本の賞の種類には何がある?純文学の3つの賞
読書家を自称していて、読書ブログをやっている花水由宇(hanami yuu)ですが、ブログを始めた頃は純文学の賞はほとんど知りませんでした。
知っていたのは、誰もが知っている芥川賞くらいです。
手に取る本の中には「〜賞受賞作品」の帯がありますが、読みたいのは本の中身。
あまり興味がなかったんですね。
今思い返してみると、「純文学って何?」とわからなかった読書家が記事を書いていたのは、少し恥ずかしい………。
前置きが長くなりましたが、純文学の賞の中からは毎回話題の芥川龍之介賞、すばる文学賞、太宰治賞の3つを紹介します。
文学賞受賞作品の発表と未発表の違い
小説のジャンルに関わらず、文学賞の対象作品は「発表」と「未発表」の違いがあります。
作品が既に発表されているか、未発表の作品かで候補に選ばれる文学賞も全く変わることもあります。
発表
文学作品が「発表」されたことの意味は、雑誌や新聞に掲載されて公の目に触れたことをいいます。
未発表
「未発表」は逆の意味で、公の目に触れていない文学作品のことをいいます。
未発表は新聞や雑誌の他、イターネット上など発表した作品は選考の対象外とする賞もあります。
純文学の3つの賞
それでは、いよいよ純文学の3つの賞を紹介させていただきますね。
純文学の賞では、最も有名な芥川龍之介賞を入れて、すばる文学賞、太宰治賞の3つが知られています。
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芥川龍之介賞(芥川賞)
対象: 既に発表された純文学の中・短編
主催: 公益財団法人 日本文学振興会
選考: 小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、髙樹のぶ子、堀江敏幸、宮本輝、村上龍、山田詠美、吉田修一
賞金:正賞は懐中時計、副賞100万円
公式サイト: 芥川龍之介賞|公益財団法人日本文学振興会
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芥川龍之介賞(芥川賞)は、1935年に直木三十五賞(直木賞)とともに創設された言わずと知れた文学賞です。
対象は新人作家の短編小説、中編小説。
年に2回選考が行われ、12月から5月までの上半期は7月、6月から11月までの下半期は翌年の1月に発表されます。
選考委員には、第二次大戦後のパラレルワールドを描いた『五分後の世界』、カンブリア宮殿の出演で有名な村上龍さんがいます。
「新人作家はどの程度の経歴か?」「純文学と大衆文学の差は?」と受賞作によって議論を生むこともありますが、作家さんにとって華やかしい賞であることに変わりまはりませんね。
すばる文学賞
対象: 未発表の中・長編小説
主催: 株式会社 集英社
選考: 江國香織、奥泉 光、角田光代、高橋源一郎、堀江敏幸
賞金:正賞は記念品、副賞100万円
公式サイト: 集英社 出版四賞
すばる文学賞は、作家さんやファンの間では集英社出版四賞の1つで、他の3つは「柴田錬三郎賞」「小説すばる新人賞」「開高健ノンフィクション賞」。
対象は新人作家さんで、「既成の文学感にとらわれない、意欲的な力作・秀作」を募集することをモットーにしているようです。
募集の締め切りは3月、発表は10月の集英社文芸誌「すばる」で発表されます。
応募作品の数はここ10年で1000作品を超えて、2008年には2000作品を超えることもありました。
選考委員では、『東京タワー』の著者の江國香織さん、『銀河鉄道の彼方に』を執筆しNHKラジオ第1放送「すっぴん」にも出演している高橋源一郎さんが知られていますね。
また、「受賞作の出版、電子書籍の配信、および映像化等に関する諸権利」は集英社が管理するとありますので、インターネットで配信したい方は注意が必要ですね。
純文学の賞で注目するのは芥川賞
候補作が発表されることで毎回話題を集めやすく、多くの方に読まれる作品として注目するのは芥川龍之介賞でしょうか?
2020年の下半期は、芥川賞予想に挑戦させていただきます。
直木賞予想を6回連続で外している花水(hanami)、あまり自身はありませんが予想させていただく作家さんのためにも当てたいと思います。
「小説の賞シリーズ」は、純文学の賞、大衆文学の賞、ミステリー小説の文学賞、話題に上がる文学賞の4つのお話をさせていただきますね。
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