読書感想文におすすめの実用書、政治と経済の本
本当に本が読みたくなる読書のブログの読書ブロガー花水由宇(hanami yuu)が、10代の読者さまへお届けする「令和の読書感想文シリーズ」。
第2回は、「実用書」「政治と経済の本」を題材にした読書感想文の書き方と5冊の本を紹介させていただきます。
自由研究も兼ねて「知らないこと」を身につける
読書感想文に指定図書がない学校では、「実用書」「政治と経済の本」を題材にするのもおすすめです。
「実用書」も「政治と経済の本」も親世代の社会人の方が読む本と思いますよね。
お仕事の役に立つ本や、まだ学校で習っていない政治や経済のお話も多いですが、今の学校生活やこれからの暮らしに役に立つ本も多くあります。
テレビで見たことのある作家さんや、身近な漫画をテーマにした本も多く、楽しみながら「知らないこと」を身につけることができます。
本に書かれていることに取り組んんでみると、自由研究も一緒にでき、時間を節約できたりします。
読書感想文におすすめの実用書、政治と経済の本
「実用書」「政治と経済の本」は、高校生向け2冊、中学生〜高校生2冊、小学校高学年から読める本を1冊紹介させていただきます。
『だれでも書ける最高の読書感想文』齋藤孝
著者 齋藤孝
出版社 角川書店
分類 読書の豆知識と読書術の本
出版日 2012/6/22
読書感想文の対象 中学生〜高校生
1つ目の実用書は、テレビでも有名な齋藤孝さんの『だれでも書ける最高の読書感想文』。
齋藤孝さんは明治大学の文学部で、教育学、身体論、コミュニケーション論という分野の専門家です。
ベストセラーになった作品も多く、とてもわかりやすい文章で書かれている本は、お兄さんお姉さん世代の大学生から親御さん世代のビジネスマンの方まで親しまれています。
『だれでも書ける最高の読書感想文』は、「読書感想文の専門家」が書いた「読書感想文の本」というとどれだけ役に立つかが伝わるかと思います。
中学生・高校生の方は、この本1冊で読書感想文から課題のレポートの書き方まで幅広く学ぶことができますよ。
『読書をする人だけがたどり着ける場所』齋藤孝
著者 齋藤孝
出版社 SBクリエイティブ株式会社
分類 読書の豆知識と読書術の本
出版日 2019/1/15
読書感想文の対象 高校生
読書の専門家、齋藤孝さんの本をもう1冊取り上げてみます。
こちらは、「読書の大切さ」や「本選びの方法」が書かれた本です。
社会人向けに書かれているため、少々厳しい言葉で語りかけてくれる1冊。
読書という分野を詳しく調べたい方にはおすすめですよ。
『ルフィの仲間力』安田 雪
著者 安田 雪
出版社 PHP研究所
分類 ビジネス書、実用書
出版日 2018/6/1
読書感想文の対象 小学校高学年〜高校生
日本の国民的アニメ「ワンピース」。
ワンピースの連載、放送が始まってから今までは記憶に残るストーリーが詰まっていますね。
漫画・アニメのストーリーから、もんきー・D・ルフィをはじめ登場人物たちのエピソードを元に仲間との人間関係を明らかにする本です。
ワンピースを題材にしていますが、「社会ネットワーク分析」という会社や学校での人間関係が専門の安田 雪さんが、専門的な知識を元に信頼関係・先輩と後輩の関係をテーマにした1冊。
部活やクラスでの人間関係に悩む方は多いはず。
ぜひ、身近な人間関係の見直しに読んでみてはいかがでしょうか?
『総理にされた男』中山七里
著者 中山七里
出版社 株式会社宝島社
分類 小説、ビジネス小説
出版日 2018/12/6
読書感想文の対象 高校生
若手ものまね芸人の主人公 加納慎策は、ある日突然 急病で倒れた総理大臣の「替え玉」をすることに。
コメディなシーンが多いビジネス小説ですが、総理大臣の仕事が丁寧に描かれていると評判の高い物語です。
選挙権が得られる高校生の方が、政治のことを知ることができる物語です。
『それでも、日本人は「戦争を」選んだ』加藤陽子
著者 加藤陽子
出版社 株式会社新潮社
分類 ノンフィクション
出版日 2016/6/26
読書感想文の対象 中学生〜高校生
日本史の専門家が中学生と高校生へ向けた戦争のメッセージ。
明治から昭和にかけて、日清戦争・日露戦争・第一次大戦・第二次大戦と4つの戦争を戦った日本。
私が10代の頃は、軍国主義の政治家が勝手に戦争を決めて国民を巻き込んだと習っていました。
政治家と軍人、経済界の有力者から一般国民までの資料を元に、戦争を選んだ日本の思いはなんだったのか?
500ページと読み応えのある文庫本にまとめられた日本の近代史、夏休みの期間いっぱいをかけて読みたい1冊です。
実用書を活用した読書感想文のポイントは得られた知識にテーマを絞る
実用書には、「文章の書き方」や「勉強方法」が書かれたノウハウ本。
生き方や暮らしのヒントが書かれたお役立ち本の2つがあります。
どちらにも、その分野の専門家の方が長年積み上げた知識が書かれています。
実用書は、取り上げている分野で役に立つ知識を、1つの章ごとにまとめている本がほとんど。
さらに10数ページごとの項目で、「読書感想文に必要な本選び」のように具体的な方法を取り上げています。
実用書を活用した読書感想文のポイントは、10数ページごとの項目から役に立ちそうな知識を1〜2つテーマに選ぶ方法をおすすめします。
齋藤孝さんの『だれでも書ける最高の読書感想文』から、「読書感想文に必要な本選び」を取り上げてみます。
さらに、今回の読書感想文でどんな本選びをしたかをまとめると、ちょっとした実践レポートのようで面白いと思いますよ。
政治と経済の本の読書感想文は取り上げている問題にテーマを絞る
政治と経済の本では、世の中の社会問題や経済のこれからが書かれています。
多くの政治と経済の本は、すぐに世の中の問題に触れるのではなく、政治や経済の世界全体に触れてから細かな問題を取り上げるように進みます。
読書感想文で業界全体の問題をまとめるのも、もちろん1つの方法です。
ですが今回は、テーマを絞るために本の中で取り上げられている世の中の問題1つを選ぶことをおすすめします。
例えば、今回紹介させていただく加藤陽子さんの『それでも、日本人は「戦争を」選んだ』は、明治の時代の政治情勢や日本国内の人々の暮らしから、どうして第一次大戦・第二次大戦が起こったのかと進んでいきます。
収入の差が広がり多くの方が厳しい暮らしを強いられる「格差社会」は、今の社会問題でもあります。
先日も選挙があり、高校生の方でも投票された方はいると思います。
選挙で選ばれた多数派の与党が、その後の政治を担うことは多くの方がご存知のことです。
もし、「格差社会を良くする代わりに海外に自衛隊を出動しやすくする」と取り引きのような政策を持った政党が現れたとします。
他の政党は、お金持ち優先であったり、若者の負担を増やしてでも年金を増やす政策をとっていたとしたら………
暮らしづらい格差社会が良くなるなら戦争を受け入れる、そう思う方は少なくないはずです。
取り上げる社会問題は、読書感想文を書く方が体験していないことでも、身近ではないことでもかまいません。
あくまで想像だけでも大丈夫です。
「もし〜なら自分はどうする?」と疑問を持ちご自分の考えで締めくくるのが、大切なポイントですよ。
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