本当に本が読みたくなる読書のブログ

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文章術が身につく9個の質問「9マス自問自答法」を実践した本の紹介

『「9マス」で悩まず書ける文章術』山口拓朗

「9マス」で 悩まず書ける文章術

著者 山口拓朗
出版社 総合法令出版株式会社
分類 実用書、ビジネス書
出版日 2019/4/13


「文章術」

この技術を身につけたい方は、少なくはないはずです。

ビジネスの現場、学生さんの作文、Webサイトの更新からSNSの投稿まで、文章術は欠かせない技術です。

今回は、文章術の先生 山口拓朗さんの本を紹介させていただきます。

本に書かれている「9マス自問自答法」を使わせていただき、図解しながら本の紹介ページを書かせていただきましたよ。

文章術の専門家 山口拓朗さんの紹介と本の概要


今回は、いつもの「本の紹介」とはページの構成が少しだけ違います。

それは、文章術の先生 山口拓朗さんの本の紹介だからです。

本のタイトルにもなっている「9マス自問自答法」を実践しながら、紹介させていただきますね。

伝える力【話す・書く】研究所所長 山口拓朗

山口拓朗さんは、記者・編集者の経験をお持ちで、現在は伝える力【話す・書く】研究所所長を運営されています。

WebライティングからSNS、ビジネス文書ほ書き方まで「書く」ことにまつわる公演と情報発信は海外でも人気の文章術の先生です。

メルマガ『ダメ文に喝!』や公式ブログでも積極的に情報発信をされ、掲載されている記事そのものが文章術のお手本になっているんですよ。

私もブログ運営の勉強に山口拓朗さんの本を2冊読んだことがあり、今回は3冊目。
著書は15冊を超え、今なお人気が続いています。

Webラティングの教科書に最適な『残念ながら、その文章では伝わりません』山口拓朗 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ

本の構成

・はじめに p3~p4
・第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p12~p44
・第2章 「9マス情報キャッチ法」で上質な材料を集めよう p46~p60
・第3章 「プレゼント」要素を意識して、文章を磨き上げよう p62~p88
・第4章 書くスピードが劇的にアップする!最近の「文章テンプレート」 p90~p115
・第5章 いざ実践!最初の一歩はSNSの140字から p118~p152
・第6章 「書くアタマ」を作る文章エクササイズ p154~p195
・おわりに p196~p197

『「9マス」で悩まず書ける文章術』は、6章で構成されています。

第1章と第2章は、「9マス自問自答法」の実践方法と、応用型の「9マス情報キャッチ法」のお話しです。

第3章からは、情報集めと文章の書き方の練習を取り上げています。

中でも、第4章では新しい「文章のテンプレート」が紹介されており、Webサイトを運営する方は読み飛ばせないページばかりです。


☆☆☆とても読みやすい

『「9マス」で悩まず書ける文章術』の内容も、文章術の先生が書かれた伝わりやすい文章でした。

所々に具体例や練習問題があるのも、文章術を身につけるには最適です。

普段本を読まない方でも、数日で読めるのではないでしょうか?




9マス自問自答法は文章術の基本


読みたくなる文章には、人を惹きつける具体的な「情報」と「書き手が感じたこと」がセットになっています。
中略)
良質な文章を書くには、まず素材(情報)集めが欠かせません。そして、感じたことを書くために、自分にインタビューして答える「自問自答」が大切になってきます。
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p15~p16

文章術の基本は、文章を書き始める前の情報集めにあると『「9マス」で悩まず書ける文章術』に書かれています。

私の読書ブログの場合は、「情報」は著書や出版社などの内容、「書き手が感じたこと」は小説の感想や実用書の実践が当てはまります。

「書き手が感じたこと」を具体的に書くためには、自分への質問が欠かせないとされています。

What〜何で9マスなのか?

自問自答が必要なことはわかりましたが、何で「9マス」なのでしょうか?

他に便利なやり方は、ないものでしょうか?
山口拓朗さんの本には、こう書かれています。

いきなり「自問自答して文章を書いて」といわれても、なかには「慣れていないから難しい」という人もいると思います。
中略)
9マスというと多く感じるかもしれませんが、「最低9個は考える」と自分に約束することで、脳の活動力がアップします。あらかじめマス目の量が決まっているほうが、「書きたい(埋めたい)」という気持ちが高まるからです。
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p19~p20

「9マス」は、質問の数を決め自分に課題を出すことで、頭の働きが良くなること。

また、人はマスや空欄があると「書きたい(埋めたい)」本能があるため、ストレスなく取り組めるようですね。


What〜9マス自問自答法の目的は?

「9マス自問自答法」の目的は、あくまで「文章を書くため」です。

完成品は、文章そのもので、マス目が埋まった9マスの用紙ではありません。

それでは、具体的な内容を紹介させていただきますね。


なぜ9マス自問自答法で文章が書けるの?

9マスで確実に情報をアウトプットし、伝わる文章を書くには、「質問の立て方」 が重要です。
質問には大きく分けて「ベーシック質問」と「スコップ質問」の2種類があります。ベーシック質問は、文章のテーマに関する具体的な材料(情報)を集めるためのもの。一方、スコップ質問は、より具体的な材料(情報)を集めるための質問です。
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p24

「9マス自問自答法」では、質問の立て方が大切になると解説されています。

質問というと、「そこのところ、どうなのでしょう?」と大まかな質問が使われることは多いと思います。

山口拓朗さんの解説では、いい質問には「ベーシック質問」と「スコップ質問」の2種類があり、それぞれ役割に違いがあります。

ベーシック質問は、目的や思いのように文章のテーマになる具体的な情報を整理ためのもの。

スコップ質問は、理由や方法のようにより細かな情報を集める役割があります。


Why〜なぜ9マスの自問自答なのか?

自問自答を「9マス」にする目的は、質問の数を決め自分に課題を出すことと解説されていました。

9個の中で、テーマになるベーシック質問を2〜3個。

さらに内容を掘り下げるスコップ質問を6〜7個用意することで、伝えたい情報が整理され、内容を具体的に掘り下げることができるからです。


Why〜9マス自問自答で文章は書けるのか?

9マスの自問自答をするだけで、文章は完成するのでしょうか?

例えば、私が「文章術」をテーマに9個の質問と答えを考えたとします。

質問に文を1つ、答えの文を3つ書くとしましょう。

今回は、他の文章術の本も参考に、1つの文を30〜60の文字数で書いています。

・質問の文=1×45(30〜60の中間)
・答えの文=3×45
・1つのマス=160文字
・9個のマス=1440文字

単純な文字数の計算では、1440文字書けたことになり、400字詰め原稿用紙なら4枚分の文章が書けることになります。




文章術が身につくメリットは?


9マス自問自答で文章術を身につけるメリットは、もちろん「文章が書ける」ことです。

個人差があったり、大人なら学生時代の基礎学力で違いが出てしまうものなのでしょうか?

How many〜メリットは?

質問が上手な人ほど、読ませる文章を書くことができます。
中略)
一説によると、人は1日に約9000回の決断をしているそうです。その決断の裏には、約9000回の質問があるはずです。私たちは、「頭のなかで自問自答を行うプロ」でもあるわけです。この習慣を活用しない手はありません。質問上手になれば、誰でも伝わる文章をスラスラ書くことができるようになります。
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p17

9マス自問自答のメリットは、私たちの自問自答の「習慣を利用」し「誰でも書くことができる」とされています。

さらに、文章を書く際にテーマと内容を自問自答する習慣を繰り返すと、書けば書くほど文章が完成するスピードが速くなるのではないでしょうか。


9マス自問自答法を使った文章の書き方


それでは、9マス自問自答法の使い方に触れさせていただきます。

ビジネスの現場では、「5W3H」という報告の仕方が基本とされています。

文章術では、「7W3H」で具体的な内容を考えると書かれていました。

「そもそも質問が苦手」という人は、あらかじめ「質問の引き出し」を増やしておく必要があります。ほとんどの質問は、以下のツール「7W3H」でまかなうことができます。
Who(誰が/担当・分担・主体)
What(何を/目的・目標・内容)
When(いつ/期限・時期・日程・時間)
Where(どこで/場所・行き先)
Why(なぜ/理由・根拠)
Whom(誰に/対象)
Which(どっちを/選択)
How(どのように/方法・手段)
How many(どのくらい/数・量)
How much(いくら/費用)
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p27

「5W2H」にはない、「Whom(誰に/対象)」と「Which(どっちを/選択)」の2つの「W」が加えられています。

How〜どうやって9マスを埋めるのか?

9マスを埋めるための質問7W3Hですが、1つのテーマで全て使う必要はないようです。

先ほど紹介した7W3Hのなかでとくに使えるのが「Why(なぜ)」は、理由や根拠、動機などに迫る質問です。その質問に答えることで、物事の核心に迫ることができます。「スコップ質問」の代表格といえるでしょう。
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p28

7W3Hの中で、特に使えるのは「Why(なぜ)」と解説されています。

「Why(なぜ)」は、テーマに関する理由や根拠を突き詰めるためのスコップ質問です。

「Why(なぜ)」を繰り返すだけでも、細かな情報を順序立てて書くことができます。

手段や方法を棚卸しする「How(どのように)」も、話を掘り下げるときに有効な質問です。「How」で方法や手段を伝えることで、読む人にとって、より有益な文章になります。
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p31

また、方法と手段を質問する「How(どのように)」も具体的な内容を紹介するのに役立ちます。

ブログやWebサイトのお役立ち情報で知りたいのは、「どうしたらいいか」ですよね。

「How(どのように)」は、読む人の知りたいことに答えてくれるとてもためになる質問です。


How〜9マス自問自答法を使った書き方

9マスを埋めるテーマが決まったら、次は書く情報です。

そもそも情報には、自分の内側にある「内部情報」と自分の外側にある「外部情報」の2種類があります。
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p33

山口拓朗さんは本の中で、2種類の情報が欠かせないと解説されていました。

「内部情報」 とは、あなた発信の情報です。書き手の内側にある情報を取り出せるのは、書き手本人です。日頃から、感じたことをメモしておくなど、自分と向き合うことを意識してみてください。
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p34

1つは、私たちの考えや思いの情報、内部情報です。

頭の中のことは、忘れてしまったり思い出す時に時間がかかるのは「あるある」ですよね。

私も読書ブログを更新するようになってなら、スマホのメモ帳アプリを活用して書き留めておく習慣を欠かさず取り組んでいますよ。

一方で、自答する際には「外部情報」を必要とすることも多々あるはずです。手持ちの少ない情報だけに頼れば、説得力に欠けた「浅い文章」や「誤りの多い文章」になりかねません。さまざまな情報源から適切な情報を得たうえで自問し、こたえていく必要があります。
第1章 9マス×自問自答で「書ける人」に変わる p35

もう1つは、世の中に広まっている外部情報です。

外部情報は、自分の考えや思いを裏付けてくれたり、反論してくれる客観的な情報です。

本を紹介させていただく私のブログでは、本に書かれた内容の引用と他の読者さんのレビューも掲載させていただいております。

内部情報を外部情報が支え、信頼を抱いてもらえる文章が仕上がるように心がけています。


How〜この記事も9マス自問自答法で書いてみました

既にお察しの方がほとんどかと思いますが、このページも「9マス自問自答法」で書いています。

山口拓朗さんは、「7W3H」の「Why(なぜ)」と「How(どのように)」が役に立つと紹介されていました。

今回は、「What(何を?)」「How many(メリットは?)」「Whom(どんな人に?)」を加えて本の紹介をさせていただきました。

What〜何を?目的は?
Why〜なぜる理由は?
How many〜メリットは?
How〜どうやって?具体的な方法は?具体例は?
Whom〜どんな人に?

いかがでしょう、ちゃんと活用できてましたでしょうか?




ブログやWebサイトをされている方向けの本、読書感想文にも……



最後に、『「9マス」で悩まず書ける文章術』はどんな方におすすめの本かをまとめさせていただきますね。

Whom〜ブログやWebサイトで文章を書く人向け

文章術の先生 山口拓朗さんの本は、ビジネスの現場や学校の作文で役に立つ本です。

また、私のようにブログやWebサイトで文章を書く人とって、文章術の教科書になる心強い1冊です。

この季節、最も必要とされている方は、読書感想文と向き合う学生さんではないでしょうか?

9マスを埋めるだけで、読書感想文が完成するのは、私が本の紹介をさせていただいたページで実践することができました。

次回の文章術のお話では、「9マス自問自答法」を使った読書感想文の書き方をまとめさせていただきますね。




山口拓朗さんの本を活用した文章術のお話

文章のフォーマット
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文章術のまとめ
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