浅草 浅草寺の聖域
今回は花水(hanami)にしては珍しく、旅行記のようなものを書いてみました。
先日首都圏を訪れる機会があり、浅草の浅草寺を参拝して感じたことをそのまま書いてみますね。
浅草寺は古くからある聖域
関西圏もそうですが、首都圏も歴史のある建物や町並みがあっていいですね。
住み慣れた方には、きっと不便があったり自然を感じたかったりするのかもしれません。
なんとも言えない落ち着いた感覚
訪れた場所は、浅草 浅草寺。
雷門で有名な浅草寺を訪れるのは、初めてでしたが街中に大きなお寺があるのはとても不思議。
そして、日本人よりも多そうに見える海外の方の数。
そして、まず1番に感じたことが、浅草寺周辺の空間そのものに「落ち着いた」雰囲気があり、なぜかはわかりませんが安心感を感じていました。
浅草寺
ちなみに、首都圏の方や歴史がお好きな方はよくご存知かと思いますが、浅草寺のお話を少しさせていただきますね。
浅草寺の始まりは、西暦628年に檜前浜成・竹成という両氏の兄弟が漁の最中に観音様の仏像を引き上げてお堂を建てたことから始まりました。
初めは小さなお堂も、西暦645年には勝海上人というお坊さんが観音堂を立てて手厚くお参りしたことが浅草寺の始まりと言われています。
その後、平安・鎌倉・室町・安土桃山・江戸・明治・大正・昭和・平成と1400年にわたり日本中から訪れる人の願いを聞き入れ、見守っていてくれています。
聖観音菩薩
浅草寺のご本尊は「聖観音菩薩(しょうかんのんぼさつ)」さまです。
私は訪れるまで、「せいかんのんぼさつ」と読んでしまっていましたが「しょうかんのんぼさつ」が正しいようです。
観音様は33の姿に変身して、私たちの年齢や性別、暮らしや性格に合った姿で応じてくれると言われています。
京都の三十三間堂は、観音様の変身に由来しているんですね。
また、仏教の世界観で「悟り」を開いた仏様以外が生きる6つの世界があり、「天道」「人間道」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄道」があるとされています。
少し複雑ですが、1つ1つの世界の中にも6つの生き方があると言われ、私たちがとても苦しいときは「人間道」に生きながら「地獄道」の苦しみを受けていると考えられることもあります。
この6つの世界、6つの生き方に合わせ観音様は分身して助けに来てくれる有難い仏様。
中でも浅草寺の聖観音菩薩様は「地獄道」を担当している優しい仏様なんですね。
観音様というと、手をたくさん持った千手観音像を思い浮かべますよね。
聖観音菩薩像は、顔は1つで手も2本と私たちに近い姿をされていて髪を結い上げ、清楚な服装の姿。
ちなみに浅草寺のご本尊は「絶対秘仏(ぜったいひぶつ)」といって、誰にも見せてはいけない決まりになっています。
姿を拝見してお参りできたらと思いますが、古くからの決まりなら仕方がありません。
祀られる仏像が「秘仏」になる理由は、神社の神様の御神体を公開していない日本の文化に合わせた、ともいわれています。
もう1つ理由があるのは、もしかしたら盗難防止や時代を遡ると、対立する勢力や支配者からの略奪や破壊を防ぐためもあったのかなぁと勝手に思っています。
仏様に守られた空間
浅草を訪れたのは、浅草寺をお参りする前日。
夜の雷門はライトアップされ、遅い時間でも海外の観光客の方々が集まっていました。
ちょうど、雷門を通って浅草を半周する形でホテルへ向かう私たち。
上手に鉄道を利用するとホテルの前まで行くこともできたのですが、数分の距離を歩くのは慣れっこです。
ホテルについてから、なぜか落ち着ける感覚に包まれていました。
軽く晩酌を終えて、その日は早めに休むと翌朝から観光を始めることに。
午前中なら空いていると思った観光名所は、朝から大賑わい。
雷門を抜け、有名な仲見世通りを通ります。
お団子や和の雑貨など、日本を感じられるお店が勢ぞろい。
そして、いよいよ浅草寺の境内に入ります。
関西のときもそうでしたが、歴史のあるお寺や神社は建物の大きさに驚きます!
境内は、お線香のいい香りに包まれ、おみくじを引くカラカラといった音が響きます。
賑わいの中、大きな線香立てに購入した1束のお線香を立てようとしても、隙間がありませんでした。
仕方なく、横に倒して重ねるように線香立てへ。
ありがたい香煙を浴びて、本堂へ。
本堂は、外陣と呼ばれる場所でお参りをするようですね。
中は、暗くてよく見えず、すごい人混み。
それでも、話し声がふと聞こえなくなるような不思議な静けさもあります。
その後は、お参りの記念の観音様のお守りをいただき、御朱印も頂きながらお寺の中を歩いて、見かけた仏様に手を合わせていました。
ふと、立ち寄ったお堂は扉が開いていて「土足厳禁」の張り紙が………
人は多いのですが、そのお堂の周りには誰もおらず、お邪魔しますと畳の部屋へ上がらせてもらいました。
お堂の中には、仏様が優しいお顔でこちらを見ています。
お坊さんがお経をあげる場所なのでしょうか?
行き止まりの段になった場所まで進み、2人で正座をして仏様に手を合わせ…
名前が書いてないけど、どの仏様だろう?と言いながら、しばらく座っていました。
「なんとなく落ち着くね」
あとで知ったのですが、お堂は淡島堂と呼ばれる建物で現在の本堂が建てられるまでの間、本尊の観音様がいらしたお堂。
現在の本尊は、阿弥陀如来様。
優しいお顔で見守っていてくれた仏様は、いつもお世話になっている阿弥陀如来様だったんですね。
いつもお世話になっていながら、名前が書かれていないだけでわからなくて申し訳ありません………
多くの仏様が人々を見守る浅草寺。
浅草に着いてから、とても落ち着いていたのも、一帯が仏様の治める聖域のようになっていたからなんですね。
そう思えると、納得します。
普段の暮らしも、広い世界の中の出来事
浅草寺と浅草で、なんとも言えない落ち着いた、守られている感覚に抱かれた数日間。
少し見方を変えると、普段暮らしている場所も仏様に見守られた広い空間の1つでもあるんですね。
普段の暮らしも世界の1つ
私が暮らす家庭も職場も、ビジネスマンが活躍する東京都内も、自然と向き合う農業の方が暮らす地域も、楽園のような南の島も、同じ世界の1つなんですね。
ふと、そう思いました。
イライラや焦りがあるのは自分次第
冬が嫌いな花水は、この季節は無駄にイライラすることも、特に理由なく焦ることもあります。
私の暮らす地域は冬でも、関西は秋だったり、沖縄は夏のような気候だったりします。
広い世界の中では、わずかな気候の違いで。
イライラや焦りも、同じ世界に暮らす多くの人たちの中では、小さな気分の変化なのかもしれません。
冬だからと、イライラして焦る私。
実は、私自身がそう感じているだけなのかもしれませんね。
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