本当に本が読みたくなる読書のブログ

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安心は落ち着く、やることが決まっているということ

安心と不安


不安なこと、多いですよね。

今日は、安心と不安をテーマに「思想と哲学・考え方の本」から解決方法を探してみました。

安心は心が落ち着いていること

ぼくたちお坊さんの世界では「あんしん」を、「あんじん」と呼びます。
それは、「心をひとところに留めて安住不動であること」というのが一般的な解釈のようですが、ぼくはこういうふうにとらえます。
「安らかな心が決まっている」ということだ、と。
それが、仏様の教えの「普遍で、誰も変えることができないということ」につながっていくものだと思うのです。
廣中邦充『どんな命も花と輝け』p144〜p145

子どもたちと向き合ったお坊さんに学ぶ生き方の8つのお手本 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ


安心の仏教用語としての意味は、「心をひとところに留めて安住不動であること」とあります。

何となく、「心が落ち着いていること」という意味が伝わってきますね。

廣中さんはさらにわかりやすく、「安らかな心が決まっている」と解説されています。

これは、「目的が定まっている」ととらえることもできますね。


人は安心すれば、いろんなものが見えてきますよね。不安なときには見えなかった人の優しさや思いやり、気遣い………。あるいはまた、自然の空の青さや星や月の美しさ、緑の輝きが目に入ってきます。そういったことに心が踊ります。
廣中邦充『どんな命も花と輝け』p144〜p145

子どもたちと向き合ったお坊さんに学ぶ生き方の8つのお手本 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ

そして1度安心が得られると、今まで見えていなかった物事が見えてきます。

それは、周りの人の優しさであったり、自然の変化だったりします。

不安なときは、どうしても自分の心の声と向き合っているのは、誰もが実感していることでしょう。

不安なときは、自分の声が雑音になって、周りの物事に気づきにくくなっています。

安心は、そんな不安な心の声のボリュームを下げてくれる効果があるんですね。



不安なときは上手くいかない

迷信(めいしん)とは、自分がどうしていいのか迷ってしまい、どれを信じていいのか、誰を信じていいのか不安にさいなまれてしまった心のことです。
その結果、自分が望んでいたこととは別の行動をしてしまい、状況を悪化させてしまうのです。
そういうときは、一度、心をリセットすることです。
ゆっくりと心を整理してみるのです。
そうすれば迷いの心から脱出することができるでしょう。
鳥沢廣栄『超訳 仏教の言葉』p80〜p81

楽に良いことが続く方法は?〜『超訳 仏教の言葉』から選んだ6つの言葉 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ


不安なときや焦ったときに、何をやっても上手くいかない経験をされた方は多いのではないでしょうか?

私は、たくさん経験がありますよ。

周りの人と意見が食い違ったとき、仕事の失敗を取り返そうとしたとき、「どうしようかな」と考えて「これだ」と思ったことをやっても上手くいかない。

そして上手くいかないことに、また悩みます。

何をやっても上手くいかないときの状況は、こういわれることもあります。

「負のスパイラル」

そんなときの心の中を鳥沢廣栄さんの本の言葉を借りて、例えました。

「不安の堂々巡り」
「不安のメリーゴーランド」

まず、不安なことを抜け出さないと、問題は解決しないんですね。

そのためには、原因を見つけて解決する前に、1度「落ち着いく」ことが大切です。



落ち着いていないと動けない

日本全国にある「○○不動」という名前のお寺やお堂には不動明王が祀られています。きっとあなたの家の近くにもあるでしょう。
この仏さまな「心を不動にしないと動けない」という人間の行動原理を説いていると、私は思っています。私たちは「こうしよう」と決めないと動き出すことができません。起きよう、食べよう、トイレに行こう、寝ようと決めるからこそ、その行動に移れるのです。
名取芳彦『えんま様の格言 心の天気は自分で晴らせ!』p76〜p77

108個の煩悩と心の仕組みを知る、『えんま様の格言 心の天気は自分で晴らせ!』名取芳彦 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ


「不安の堂々巡り」から抜け出すためには、まず落ち着くことが大切です。

なぜなら、私たちは1回止まらないと別の行動に移れない心のクセがあると名取芳彦さんの本には書かれています。

たくさんの仕事を同時にこなしたり、1つの仕事でもやりながら問題点を見つけて工夫している方が多いので、「何で?」と思われるでしょう。

それは、慣れた仕事や暮らしの行動なら、あまり考えずに自動的にぴったりの答えを当てはめる仕組みが私たちにはあります。

実は、慣れた仕事や暮らしでも私たちは「一瞬」は手を止めて考えています。

ほんの一瞬なので、自分でも動きながら同時にこなせているように思えてしまってるんです。

新しい問題が起こったり、予想していないトラブルみ合ったりすると、同じようにはいきません。

そんなときは、取り組んでいることの手を止めて、今の問題が起こるまで、そして今どうなっているのか、これからどうなるのか?とじっくり向き合うことが大切に思えます。


「問題が起こるまではどうだったか?」

「今どうなっているのか?」

「その原因は、何にあるのか?」

「それは、今どうにかなることなのか?」

「これからどう変わってゆくのか?」

ここまで振り返ってから、次のことを考えてみます。

「自分はどうするのか?」

慣れた仕事や暮らしの中のことのように、いきなり「自分はどうするのか?」から考えると、いい答えは出てこないはずです。

じっくり向き合うこと、これが落ち着くということなんですね。

もし、心が不安でいっぱいなら、私は「いいときの習慣を繰り返す」ことで、まず不安を少なくすることをおすすめしますよ。


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参考にした本と関連ページ

えんま様の格言 心の天気は自分で晴らせ!名取芳彦
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どんな命も花と輝け 廣中邦充
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ブッダが死ぬ前に繰り返し説いた 悩みに強くなる考え方 鳥沢廣栄
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超訳 仏教の言葉 鳥沢廣栄
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こころを磨く掃除の習慣松本紹圭
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超訳 般若心経境野勝悟
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