(hanami)自身、まだまだ文章の書き方の練習中です。

そこで、今回は文章の書き方を見直すために「シンプルできれいな文章」を書くためのポイントを復習してみましょう。


文章の書き方を見直す2つのポイント


「読みやすい文章」とは、どんな文章?

そう思ったときに心がけている2つのポイントがあります。

それは、「シンプルできれいな文章」を書くということ。


シンプルな文章は読みやすい

「シンプルな文章」というのはどんな文章なのでしょう?

私は「読みやすくい」文章だと思います。

伝えたいことがコンパクトにまとまっていると、本やWebページをひと目で理解できますよね。


きれいな文章は上手に見える

もう1つのポイントは、「きれいな文章」ということ。

ちょっと抽象的な言い方なので、「理解しやすい」文章だと思います。


シンプルできれいな文章は読みやすく理解しやすい

「シンプルできれいな文章」は、「読みやすく、ひと目で理解しやすい文章」と言い換えることもできます。

私自身が「シンプルできれいな文章」を書けているわけではありません。

毎回、ブログを更新して練習しています。

きっと、読む方も「読みやすく、ひと目で理解しやすい文章」のブログを読みたいはずです。

今回の7つの書き方を身につけることで、「シンプルできれいな文章」を常に書けるようになりたいと思っています。



シンプルな文章を書く3つの方法

以前紹介したWebラティングの教科書に最適な『残念ながら、その文章では伝わりません』山口拓朗 - 本当に本が読みたくなる読書のブログには、「シンプルな文章」を書く方法がありました。

その中で「文章は短く書く」「修飾語と被修飾語は近づけて書く」「カッコを使う」、この3つの方法が実践しやすいと思います。

「シンプルな文章を書く3つの方法」を使って、の文章を見直してみましたよ。


文章は短く

原則は「一文一義(いちぶんいちぎ)」です。「一文一義」とは、一文(句点〈マル〉が打たれるまでの文章)に盛り込む情報は1つだけ、という意味です。
一文が長くなるほど、読みにくくなり、内容に対する理解度も下がります。
中略)
とっとも「一文一義」は、あくまでも原則です。
厳密には「一文一義」に「一文ニ義」を組み合わせるくらいの文章が適切。
メリハリのある“大人っぽい”文章になります。
中略)
なお、一文の目安は長くて60文字程度。
60文字を超えたら「どこかで区切れないかな?」と分割を検討しましょう。
山口拓郎 『残念ながら、その文章では伝わりません』p16〜p19


文章を短く書くように気をつけている花水(hanami)。

それでも、たまに長くなることもあります。

一文の目安は60文字ですが、この文章は77文字もありました。


Before 77文字
ビジネス書大賞は、国内外のビジネス書の中からビジネスパーソンと呼ばれる私たち働く世代の役に立つ本を選ぶ文学賞ですので、信頼できる定義といっていいでしょう。

After 52文字+35文字
ビジネス書大賞は、国内外のビジネス書の中から私たち働く世代ビジネスパーソンの役に立つ本を選ぶ文学賞です
そのため、ビジネス書大賞の定義はとても信頼できるといっていいでしょう

そこで、1つの文章を2つに分けてみると短くまとめることができましたよ。


修飾語と被修飾語を近づけて

修飾語と被修飾語の配置がおかしいと、意味の結びつきがわかりにくくなり、誤解や誤読を招きやすくなります。
文章を書くときには、読む人が一発で理解できるよう、修飾語と被修飾語の配置を適正化しましょう。
中略)
1つの言葉に複数の修飾語がかかる場合には、以下の原則を当てはめます。

原則①:「長い修飾語→短い修飾語」の順に並べる
原則②:「〈節〉を含む修飾語→〈句〉の修飾語」の順に並べる

〈節〉とは1個以上の述語を含む分のことで、〈句〉とは述語を含まない文節(文の最小単位)のことです。
中略)
同じ言葉にかかる修飾語が複数登場するときには、以下の手順で、修飾語と被修飾語の最適化を図りましょう。

①原則どおりに並べる
②前後の言葉と“意味の結びつき”を確認する
③違和感があれば原則を無視して並べ換える
山口拓郎 『残念ながら、その文章では伝わりません』p28〜p31


修飾語は、「修飾の対象となる名詞や動詞などを説明するために用いられる語」です。

ちょっと柔らかい言い方をすると、「薄緑色の平原」の「薄緑色の」が修飾語で「平原」が被修飾語です。


Before
三略同じ太公望が著者といわれています。

After 前後の意味「三略の著者」に合わせる
著者は、三略同じ太公望といわれています。

例文も複雑ですが、「三略と同じで太公望が著者といわれています」では、「三略と同じ」が「太公望」の修飾語です。

修飾語「三略と同じ」を、被修飾語の「太公望」に近づけて前後の意味が通じやすいように合わせてみました。


カッコを使う

カギ括弧が使えるのは、会話文のときだけとは限りません。
以下のような意図で用いることもできます。

①言葉を強調したいとき
②意味の区切りを明確にしたいとき

中略)
ほかにも、カギ括弧は、映画の作品名やテレビの番組名、音楽の曲名を書くときなどにも使います。
中略)
一方、書籍や定期刊行物のタイトルには、二重カギ括弧を用いるのが一般的です。
山口拓郎 『残念ながら、その文章では伝わりません』p57〜p60

カギ括弧は小説のセリフで使われる身近な記号です。

次の文章では、強調したい部分にカギ括弧をつけてみました。


Before
日本のビジネスパーソンは資本主義社会の経済の中で、成果を出して収入を得ることが求められています。

After 「」で言葉を強調する
日本のビジネスパーソンは資本主義社会の経済の中で、「成果を出して収入を得ること」が求められています。

カギ括弧をつけることで、ビジネスパーソンに求められていることが「成果を出して収入を得ること」とハッキリしましたよ。


きれいな文章を書く6つの方法

今度は、「きれいな文章」を書く方法から6つを選びました。

他にも多くの方法がありましたが、「主語と述語は近づける」「主語と述語を正しく組み合わせる」「受動態を使いすぎない」「品詞を揃える」「助詞を使い分ける」「適切な語尾を選ぶ」の6つがすぐに使える方法でした。


主語と述語を近づけて

主語と述語が離れすぎると、読みにくいうえに意味を読み取るのに苦労を強いられます。
「結論(=述語)」が後回しになるため、読みながら、「じれったい」「もどかしい」と感じる人もいます。
伝わる文章を書くためには、主語と述語をできる限り近づけるようにしましょう。
主語と述語の離れすぎに気づいたときには以下の順番で検討してみましょう。

ステップ①:主語と述語を近づける
ステップ②:ステップ①を試みても、まだ読みにくいときは、句点(マル)を打って、文章を分ける
山口拓郎 『残念ながら、その文章では伝わりません』p24〜p26

主語と述語はわかりやすい例えです。

「花水は涼んでいる」では、「花水」が主語で「涼んでいる」が述語です。

この主語と述語が離れていると、なんだか回りくどい文章になってしまいますよね。


Before
日本のビジネスパーソンは資本主義社会の経済の中で、成果を出して収入を得ることが求められています。

After 主語「日本のビジネスパーソン」と述語「求められる」を近づける
資本主義の経済の中で、日本のビジネスパーソンは成果を出して収入を得ることを求められます

例文の主語「日本のビジネスパーソン」と述語「求められる」、離れていた2つを近づけると読みやすくなったと思いますよ。


主語と述語を正しく組み合わせる

主語と述語の使い方には、もう1つポイントがあります。

それは、長くなった文を分解して主語と述語の意味を照らし合わせる方法です。

例えば、次のような文があります。

「このTシャツは有名人がデザインしたので、
値段と人気が高く、
種類とサイズが多いデザインだ。」

この文では、主語「Tシャツ」に対して述語「デザインした」「〜高く(高い)」「多い」「デザインだ」は複数あります。

「〜高く(高い)」「多い」は、それぞれ「値段」「人気」「種類」「サイズ」の述語でもあるので、そのままにしておきます。

最後の「デザインだ」は、「Tシャツ」という主語に対して合っていません。

分解してみて、意味が通じない文が見つかった場合、先ほどの主語と述語を近づける方法の他に、文を2つに分けてしまう方法をこちらで紹介しています。

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受動態を使いすぎず

もちろん、文章表現をするうえで受け身は必要不可欠です。
しかし、受け身に頼りすぎて物事を曖昧にするクセ(責任を回避するクセ)がある人は、その“受け身頼り”から脱する必要があると“思われます”。
中略)
書き手の意図がどうあれ、「どういう意味?」と読者に思われた時点で、その文章は悪文です。
「れる」「られる」を使うときには、誤解を招かない書き方を心がけましょう。
山口拓郎 『残念ながら、その文章では伝わりません』p42〜p43

受動態は「受け身」と呼ばれ、日本語ではよく使われています。

「使われている」「設立された」「言われた」のように、私もよく使います。


Before
一方で、学者さんの中では二酸化炭素の増加と異常気象を結びつけるには証拠が乏しという見解もあるようです

アメリカのドナルド・トランプ大統領が、地球温暖化の影響は大きくないという理由にもなっているようです


After 受動態を能動態に変える
一方で、学者さんの中では二酸化炭素の増加と異常気象を結びつけるには証拠が乏しという見解もあります

アメリカのドナルド・トランプ大統領が、地球温暖化の影響は大きくないという理由にもなっているわけです

受動態をたくさん使ってしまうと、いったい「誰の意見」なのかがわかりにくくなります。

自分の意見は「です」「ます」で、他の方の意見は受動態に分けると文章がハッキリしてきますね。


品詞をそろえて

物事を比較したり、退避したりするときは、品詞やチャンクをそろえましょう。
「品詞」とは、動詞、形容詞、副詞、名詞など、その機能や意味に応じて単語を分類したもののこと。
一方、「チャンク」とは、「大きな意味のまとまり」を指します。
山口拓郎 『残念ながら、その文章では伝わりません』p44

品詞は意味を揃えることで、正確な文章表現ができると書いてありました。

さっそく、最近の雑記を例文に品詞を揃えてみますね。


Before
興味深いのは、北海道で米の品質と取れ高が上がっていること、夏野菜の味が全国的に美味しくなっていることが気温の上昇の影響が関連しているともいわれています。

例文では、品詞の表現が1カ所ズレていました。

品質と取れ高↔︎高い(低い)
味↔︎美味しい(不味い)

「品質と取れ高」で「高い」の品詞を使っているので、「味」の品詞も「高い」に合わせたいところです。

After 品詞の表現を揃える
興味深いのは、北海道で米の品質と取れ高が上がっていること、夏野菜の味が全国的に良くなっていることが気温の上昇の影響が関連しているともいわれています。

「味が高い」というのも専門的な言い方になると思い、「良い・悪い」を使ってみました。

味が美味しいでも「良いのかも」と、あまり上手く修正できなかったように思えます。


助詞の「が」「は」を使い分ける

「てにおは」と呼ばれる助詞は、日本語には欠かせない言葉です。

文章を書くときには、格助詞「が」と係助詞「は」を正しく使い分けることが大切です。

格助詞の「が」は、主語がすぐ後の述語にかかる場合だけ使うのが正しい書き方です。

また、係助詞「は」には2通りの使い方があります。

1つは、格助詞「が」と同じようにすぐ後の述語にかかる場合です。

もう1つは、遠くの述語や複数の述語に影響する文で使われます。

もし、文章の中に複数の述語に対応している主語を見つけたら、助詞が正しく使われているか見直しが大切です。


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適切な語尾を選ぶ

文章を書くのがうまい人・得意な人ほど、語尾の選び方に気を配っています。
なぜなら、適切な語尾が選べないと、書き手の真意や意図が正しく伝わらないからです。
中略)
適切な語尾を選ぶ能力は、文章作成において極めて重要な役割を担っているのです。
山口拓郎 『残念ながら、その文章では伝わりません』p48

「きれいな文章」を書く4つの方法、最後は「適切な語尾を選ぶ」ことです。

文章を書いていて、「私は語尾のパターンが少ないなぁ」と思います。

そこで、「読書の豆知識」「雑記」のカテゴリーでよく使う語尾と、これから使いたい語尾をあげてみました。


Before よく使う語尾
「読書の豆知識」カテゴリー
○です。〜
○ます。〜
○ました。〜過去のこと
○ません。〜否定するとき
○でしょう。〜推定のとき
○でしょうか?〜呼びかけるとき
○ですね。〜同意を得たいとき
○する。〜今後のこと
○ませんね。〜言い切るとき
「雑記」カテゴリー
○です。〜
○ます。〜
○ました。〜過去のこと
○でした。〜過去のこと
○ですね。〜同意を得たいとき
○ですよね。〜さらに同意を得たいとき

After 新しく使いたい語尾
○違いありません〜強く言い切るとき
○そのものです〜A=Bという意味で
○らしいです〜推定よりさらに曖昧なとき
○してなりません〜今後の同意を得たいとき

新しい語尾を使うことで、花水の文章が「きれいな文章」に変わるに違いありません

なんて。



文章の書き方を見直して書く力を伸ばす取り組み


文章の書き方を見直すために、3つのステップで取り組みをまとめることにします。


基本編で文章の書き方を見直し

まずは、今回の基本編「シンプルできれいな文章」で文章の書き方の基本を見直します。


工夫編でさらに上手に見える文章を

次回の工夫編「上手に見せる方法」で、上手に見える文章の書き方を実践してみますね。


実戦編で見直しをする

3回目は、まだまとまってはいません。

それは、「書いた文章をどうやって見直すか?」です。

次回の工夫編「上手に見せる方法」をまとめる頃には、具体的にお伝えしますね。


シンプルできれいな文章のまとめ


「シンプルできれいな文章」の9つの書き方のお話をさせていただきました。

「シンプルな文章」の書き方には、「文章は短く書く」「修飾語と被修飾語は近づけて書く」「カッコを使う」3つの方法があります。

「きれいな文章」の書き方は、「主語と述語は近づける」「主語と述語を正しく組み合わせる」「受動態を使いすぎない」「品詞を揃える」「助詞を使い分ける」「適切な語尾を選ぶ」の4つがすぐに使える方法でした。

もちろん、まとめるだけでは上手になれませんよね?

今後のブログの記事の中で、ぜひ活用していきますよ。


文章の書き方の参考図書はこちら

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