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読書好きのための本当に読みたい本が見つかる書評ブログです。小説、実用書、ビジネス書ジャンルを問わず紹介。読書にまつわる豆知識のお話、文章の書き方のお話もありますよ。

春におすすめ、のめりこめる世界観の3冊の小説2021

新しい生活でも楽しんでほしい小説


恒例の「春におすすめの本」コーナー。

「新しい生活」が始まり、新型コロナと向き合いながらの「これから」の暮らしに不安もあります。

そこで、春からはじまる新しい生活とこれからに役立つ、実用書、思想と哲学・考え方の本、一般教養・サブカルと雑学の本、ビジネス書・政治と経済の本、読書の効果と読書術の本、ノンフィクション・エッセイ、小説の7つのジャンルを紹介させていただきますね。

これからの小説は楽しんで


第7回は、小説の紹介です。

それぞれテーマを設けさせていただいた「春におすすめの本」コーナーでしたが、小説はテーマを考えいません。

花水(hanami)が選ばせていただいた作品を楽しんでみてくださいね。




春におすすめの小説


今回選ばせていただいたのは、『南風吹く』『記憶翻訳者 いつか光になる』『青い花』の3作品です。

『南風吹く』森谷明子

過疎化で廃校が決まった高校に通う航太は、卒業後の進路が決まらないまま憤りを抱えた学生生活を過ごしていました。

ある日、俳句の全国大会を目指す同級生の日向子の呼びかけで、同じように悶々と過ごす仲間を集め、真夏の熱い青春に身を投じることになります。

紫式部を探偵役にした、歴史ミステリ『千年の黙 異本源氏物語』が話題になった森谷明子さんの青春小説はいかがでしょうか。


『記憶翻訳者 いつか光になる』岡田充宏

IT技術が発達した近未来、人の記憶は最新の記憶翻訳技術を用いることでアウトプットされ、技術者のインタープリタが翻訳することで他の人にも読めるようになりました。

秘められた暖かさもあり、反対に思いもよらない残酷な記憶もある。

記憶翻訳企業で働く主人公 珊瑚は、依頼者の記憶に触れ、人生を読むうちに、自身の記憶を遡ることに………。


青い花辺見庸

災害と経済破綻で荒廃し、虚ろな人々が希望もなく彷徨う現代を歩く虚ろな男性。

世の中の最後は訪れたはずなのに、その先にも人は生きていた。

叙情的な詩の描写で例えられる男性の心。

デイトピアの果てに、人はどう生きるのだろう………。

8年前に出版された話題の作品が文庫化されましたよ。




春の暮らしに青春の1冊


『南風吹く』『記憶翻訳者 いつか光になる』『青い花』、どの作品も「のめりこめる」世界観です。

春の季節におすすめなのは、明るい希望が持てて、気持ちに火がつくような森谷明子さんの青春小説『南風吹く』。

青春を過ごす方は新しい思いを、青春から卒業して久しい方は青春の思い出を振り返る1冊にいかがでしょうかか。



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