本当に本が読みたくなる読書のブログ

読書好きのための本当に読みたい本が見つかる書評ブログです。小説、実用書、ビジネス書ジャンルを問わず紹介。読書にまつわる豆知識のお話、文章の書き方のお話もありますよ。

文章の書き方を見直す〜文章構成の3つの方法と校正の6つの方法

文章の書き方を見直す方法

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文章を書く練習中の花水(hanami)が送る、「文章の書き方」シリーズ。

第3回のテーマは「書いた文章をどうやって見直すか?」、書くことよりもさに「読みやすい」「伝わりやすい」につながる見直し作業です。

書籍に登場する言葉を多く使っているため、「校正」など見慣れない表現は()などで解説させていただきますね。

読んでもらえる文章に必要な「文章構成」と「文章の校正」

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文章構成

「読んでもらえる文章」ってどんな文章なのでしょう?

ブログやホームページを読んでいるときの立場で考えてみると、「読みたい」と思ったことに合っている文章はまた読みたくなると思えます。

直感のままでは伝わりにくいので、具体的にしてみますね。

それは、私の年代や生活(読者層)へ向けた内容。

そして、文章と冒頭(タイトル、リードの切り口)から「なんだか面白そう」「ためになりそう」と思えます。

内容が伝わっていても何だか「違和感」のある文章もありますが、読みたくなる文章は自然な感じがあります。

きっと話し方と同じで、言葉遣い(しっかりした漢語/やわらかい和語、2つの使い分け)をされているのでしょう。

書く前の下準備に取り組み、文章の構成を考えている文章なのだと思えます。

私も、文章の構成に役立つ3つの方法に取り組んでみようと思いしたよ。


文章の校正

いい文章を書くためには書いた後の「校正」が大切といわれています。

校正は、誤字脱字や不適切な表現など文章の不備や誤りを正して、最適な状態にする作業。

私の場合は、「書きっぱなし」になっていることが多いです。

こうしてブログを書いていると、「読み返す」以外に校正の方法はあるのでしょうか?

山口拓郎さんの『残念ながら、その文章では伝わりません』から、校正の方法を取り上げて、できそうな6つの方法を選んでみましたよ。



文章構成を見直す3つの書き方

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読者層〜誰に向けて書いているのか?

私が文章を書くとき必ず気にするのが「.読者は誰か?」という点、つまり、読者ターゲットです。
学生、社会人(若手・ベテラン)、経営者など、読者次第で盛り込む情報も言葉の選び方も変わります。
女性でも年代、独身か既婚か、子どもの有無などによって「知的レベル」「興味・関心の方向性や強さ」「.読解力」などが変化します。
中略)
もしも私が読者ターゲットを見誤っていたら、どれだけすばらしい内容であっても、まったく読者に刺さらない(喜ばれない)記事になっていたはずです。
仕事・プライベートを問わず、私たちが書く文章には、必ず届けるべき相手(読者)がいます。
それはいったい誰なのでしょうか?
文章^_^書き始める前に、その答えを明確にしておくことが大切です。
山口拓郎『残念ながら、その文章では伝わりません』p242

私のブログにも、6つのカテゴリーがあります。

中でも「本の紹介」「読書の豆知識」は、読者さんの年代に合わせたテーマも増えてきました。

「読んでくれる読者さんは誰?」と考えたときに、1つの反省点が浮かびました。

丁寧な表現に気をつけて書いていますが、時には砕けたやわらかい表現も必要なこと。

内容も深く掘り下げるばかりではなく、広く多くの情報を取り上げた方がいいことです。

例えば、10代の方へ向けた読書感想文のテーマでは、親しみを持たれるような書き方がよかったのかもしれません。


タイトルとリード〜読みたくなる切り口か?

文章の切り口に正しいことを書けば人が呼んでくれると思ったら大間違いです。
正しいことは、往々にして平凡でおもしろみのないことです。
中略)
たとえば、あなたがブログで「景気が上向いてきたことを書こう」と思ったとき、「日本の景気動向指数が上向き傾向に」という切り口で書くのはNGです(あなたが経済評論家でなければ)。
それよりも「行きつけの定食屋のランチに小鉢が1つ増えた謎」という切り口で書いたほうが興味を持たれるはずです。
切り口を魅力的にするひとつの方法が、半径5メートル以内の身近な体験を書くことなのです。
また、切り口を鋭くしたいなら「一般論とは反対の切り口で書く」のも手です。
中略)
「切り口巧者」は「文章巧者」です。
山口拓郎『残念ながら、その文章では伝わりません』p252〜p253

2017年末から、SEO対策記事も書くようになりタイトルには気を使っています。

ですが、あくまで「テーマと内容に合ったタイトル」になっているかばかり気にしていました。

山口拓郎も書いている「正しい切り口」になっているのではないかな?と思います。

「読みたくなる切り口」にするためには、「身近な体験」「一般論とは反対の意見」を切り口にして面白さを表現するのも大切ですね。


語彙・ワード〜使っている言葉はしっかり?やわらかい?

日本語には「漢語」と「和語(やまとことば)」があります。
漢語は中国から入ってきた「外来語」で、和語はもともと日本にあった言葉です(多くの場合、音読みの熟語は漢語で、訓読みは和語です)。
中略)
文章の目的や内容、読者ターゲットなどシチュエーションに応じて使い分けるのがベターです。
漢語ばかりで堅苦しく感じたら和語を挟む。
あるいは、和語ばかりで冗長に感じられたら漢語を挟むなど、文章全体のバランスを見ながら書き分けられれば理想です。
中略)
字数を抑えるときには漢語が重宝しますが、文面に親しみややわらかさを出すなら和語が適しています。
なお、日本語では漢語の「二字熟語」に「〜する」を組み合わせた言葉がよく使われます。
「二字熟語+する」は、かしこまった形式のビジネス文章や公文書に適しているものの、砕けた雰囲気を演出したい文章には適していません。
合わないときは、言い換えを検討しましょう。

漢語と和語の例
【漢語】場合→【和語】ときは
【漢語】購入→【和語】買う
【漢語】必要がある→【和語】しなければ

「二字熟語+する」の言い換え
活用する→使う/用いる
確認する→確かめる
低下する→低くなる/下がる

山口拓郎『残念ながら、その文章では伝わりません』p217〜p218

国語の勉強をあまりしてこなかった花水(hanami)は、漢語と和語の違いを意識してこなかったようです。

「何となくしっかり」

「ちょっと優しく」

この違いを演出するのが、しっかりした印象の漢語。

そして、やわらかい表現の和語です。

記事のテーマに合わせて使う言葉の割合も変えてみようと思います。



文章を見直す「校正」の6つの方法

校正とは?校正の精度を高める4つのポイント

文章を読み返すときに「校正効果」を高めるためのポイントを4つお伝えします。
「校正」とは、文章の不備や誤りを正して、最適な状態へと文章を磨き上げる作業です。


①時間を空けて読む

文章を書いてすぐに読み返すよりも、少し時間を空けて読み返すほうが校正の精度が高まります。
時間が空くことによって、自分の文章を客観的に見られるようになるからです。


②印刷して読む

環境や事情が許すなら、印刷して読み返すことをおすすめします。
パソコンの画面上の文章と、印刷して活字になった文章とでは見え方が異なります。
見え方が変わることで客観性が増します。
つまり、校正の精度が高まるのです。


③音読する

声に出さないで読む「黙読」よりも、声に出して読む「音読」のほうが、校正の精度が高まります。
中略)
音読の場合、とくに「リズムの悪さ」に気付きやすくなります。
回りくどい表現や冗長な文章に気付いたときには、放置せずに改善しましょう。


④第三者に読んでもらう

校正の精度を高めたいのであれば、第三者に文章を読んでもらいましょう。
中略)
自分では完璧と思っていても、意外にアラや抜け落ちがあるもの。
それを見つけてくれるのが第三者なのです。
中略)
三者から受けた指摘や助言を素直に受け入れられる人は、この先、文章力が伸びていく人です。
山口拓郎『残念ながら、その文章では伝わりません』p263〜p266

実践しやすい6つの校正の方法

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山口拓郎さんの4つの方法に、ブログに合った2つの方法を追加して実践してみることにしました。


①必ず読み返す

1つ目は、「読み返す」こと。

思いつきで書いた「詩」のときを除いて、必ず読み返すことにします。


②プレビュー画面で最終確認

2つ目は、「プレビュー画面」での確認作業。

文字のフォントにズレはないか、色はついているか、画像が重なっていないかの確認を行いますね。


③気になった箇所は声に出して

3つ目は、音読です。

特に表現が気になる箇所、大切な内容の文章は「音読」をして「文章のリズム」がいいかを確認します。


④指摘を受けた内容は修正を検討

4つ目は「修正」です。

読者さんの中には、丁寧にコメントを下さり、記事の内容を指摘してくださる方もいます。

いままではお礼を伝えて、読み返すだけのこともありました。

具体的な指摘をいただけたときには、記事のためになるように修正します。


⑤文章の分析アプリを活用

5つ目は、文章の分析アプリを活用します。

詳しくはこちらで取り上げています↓

アプリでは、文章の難しさが対象に選んだ読者層に合っているかを確認します。

特に読書感想文のような、年代を絞ったテーマのときには更新前に行うようにしますね。


⑥読者さんのリアクションを大切にする

そして、読者さんのリアクション。

コメントだけではなく、記事のテーマに対して「どんなタグ」をつけてくれたのか?

どんな年代の方に多く読まれたのかを、その後のテーマに活かしたいですね。



文章の書き方を見直す取り組み


文章の書き方を見直すために、「基本編」「工夫編」「実践編」と3つのステップでまとめてみました。


基本編で文章の書き方を見直し

基本編では、「シンプルできれいな文章」で書き方の基本を見直すこと。


工夫編でさらに上手に見える文章を

工夫編は「上手に見せる方法」で、「伝わりやすい」文章の書き方を実践すること。


実戦編で見直しをする

最後の実践編、Webページの先の読者さんを意識した文章構成。

そして、書いた後の文章の校正の取り組みを6つあげてみました。


文章構成と文章の校正のまとめ


今回は、「読んでもらえる文章」を目指すための「文章構成」と書いた後の「文章の校正」の取り組みを考えてみました。

文章構成では、読者層・タイトルとリード・語彙(ワード)を意識すること。

今まで全く取り組んでいなかった文章の校正では、①必ず読み返す②プレビュー画面で最終確認 ③気になった箇所は声に出して音頭④指摘を受けた箇所の修正⑤文章の分析アプリを活用⑥読者さんのリアクションを大切にする、この6つに取り組んでみます。


3回にわたりお伝えした、「文章の書き方」シリーズ。

最後は、参考図書にさせていただいた山口拓郎さんの言葉で締めくくらせていただきます。

文章を書く力だけが「文章力」と思い込んでいる人がいますが、文章力とは、“書く前の準備”や“書いた後の推敲や校正”までを含みます。
これまで書きっぱなしにしていた人であれば、推敲や校正に力を入れるようになるだけで、「読みにくい文章」が「読みやすい文章」へ、「伝わらない文章」が「伝わる文章」へと変化するはずです。
中略)
校正にも力を入れて、読む人が満足する文章に仕上げましょう。
山口拓郎『残念ながら、その文章では伝わりません』p266

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