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徳川家康が令和の現代に来たらどんな本を読む?

徳川家康の読書〜令和で読みそうな4冊

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「あの人なら何を読むシリーズ」

生きていた時代の違う偉人の「あの人」が、もし令和の現代にタイムスリップしたなら「どんな本を読む」のかをテーマにしたシリーズ。

第3回は、戦国時代を終わらせる日本に戦争のない時代を築いた徳川家康の読みそうな本を選んでみました。

令和の現代に来た家康、いったい何を読むのでしょう。

徳川家康が令和にタイムスリップ

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天下人の家康

苦労人の家康

人質時代の家康

徳川家康は、時代に合わせて大きく生き方が変わった人物の1人です。

もし令和の現代にタイムスリップするなら………。

明智ほどの者が企てたのだ、既に手遅れであろう」

「殿、何を言われますか!三河(愛知)の民のため、何としても逃げるのです」

「そうか、そなたたちがいるからな。頼んだぞ」

本能寺の変を大阪で知った徳川家康一行。

生き延びるため、その後の世の中を作るために険しい山道に入っていった…。

「して、ここはどこだ?異国…なのか?」

「は?はて………殿!日本語の立て札にござる」

「“豊田自動車”豊田というと、尾張のいずこか…」

険しい山道の先には、整った石造りの建物、令和の街が広がっていた。

仲間は10人に満たない、予算は小判が数枚、令和の天下取りが始まる………。

というわけで、本能寺の変で生き残りをかけた徳川家康一行は、令和の現代を訪れ、食事と住まいを世話してくれた愛知県の中小企業を立て直すことに………しましょう。



新入社員から総理大臣にまで上り詰めた徳川家康


徳川家康の人生をひと言でまとめると、「苦労」という言葉が当てはまります。

現代なら、存続が危うい中小企業を立て直し、大企業がしのぎを削る中生き残って経済界のトップに上り詰め、総理大臣にまでなった人物といえるでしょう。


10代は親会社に否応なく就職

愛知県(三河)の中小企業「松平製作所」に生まれた徳川家康

幼い家康は愛知県の織田家、静岡の今川家の対立する狭間で人質として行き来する暮らしを余儀なくされていました。

最終的に静岡の今川家に人質として送られることになりましたが、家康にとってもメリットがありました。

当主の今川義元の重役で、優秀な僧侶 大原雪斎に英才教育を受けた家康は、10代の頃に多くの仕事を任せられることになります。

現代で例えると、親会社「今川商事」で敏腕専務からビジネスのイロハを学んでトップの営業成績のエリート社員に成長したようですね。


20〜30代は大手企業「織田テクノロジーズ」の下請け会社「徳川商事」社長

徳川家康が20代の頃、「今川商事」は愛知県進出で社長の今川義元が亡くなってしまいます。

家康は「徳川商事」を設立すると、成長の続く「織田テクノロジーズ」の下請け会社として生き残る道を選びます。


30代で会社存続の危機

織田テクノロジーズの下で事業拡大を続けていた徳川家康に、会社存続の危機が訪れます。

山梨県(甲斐)の老舗 株式会社信玄武田が愛知県にも進出、三方ヶ原の戦いで本社が倒産寸前まで追い詰められてしまいます。

ここで、奇跡は起こります。

株式会社 信玄武田の社長が倒れ、形勢は織田グループへと傾きます。

その後は、慎重に事業拡大を図り、静岡県へと進出します。



40代で親会社から独立し事業拡大

徳川家康39歳の時、またしても歴史的な大事件「本能寺の変」が起こります。

関東から中国地方まで手を広げていた織田グループ会長 織田信長は、専務 明智光秀のクーデターで失脚。

グループ傘下の会社が勢力争いを続ける中、徳川商事も愛知県・静岡県山梨県・長野県を支配下におさめます。

その後は、競い合った豊臣グループの重役に就任し、いよいよ日本の経済界を背負う立場に着きます。


50〜60代で政界に進出し首相に就任

経営者として成功した家康は、いよいよ政界に進出し首相(征夷大将軍)に選ばれ、1つの国のトップにまで上り詰めました。


徳川家康の仕事と性格

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徳川家康が時代の頂点に上り詰めた理由、それは家康の苦労に負けない3つの人がらにあるでしょう。

【仕事】現場を知る「仕事の達人」

【性格】苦労を重ねライバルから学ぶ謙虚さ

【趣味】漢方薬を調合する健康オタク


【仕事】現場を知る「仕事の達人」

家康は、今川商事という親会社が運営する学生から、1人の新入社員、幹部候補になるまで多くの現場を学びました。

家康というと、成功した経営者のイメージがありますが、武術(今では営業)の達人でもあり、農業(今では製造)にも関わったことがあることは知られていないことです。

社員の立場で現場を知る「仕事の達人」でもありました。


【性格】苦労を重ねライバルから学ぶ謙虚さ

独立してからも苦労は絶えません。

親会社の織田信長から無理な注文を押し付けられたり、ライバル企業の武田信玄に倒産寸前にまで追い詰められたこともあります。

それでも家康は、織田信長の判断力、武田信玄の組織のシステム、豊臣秀吉の外交力を謙虚に学んでいたはずです。

成功と失敗が繰り返される戦国時代、多くの方法が学べる時代。

徳川家康が頂点に立つことができた理由、それはライバルや嫌な相手からも謙虚に学ぶ姿勢にあったのかもしれませんね。


【趣味】漢方薬を調合する健康オタク

もう1つ大切なことは、徳川家康は長生きで亡くなる少し前まで「しっかり働く」ことができた点です。

そこには、漢方薬を調合できるほどの知識がありました。

今なら、独学で医学や薬学の勉強を重ね、必要になった年ごろには自分で健康管理ができる健康オタクといったところでしょう。



徳川家康なら今何を読むか

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徳川家康がわずかな家来と現代にタイムスリップして、小さな会社を立て直すなら。

私は、この4冊を読むと思いますよ。


大手企業の成功例が書かれたビジネス書

トヨタ流仕事の教科書』石井住江
www.yu-hanami.com

「苦労を重ねライバルから学ぶ謙虚さ」が持ち味の家康なら、まずは現代の成功例を学ぶのではないでしょうか?

現場を知る「仕事の達人」の家康像からも、現代の仕事の仕組みを1から学びたいはずです。


現代の組織作り

『人間心理を徹底的に考え抜いた 「強い会社」に変わる仕組み』松岡保昌

織田信長と同盟を結んでいた頃から、家康は大きな組織を思い描いていたはずです。

組織を大きくするため、欠かせない仕組みを勉強されると思いますよ。


令和の時代に合った交渉術

『プロフェッショナル・ネゴシエーターの頭の中』藤井一郎

豊臣秀吉が亡くなった後、巧みな交渉術を見せて関ケ原で勝利した徳川家康

当時は、交渉術の成功も失敗も秀吉から学んでいたのでしょう。

会社が大きくなるのに欠かせない交渉術は、この本から得られるはずです。


最新の漢方薬の本

『丸わかり!漢方薬120%使いこなし事典』根本幸夫

漢方薬を調合する健康オタク」でもあった家康は、趣味と健康管理も兼ねて最新の漢方薬のお話が気になるはず。

本で勉強した内容を元に、現代でも薬剤師のような知識を身につけて健康管理をするのでしょうね。


徳川家康にまつわる現代の本

『新・歴史人物伝 徳川家康松田朱夏


『家康、江戸を建てる』門井慶喜


『徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか: 家康のあっぱれな植物知識』稲垣栄洋


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