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図書館戦争ではなく図書館論争

図書館と出版社が対立する図書館論争




「図書館論争」というものが起こっているのをご存知でしたか?

これは、「無料貸本屋論争」とも言われる図書館と出版社の間で起こっている問題です。


図書館論争って?


図書館論争、無料貸本屋は2017年10月に行われた、全国図書館大会という会合で大手出版社から図書館へ文庫本の貸し出しを中止してほしいという要望があったことで話題になりました。

実は2015年頃から文庫本の貸し出しについては、出版社の間で問題視されていましたが、今年の図書館大会で正式に出版社側から要望があったことで起こった摩擦でもあります。


文庫本の売り上げに関するデータ


この図書館論争をお話する上で欠かせないことが、文庫本の売り上げに関するデータです。

文庫本はご存知の通り、出版された単行本を購入しやすい400〜700円代で購入できるコンパクトな本です。

最近では人気作品も、初版から文庫本で出版されることもありますよね。

文庫本を買われたことのない方はいないのではないでしょうか?

この文庫本ですが、2000年から2016年にかけて出版数が6000冊から8000冊に増加してきます。

ですが、販売数は約1300億円が1000億円に減ってしまっています。

さらに図書館の貸出数は2000年から2016年にかけて約5億冊から約7億冊に増加。

一方、書籍全体の販売数は約7億冊から約6億冊に減ってしまっています。


出版社の主張 文藝春秋 松井清人社長


出版社側で声を上げた方は、文藝春秋社の松井清人(まつい きよんど)社長。

文藝春秋社といえば、芸能ニュースで話題の週刊文春ですね。

松井清人社長によると、文庫本の売り上げは文藝春秋社の3割を超える大切な収益の柱。

そして、図書館の蔵書の中の文庫本の割合は東京都荒川区板橋区、豊島区の図書館では25%を占めているそうです。

文庫本の売り上げは2014年のリーマンショック以降に販売額が急激に落ち込み、毎年6〜7%減っている。

この文庫本の販売額の減少に、図書館が文庫本を貸し出す割合が増えたことが影響しているとのことです。


図書館の主張 元日本図書協会事務局長 松岡要さん


一方、図書館側で反論の声を上げている方の1人に松岡要(まつおか かなめ)さんという方がいます。

松岡要さんは、かつて日本図書館協会で事務局長を務めていた方です。

松岡さんによると、図書館の貸出数は2010年以降は減っている事実があるようです。

そして、2016年度の書籍と雑誌の実倍額は1兆5400億円、図書館が購入した額は295億円で全体の2%しかないことがあります。

そのため、図書館で文庫本を複数回貸し出したとしても、文庫本の販売を圧迫しているとはいえないとのことです。


解決策はあるのか?

出版社はビジネスチャンスを生むアイデア

文藝春秋社の松井清人社長は、出版社の不況の構造は甘くはなく、図書館で文庫本の無料貸し出しをやめたとしても、販売額が回復するとは思えない。

キャンペーンや人気作品さんの作品を活用するなど、ビジネスチャンスを生むアイデアが必要と言われています。


図書館は司書を育てる環境整備

松岡要さんも、図書館側が貸出数を伸ばすために人気作家さんの作品ばかりを取り揃えたことが、図書館論争の摩擦を生んでいることを指摘しています。

図書館も10年後の蔵書の質を上げるために、本を正しく選ぶことができる司書を育てる環境を整えることが大切とのことです。


レンタル用図書として、CDやDVDと同じ販売額で売れないか?

ゲオやTSUTAYAで借りるレンタルのDVDとCDは、販売額の2〜3倍の値段でレンタル保証金を支払っているようです。

例えば人気アイドルの定価3000円のCDをゲオやTSUTAYAが9000円で購入したとします。

1回のレンタル料金は350円として、約25回貸し出さないと赤字になってしまいます。

販売したレコード会社側では、1枚のCDで3枚分の売り上げが上がることになりますね。

本も図書館に販売するときには2〜3倍の料金にすればいいのではないでしょうか?

出版社側も一定の安定した収益が見込めますし、図書館側もより積極的に貸し出すことができるように思えたのですが…



図書館論争のまとめ


私も最近になって再び利用するようになった図書館。

そして、いつも買っている文庫本。

文庫本を巡り、出版社と図書館の間で起こっている図書館論争を取り上げました。

出版社側からは図書館の文庫本の割合が増えたことが、文庫本の売り上げに影響しているといわれています。

一方、図書館側からは貸出数は減っていて、図書館の購入する書籍の割合が売り上げの2%程度のため、大きく影響はないといわれています。

まだまだ、図書館論争は続きそうですが、花水(hanami)の意見では、DVDとCDのようにレンタル保証価格での販売が良いのではと思う話題でした。




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