ライトノベルとは?

今回の読書の豆知識は、小説のジャンル分けのお話です。
漫画化やアニメ化で幅広い世代に人気のライトノベルについて、定義と特徴から歴史まで掘り下げててみました。
ライトノベルの定義や分類は、専門家やファンの方々によって見解が分かれていますが、読書ブログで取り上げる小説のジャンルのひとつとしてまとめさせていただきます。
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ライトノベルの定義と特徴

ライトノベルとは?
表紙にアニメキャラ風のイラストが描かれた
、文庫本か新書版の小説を思い浮かべる方が多いかと思います。
調べてみると、定義や作品の分類がとても奥深いことがわかりました。
ライトノベルの定義

ライトノベルは、ジャンルの広さや出版社ごとの特色があり細かな定義が定まっていないとされています。
そこで、ライトノベルという用語の意味を掲載させていただきます。
表紙や挿絵にアニメ風のイラストを載せた若者向けエンターテインメント小説。会話文が多く、手軽に読めるのが特徴。
出典:コトバンク [ 辞書・百科事典・各種データベースを一度に検索 ]
ライトノベルの定義については、専門家やファンの間で議論が続いているので、後の項目で触れさせてくださいね。
ライトノベルの歴史と発祥

ライトノベルの起源とされてる作品は、1975年のソノラマ文庫の創刊が始まりとされている説。
また、1988年に出版された水野良さんの『ロードス島戦記』を発祥とする説。
さらには、1960年代まで遡り筒井康隆さんの『時をかける少女』を起源とする説があります。

1994年にライトノベル作品を募集する新人賞『電撃小説大賞』が開催され、1996年にはスニーカー大賞、2004年からはMF文庫Jライトノベル新人賞が公募を始めると、ファン層が広まったライトノベルは2000年代に大ブームを迎えます。
2010年代になるとイラストが描かれたライトノベルはオンラインと相性が良かったためか、『小説家になろう』や『アルファポリス』などのオンライン小説が書籍化され、『カクヨム』や『ノベルアップ+』といった新しいオンライン小説サービスも生まれています。
ライトノベルの分類と設定

幅広いジャンルが含まれるライトノベルを1つのジャンルに分類するのは、とても難しいことです。
そこで一般文芸の「ミステリー小説」と同じように、小説のテーマで大まかに分類し、異世界と現実世界のどちらが舞台なのかといった作品のプロット(設定)で細かく分類してみます。
テーマで大まかにライトノベルを分類する

テーマ別の大まかな分類では、主人公側が相手組織と対立するバトル(バトルアクション)、学園ものや異種族の出会いを描いたラブコメ(ラブコメディ)の2つがライトノベルに多いジャンルです。
その他にも、ファンタジーの展開も取り入れたミステリー、架空の料理などのグルメ、定番のスポーツなどのジャンルがあります。
ファンタジーのジャンルは?というと、ライトノベルそのものがファンタジーのテーマに分類されるという見解が多数派です。
プロットで細かにライトノベルを分類する

ライトノベルは、プロットと呼ばれる舞台設定や登場人物の設定でさらに細かく分類されます。
参考にさせていただいた本とWebサイトの見解を元に、『世界観』『感情』『時期』『キャラ』の4つのプロットの分類でまとめてみます。
『世界観』は、小説の舞台設定が現実世界か異世界かによる分類です。
『感情』は、ストーリー展開がシリアスかコメディかによる分け方です。
エンタメ文芸作品では、ストーリーの印象を読者の感情に委ねる絶妙な展開の作品もありますが、若者層が読者のライトノベルはシリアスな展開はとにかく切なく、コメディ展開はとにかく笑えるといったストレートな表現が定番です。
『時期』は、登場人物の過ごす時間軸がどこにあるのかの違いです。
時間軸が現在なら令和の現代、織田信長の時代なら戦国時代の過去、遠い未来を舞台にした作品もあります。
『キャラ』は登場人物の種族が人間だけなのか、多種族が活躍するのかによる分け方です。
多種族が人間のような価値観を持つのか、魔族は魔族なりの倫理観や心理を持つのかといった違いも作品の見どころです。
ラノベ定義論の4つの説

ライトノベルは、「細かな定義が定まっていない」とされています。
「こういう作品はライトノベルだ」
「いやいや、本の構成が一般文芸だ」
といった、何をもってライトノベルと呼ぶかはラノベ定義論と呼ばれ、いくつかの説があります。
今回は、主流の3つの説に加えて、専門に分析された方の説を合わせた4つの説をまとめてみます。
レーベル説〜ラノベは出版社のレーベルで決まる
ラノベ定義論の1つ目、レーベル説は「ライトノベルレーベルから出版されているものがライトノベル」とする説です。
KADOKAWA系列の電撃文庫、角川スニーカー文庫、MF文庫J、富士見ファンタジア文庫などの大手レーベル。
アルファポリスのアルファライト文庫、SBクリエイティブのGA文庫、小学館のガガガ文庫、ライトノベル発祥といわれるソラマチ文庫などがライトノベルのレーベル説で上げられる出版社です。
参照:ライトノベル定義論三大派閥 - WINDBIRD::ライトノベルブログ
パッケージ説〜ラノベは表紙のイラストで決まる
ラノベ定義論の2つ目、パッケージ説は「アニメ風のイラストが描かれているものがライトノベル」とされている説てす。
ライトノベルの定義に最も近い説ですが、イラストの印象や配置で議論が絶えないとされています。
参照:ライトノベル定義論三大派閥 - WINDBIRD::ライトノベルブログ
萌え説〜ラノベは美少女キャラの活躍で決まる
ラノベ定義論の3つ目は、萌え説です。
いわゆる、"萌え"の対象になる美少女キャラの登場人物が活躍する作品をライトノベルとする説です。
"萌え"そのものだけでも意見が絶えなさそうですが、ライトノベルの人気作品には10代半ばから後半の女性キャラクターが活躍する特徴があります。
参照:ライトノベルのルールと文法――“萌え系”小説の「お約束」とは? | 小説丸
ゼロ年代説〜2000年代のラノベブーム前後で変わる
ライトノベルの歴史は、発祥から既に30年以上過ぎジャンルの幅や設定は変化するばかりです。
ライトノベルが急激に発展し、プロットが定まってきた2000年代を1つの区切りとして定義するのがゼロ年代説です。
参照:ライトノベルの歴史における遡及範囲の検討と、ゼロ年代ライトノベルの定義についての持論 - ハテナのごとく!
ラノベ定義論はまだまだ議論中
レーベル説、パッケージ説、萌え説、そしてゼロ年代説とライトノベルの定義論は議論中で1つの線を引くことが難しいのかもしれません。
参照:【#ラノベ定義論スペース】ラノベ定義論に蔓延するリベラル信仰とポリティカル・コレクトネス【参加者必読】 - とある王女の書評空間(ラノベレビュー)
人気ライトノベルの種類と紹介

それでは、普段ライトノベル作品を読まない方も名前はご存知なほど知名度のある作品を紹介させていただきますね。
ライトノベルが有名な作家:相沢沙呼、鎌池和馬、桜庭一樹、谷川流、西尾維新
『とある魔術の禁書目録』鎌池和馬
テーマ:バトル(バトルアクション)、学園もの
世界観:現実世界
感情:シリアス>コメディ
時期:未来(近未来)
キャラ:人間
2004年4月10日に出版された『とある魔術の禁書目録』は、2025年も短編や外伝が「とあるシリーズ」として続いている人気作品です。
2003年の電撃小説大賞に落選した後、魔法と科学が近未来の学園を舞台に融合した世界観が編集者の目に留まり出版されることになります。
また、電撃文庫で累計発行部数が1000万部を突破した初のライトノベルとされ、2008年10月から2009年3月までテレビアニメで放送されたことは、2000年代のライトノベルブームの火付け役になった作品の1つに違いはありません。
『十二国記』小野不由美
テーマ:伝記、群像劇
世界観:異世界
感情:シリアス
時期:過去
キャラ:多種族
ライトノベルの発祥時期でもある1992年6月20日に出版された『十二国記』も、2025年現在で完結していない長編作品です。
中国大陸の歴史に似た異世界で、時代が前後しながら多種族の登場人物が活躍する物語は日本版の『ナルニア国物語』と例えられることもあります。
2002年7月にアニメ化され、2021年時点のシリーズ累計発行部数は1280万部を突破し、「十二国記シリーズ」として世代を超えたファン層を持つライトノベルの名作です。
ライトノベルのまとめ

若者を対象にして誕生したライトノベルは、幅広い読者層の人気を集め、文学作品の1つのジャンルとして出版業界と読者好きを支え続けています。
ライトノベルの定義や分類は奥深く、未だに定義づけが決まらない小説のジャンルでもあります。
『涼宮ハルヒの憂鬱』をはじめに、2000年代に爆発的な人気を集めたライトノベルは、アニメ化やゲーム化といったメディアミックスという形で日本の文学を世界に広める文化のひとつになっているのではないでしょうか?
参考にした本
『書きたい人のためのミステリー入門』新井久幸
www.yu-hanami.com
『読書の価値』森博嗣
www.yu-hanami.com
『読書する人だけがたどり着ける場所』齋藤孝
www.yu-hanami.com
『超・戦略的!作家デビューマニュアル』五十嵐貴久
www.yu-hanami.com
『小説の書き方』森沢明夫
www.yu-hanami.com
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